Radio English Conversation Lesson 183
「別のモノ」をどう表現するか:
another、the other、the others、others
BUILD UP YOUR VOCABULARY
Can you show me another?
別のものを見せてもらえますか?
「別のモノ」という日本語にはこの another のほか、the other、
the others、others などが対応している。日本語訳では区別が
つかないということ。この使い分けに限定詞のイメージが深く
関わっている。キーセンテンスでは a(n) と other(ほかのもの)
が結びついた another が使われているが、それは複数のうちの
任意の(どれでもいい)ひとつを意味している。「ほかにもある
うちのひとつ」を意味する a(n) にピッタリな使い方。
ほかのフレーズも検討してみる。
Can you show me the other/the others/others?
the other はそもそも2つしかない場合に使う。2つしかなければ
「ほかの」は「1つに決まる」ため、the が使われる。
the others は「the + 複数形」は「特定のグループ全体」を表す
表現。例えば Look at the penguins.(そのペンギンを見て)なら、
その場にいるペンギン全体を指す。the others は、「ほかのものすべて」
others は何も指定もない「ほかのもの」。どれでもほかのものを複数
見せてくれということになる。
ここで学んだ a(n)、「the+単数」、「the+複数」、「限定詞なし」
の使い分けがあるのは other だけではない。
Ken gave me a reason/the reason/the reasons/reasons why he got
divorced.
ケンは彼が離婚した理由を話してくれた。
a reason はいくつかある理由のひとつを
the reason は1つしかない理由を
the reasons は理由すべてを
reasons は理由をいくつか話してくれた ということ。
ネイティブスピーカーは限定詞・単数/複数の別によって正確な情報
を交換している。
CHECK YOUR GRAMMAR!
① let me know・any のニュアンス
Let me know if you need any help.
何かお手伝いが必要でしたらお知らせください。
let me know は「教えてください・知らせてください」。このフレーズ
は目的語説明型。「me = knowするのを許せ」ということ。直接的な
Tell me ...(私に知らせて)よりも、let が使われている分、マイルドな
表現になっている。店員さんがお客さんに話しかけるにはピッタリ。
if you need any help も any が実にいい味を出している。any は
「選択の自由」を表す限定詞。「何でも・どれでも」ということ。どんな
お手伝いもしますよというニュアンスが生まれている。
② 代用表現の one
This one is very popular.
これはとても人気があります。
one は前に出てきた「言わずもがな」の名詞の繰り返しを避ける代用表現
文脈上明らかな名詞を避けることもできる。