Radio English Conversation Lesson 187
no の強い意味
no はたいへん強い意味を持った限定詞。
BUILD UP YOUR VOCABULARY
Nobody came to my party!
誰も僕のパーティーに来なかった!
nobody は「誰も〜ない」。no を使ったフレーズをうまく使うには、
この限定詞が非常に強いイメージを持つことを理解しなくてはならない。
ゼロ·まったくない、という感じ。日本語訳で no 〜は「誰も·何も〜ない」
と分解せざるを得ないため、「no = not any(どんな···も〜ない」と
同じように考えれらがちだが、no のほうがはるかに強いインパクトが
感じられる。
There are no donuts left.
ドーナツが全然残っていない。
There aren't any donuts left.
ドーナツが全然残っていない。
no を使った文のほうが「全然·まったくないよ」感が色濃く出ている。
no の持つ強いインパクトは次のような強烈な否定表現にも表れている。
I'm no expert, but this watch looks like a fake to me.
僕はまったく専門家ではないけど、この時計は僕にはニセモノに見える。
not an expert の代わりに no expert が使われて「まったくそん
なことはない」が表されている。
最後に no ならではの注意点を。no を可算名詞と組み合わせたとき、
単数にするのか、それとも複数を選ぶのかは悩ましい問題。no は「ゼロ」
だから、「no+単数」でも「no+複数」でもゼロはゼロだが、通常は複数形
のほうが使われる。
No children are allowed in the pool area unaccompanied.
子どもは同伴なくプールエリアに立ち入ることはできません。
通常はこのように複数形。単数は「特別な数」。ここで単数の child を
使えば、「1」が意識されるため、「ひとりとして立ち入ることができない」
というさらに強い否定となる。
CHECK YOUR GRAMMAR!
① 英語の語順(説明ルール)
Do you remember I told you that I was planning my first
natto party in Osaka?
僕が大阪で初めての納豆パーティーを計画していると言ったのを覚えているかい?
英語の語順は、主語を除き日本語と逆転する。この文の日本語訳が英語とまったく
違うことに注目する。英語を話すとき、日本語を思い浮かべてはならないことが
よくわかるはず。日本語は「大阪で→納豆パーティーを計画していることを→君に
言った→覚えているかい」。この日本語が最初に頭に浮かんだなら英語にするのは
ひと苦労。日本語訳で最後に出てくる「覚えているかい」から英語に直さなければ
いけなくなるから。
英語は英語で考え口から出さなくてはならない。そのために必要なのは説明ルール
(説明は後ろに置く)。英語は「大切なことを前に、説明は後ろ」の言葉。この文で
はまず Do you remember(覚えている?)と主要な質問を最初にださなくてはな
らない。何を覚えているのかの説明がI told you(僕が君に言った)。何を told
you したのか、その説明が I was planning 以下。日本語を介在せずに英語の語順
のみを意識して練習する。
② take のイメージ
Don't take it personally.
自分のせいだと思わないでください。
take は「(手に)取る」。そこから「受け取る·受け入れる」などに意味が広がって
いる。「それを受け取るな=考えるな」ということ。「take = 考える」などと訳に
頼ってもこの文は出てこない。しっかりとイメージを操る。ちなみに personally は
「自分に向けられたものとして·自分の問題として」というニュアンス。