トラッド・ジャパンのテーマは、伝統工芸から建築・衣食住・遊びから習俗にいたるまで、いろいろありますが、中でも多いのが「食文化」です。
寿司、味噌、弁当、日本酒、など、素材から料理方法に至るまで様々なテーマを取り上げてきました。
「食」は、もっとも日常の暮らしに密着し、かつもっとも長い歴史を持つ文化です。
だからこそ、言葉も多岐にわたって発達し、文化の違いが言葉の差になって表れやすいジャンルといえるかもしれません。
トラッド・ジャパンの打ち合わせ室でも、食の話題になるといつも盛り上がります。
アットキンさんも食の話は大好きです。
「外国人が上手に箸を使うのを見て褒めるのは失礼ですよ。日本人だって『フォークとナイフを使うのが上手ですね』と言われたら『それくらい当たり前だ』と思うでしょ」
「外国人だって納豆好きな人はいますよ」
「居酒屋は面白いね。ちょっとずついろいろなものが食べられるのが、ジャパニーズスタイルだし、懐石料理みたい。外国の人を連れて行くと、みんな喜びますよ」
などなど。
外国の視点から日本料理や日本の食文化を見てもらうと、興味深い発言が次々と飛び出します。
ところで「食」は、国による文化の違いが言葉の違いになって表れやすいジャンルかもしれません。
大きくいえば、日本はコメを主食とし、魚や野菜を副菜として食べてきた文化です。
一方西洋は、肉を主に、パンやワインの文化が発達しています。
コメに関して言えば、日本は「稲」「米」「ご飯」などとその形によって言い換えていきますが、これらは英語ではすべてriceで通じます。
一方パンを「焼く」という言葉は、英語では焼くプロセスに応じてbakeやtoastなどと分けますが、日本語ではどちらも「焼く」というか、外来語で「トーストする」と言います。
料理文化の中でも、その国の歴史の中で古くから発達しているものについては、言葉もたくさん生まれ、細かな違いも言い分ける傾向にあります。
そうした表現の違いを探してみると、思わぬ発見があって面白いものですね。
皆さんも、思いつくものがありませんか?
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