2008年6月16日 (月)
今回学習した動詞はdarだけでしたが、この課では初めて「目的語」の代名詞が登場しました。英語等を学習した方なら、目的語とはどういったものであるかはもう既にお分かりかもしれませんが、代名詞を置く位置が英語とは違いますので、違和感を感じる方も結構いらっしゃるのではないかと思います。文法は、それぞれの言語によって異なりますから、複数の言語を学んでいるとちょっとこんがらがってくることがあるかもしれません。
さて、ここまでブラジルのポルトガル語を学んできて、テキストでは重要な動詞が登場すると、その活用形についても同時に紹介しています。お気付きの方も多いかもしれませんが、活用表にあるのは「1人称・単数(eu)」、「3人称・単数(você)」、「1人称・複数(nós)」、「3人称・複数(vocês)」の4種類について、現在・完了過去といった時制ごとの活用形を紹介しています。“você(vocês)”の意味は「あなた(たち)」ですが、英語等とは異なり3人称で、“ele(彼)”や“ela(彼女)”と同じでしたね。では、ポルトガル語には「2人称」はないのか?というと、実はそうではないのです。
もともと2人称の「あなた」という意味の代名詞はポルトガル語にも存在しており、主語で使われるときの形は“tu”です。ただこの“tu”はブラジルでの日常会話ではほとんど登場しません(ポルトガル語の「本家」であるヨーロッパのポルトガルや、文語的な表現では使われているようです)。一般的には“tu”よりもフランクな“você”(日本語で言うと、「お前さん」とか「あんた」といったニュアンスに近いのでしょうか)が代わりに使われているために“tu”の出番がほとんどなくなってしまいました。ただ、「あなたに、君に」というように目的語となる場合には、この2人称“tu”が目的語として使われる時の形である“te”が今でも有効に使われており、これが今回学習した“te”を使った構文というわけです。
ところで、「あなた」という時に、もし“você”と言うには少々失礼になるかも、と思える相手だった場合などは、どう言ったらよいのでしょうか。テキストでは、第20課の後のページに掲載されている「この講座で学んだ文法のまとめ」に紹介されています。「文を作ってみよう!(100ページ)」に、主語となる代名詞がまとめられていますが、“você”,“vocês”の下にそれぞれ“o senhor(男性の場合),a senhora(女性の場合)”,“os senhores(男性の場合),as senhoras(女性の場合)”が「あなた(たち)」を意味する代名詞に加えられています。これらがいわゆる「敬称」であり、目上の人や、距離をおきたい相手などに対して「あなた」と呼ぶ時に使われます。“você(s)”といっしょに覚えておくと便利ですね。





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