Radio English Conversation Lesson 189
can の可能性· may の可能性
可能性を表す can と may の違い
BUILD UP YOUR VOCABULARY
He can be wild at times.
彼はときどき手に負えなくなることがあります。
kono can は「〜しうる·(時に)〜することがある」。可能性を表すいささか
高度な使い方、can のイメージをつかめば使えるようになる。can のイメージは
「潜在」。ある人の中にある「潜在する力」から「能力(〜できる)」の意味が、
ある人の潜在的に持っている自由度に焦点を当てると「許可(〜できますよ)」
の意味が生まれる。「〜しうる」は、「潜在的に持っている性質」。この文は、
ボスが「手に負えない」性質を持っていることを見抜いている。同じような文を
いくつか練習する。
Tokyo can be hot in October.
東京は10月に暑くなることがある。
My little sister can be extremely annoying.
僕の妹には本当にイライラさせられることがあるよ。
can の表す「可能性」は、may の表す可能性とは大きく異なる。may のイメージ
は「開かれたドア」。権威のあるものがドアを開いているところから「許可(〜
してよろしい)」も生まれている。may の可能性は「〜かもしれない=その可能性は
閉じられていない」という可能性。
My new boss may be wild.
私の新しいボスは手に負えないかもしれないなぁ。
キーセンテンスの、ボスの性質を見抜き「〜しうるよ」と述べる can とはまったく
異なり、「かもしれないなぁ、よくわからないけど」。may の表す可能性は大きく
異なる。
助動詞の訳は時として重なる。「可能性」といった用法でくくられることもあるが、
ニュアンスは同じではない。イメージをしっかりとらえることが正しい使い方。
CHECK YOUR GRAMMAR!
① 現在完了形の感触
It has been a while.
久しぶりですね。
現在完了形のイメージは「迫ってくる」。それをしっかり理解するとこの文が
「久しぶりですね」なのか、理解できる。前回会ったときから視線は今に向かって
いる。その「距離」が while(しばらくの間)だということ。しばらく会わな
かった人へのあいさつで How have you been?(元気でやっていましたか?)
が使わることがあるが、同じ感覚。
② 意志の will
The boss wouldn't stop singing.
上司は歌うのをやめようとしませんでした。
意志の will。上司が周りの不評をものともせず、いこじに歌い続けたことが
想像できる。would になっているのは過去の出来事だから。