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国境や国籍を越えた人と人との交流が盛んになり、グローバルな視点や知識、技能が今後ますます求められる中で、2024年には国際共通語である英語の話者の数が15億人を超えました。その半数以上は、英語を第二言語、または追加言語として学んだ人々で、多くは英語を仕事で使用しており、英語は以前にも増して世界のビジネスの共通語になっています。インターネット上でも英語のコンテンツが約6割を占め、情報社会に生きる私たちにとって英語で得られる情報にアクセスできることは生活のあらゆる面でプラスに働くことが多いでしょう。

ところが、世界最大規模の教育サービス会社ピアソンが実施したグローバル調査では、次のことが明らかになりました。
  • 日本では「仕事における英語の重要性」が低くとらえられている(世界平均85% vs 日本平均56%)
  • その一方、日本の回答者の70%が「もっと英語力があれば仕事がしやすくなると思う」と回答し、実際に英語の習熟度が高いほど仕事への満足度も高い傾向
  • 調査対象者の35%が「英語力を高めると、仕事だけでなく私生活においても自信が持てるようになる」と回答
  • しかし「学校教育で高い英語力が身についた」と感じる人は回答者のわずか17%に過ぎず、英語力の向上を妨げている原因として「英語の学習が苦手」「英会話を練習する機会が少ない」「自分の進歩を感じられない」と回答した割合が、日本は世界平均よりも高い傾向

英語の重要性が高まる中、英語でチャンスをつかむにはどのように学習に取り組めばよいのでしょうか。そこで、NHKの語学番組の講師・解説者としてもおなじみの4人の先生方へのスペシャルインタビューを、10月~11月にかけてゴガクルサイトで掲載します。

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    • インタビューでは、以下のような質問にも答えていただきました。
    • 「英語が自分のキャリア形成に重要なのはなんとなく分かるけど、具体的なイメージがわかない・・・」
    • 「効果がある学習方法は?AIはどう使えばいいの?」
    • 「どれくらい上達しているか、自分の英語力で実際に何ができるのかを知るには?」
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    • 本インタビューシリーズで得られるポイント
    • 英語に恋したきっかけ
    • NHKベテラン講師・解説者おススメの効果的な英語学習方法
    • 英語で拓けた人生の可能性、実現できた夢

インタビューにご協力いただくのは、いずれも、「英語」と共に人生を歩まれ、それぞれの世界でご活躍されている大先輩たちです。英語で世界を広げたいと願う読者のみなさんにとって勉強になるお話ばかりですので、どうぞご期待ください。

柴田真一先生 NHKラジオ『ラジオビジネス英語』講師

  • 柴田真一先生
  • 神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部特任教授、キャリア教育センター長。専門は国際ビジネスコミュニケーション。
    上智大学外国語学部卒、ロンドン大学大学院経営学修士(MBA)。
    みずほフィナンシャルグループの海外支店での駐在勤務を経て、大学教員となる。

    学生時代の専攻・学科

    外国語学部ドイツ語学科

    学生時代の夢・目標

    就職活動のポイントは「海外で外国人を相手に仕事をしたい」という1点のみ。
    業界は絞らずに海外マーケティングの仕事をさせてもらえそうな会社を探しました。
    航空、商社、メーカーを重点的に回りました。
    当初考えていなかった銀行は国際業務に関わる人材が不足気味な印象を受けたので、思い切って決めました。

伊藤サム先生 NHKラジオ『ニュースで学ぶ「現代英語」』講師

  • 伊藤サム先生
  • 高校時代にアメリカ、大学時代にイギリスのロンドン大学に留学。
    一橋大学卒業後、ジャパンタイムズに入社し、外信部長、編集局長などを歴任。イギリスBBCなどにコメンテーターとして多数出演。

    学生時代の専攻・学科

    社会心理学

    学生時代の夢・目標

    「(英語そのものではなく)英語を使って仕事をしたい」という視点で就職活動。
    英語力が評価され大手商社の内定をもらいましたが、友人から「君は商社マンには向いていないよ」と言われて、悩んだ末に内定を辞退。最終的に英字新聞社を選んだ理由は、一生勉強が続けられるし、取材でいろいろな人と会えるから。

鳥飼玖美子先生 NHK Eテレ『#バズ英語』解説

  • 鳥飼玖美子先生
  • 立教大学名誉教授。コロンビア大学大学院修士課程修了、サウサンプトン大学大学院人文学研究科博士課程修了(Ph.D)。
    上智大学在学中から始めた同時通訳者を経て、大学教員、ラジオ・テレビ英語番組講師。
    専門は異文化コミュニケーション学、英語教育学、通訳翻訳学。

    学生時代の専攻・学科

    スペイン語(外国語学部イスパニア語学科)

    学生時代の夢・目標

    国際会議で同時通訳者の活躍を見て興味を抱き、2年生で同時通訳訓練、3年生から学業の傍ら国際会議やテレビでの同時通訳の仕事を始め、卒業後もそのまま継続。
    ところが、30代で仕事に物足りなさを感じ、研究者をめざして大学職に転身。
    転職が当たり前になった今の時代、未知の将来を柔軟に考える姿勢が大切だと思います。

投野由紀夫先生 NHK Eテレ『英会話フィーリングリッシュ』講師

  • 投野由紀夫先生
  • 東京外国語大学大学院教授。ワールド・ランゲージ・センター長。
    東京学芸大学教育学部卒、同大学院修了、英国ランカスター大学でPh.D(コーパス言語学)を取得。専門はコーパス言語学を応用した英語教育、英語辞書学、第2言語習得。アジア辞書学会会長、英語コーパス学会会長などを歴任。
    海外の学会講演や国際ワークショップ講師なども多数行う。日本における代表的なCan-DoリストであるCEFR-Jの開発代表者。

    学生時代の専攻・学科

    中等教育教員養成課程・英語科

    学生時代の夢・目標

    小学生の頃から漠然と「先生」という仕事に憧れを抱く一方で、古本屋街に通って400冊以上も収集した趣味の辞書熱が高じ「自分の編集する英語辞書を出版すること」が夢でした。
    辞書ユーザーの検索スキルを実証的に研究してまとめた卒業論文が国際的な評価を得て、研究者の道に進むことになりました。