英作文の学習では、ジャンプ機能が便利です。日本語を英語にするときには和英辞典を使いますが、そこで出てきた単語にジャンプ機能を使うと、英和辞典で調べ、さらに英英辞典でも確認することができるので単語の理解が深まります。
和英→英和→英英と渡り歩くことができるのは本当に便利です。特に、この「ブレーン」なら1つの画面上に2つの辞書を並べて見ることができますし、発音記号を確認しながらネイティブ音声が聞けるので、さらにわかりやすいですね。
「ブレーン」には「基礎英語」のコンテンツも入っていますので、ぜひこのコンテンツを使って「ピクチャー字幕リスニング」で勉強してほしいと思います。
おすすめの学習法は、まず、イラストだけで英語を聞き、だいたいの意味をつかみます。完璧に聞き取る必要はありません。初心者の方は、一語一語聞き取ろうとして、考えているうちにどんどん話が進んでいって、結局わからなくなってしまいがちです。わからない部分が多少あっても、概要をつかむことが大事なのです。
例えば、“I get up at seven every morning.”の「ゲラッ」が聞き取れなかったとします。でも、イラストを見ると目覚まし時計を持っていますし、「毎朝7時に……」と言っているわけですから、なんとなく意味がわかります。そのうえで、今度は英文を見て確認します。すると、「ゲラッ」と聞こえていたものが“get up”だったことがわかります。
どんな言語習得でもそうなのですが、まずは音声から入って、そこから文字を覚えることがとても重要です。赤ちゃんが言葉を覚えていくのと同じ方法を使うわけです。
耳で聞こえたものを文字で確認できたら、次はシャドーイングです。音声に合わせて自分で英語を声に出してみましょう。“get up”が「ゲラッ」だということがわかっているので、無理なく発音できますね。最終的には日本語の字幕を見ながら、英語を言えるようになれば、英語力がグンとアップすると思います。
2014年度の「基礎英語1、2、3」1年分のストーリーが入っているというのも嬉しいですね。通学・通勤の合間に、ストーリーを楽しみながら、一気に聞き通すこともできますね。「ブレーン」のタッチペンスタイルなら電車の中でも楽に使えますし、格好もいいですね。
「100万語多読」という言葉を聞いたことがある方は多いかもしれません。これは「100万語読めば、英語がスラスラ読めるようになる」ということです。この「ブレーン」には「OXFORD BOOKWORMS」が入っていますから、たくさんの英文に触れてください。
英語の読み物を読むときは、ぜひ自分のレベルよりも易しいところから読んでもらいたいと思います。難しい英文だと、構文を考えたり、日本語に置き換えたりしてしまいがちですが、これはあまりよくない勉強法です。むしろ、頭の中で日本語に置き換えることなく、どんどん読んでください。電子辞書ですから、すぐに単語を引きたくなるかもしれませんがそこはガマンして、「こういう意味なんじゃないかな?」と想像しながら読んでいく。いくつもの読み物を読み進めていき、何度もその単語が出てきてから、はじめて辞書を引いてください。これを繰り返すことで自然と英単語も身についていきます。
「ブレーン」には、ATR CALLシリーズというアプリも入っていますが、自分の発音を録音できて、それを採点してもらえるという仕組みは面白いですね。日本人は、英語を声に出すことを恥ずかしがる人が多いのですが、このような仕組みがあればゲーム感覚でチャレンジしやすいと思います。
なんだか、「ブレーン」は、辞書を引くという基本機能ももちろん充実していますが、「楽しんで英語を学ぶツール」といった感じがします。これはもう、電子辞書というより、英語コンテンツの集大成と言えるのではないでしょうか。
私は、英語の勉強法を説明するときに、よくスマートフォンの使用法に例えます。スマートフォンを使いこなすためには、説明書を全部読むより、使っていくうちになんとなく覚えていく方が多いと思います。英語の勉強法もまさに同じで、「使って覚える」ことがとても大事です。
では、私たちはどのように英語を使えばいいのでしょうか?
「ブレーン」には、たくさんの英語コンテンツがありますから、まずはこれらのコンテンツを楽しむことから始めたほうがいいでしょう。「基礎英語」や「リトルチャロ」、「OXFORD BOOKWORMS」など、豊富なコンテンツを楽しみながら、単語がわからなければジャンプして検索する、文法がわからなければ搭載されている参考書で確認する……いつでも聞ける家庭教師をそばに置きながら、英語を身につけていく。そんな使い方ができると思います。
英語の上達に、才能は必要ありません。誰でも正しい勉強法に時間を費やしさえすれば、頑張っただけの成果が上がります。「ブレーン」で、楽しく英語を勉強してくださいね。
辞書を引くとき、単純な訳語だけを見ている人が多いようです。でも、それだけでは単語の本質はつかめません。
実際、“make”の場合、「作る」という部分だけを見ていたのでは、意味がとれないことがあります。しかし、例文を読むことで単語の意味がとれ、本質がつかめてくるはずです。“make”には、「あるものに力を加えて違う状態を作り出す」というニュアンスがありますので、例えば、“My mother made me go shopping.”という文は「お母さんが私に圧力を加えて、買い物に行かせた」に、“I made this desk.”は「私が木に力を加えて机を作った」となります。
このように単語の本質をつかむためにも、例文をたくさん読むことはとても大事です。この点、電子辞書はとても便利ですね。複数の辞書を一括検索して例文検索ができ、また沢山の例文を読むこともできるので、私は高校教師時代に、英作文のクラスでは電子辞書を使うように生徒たちに言っていました。