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★лишний человек リーシニイ チェラヴェーク 余計者
лишний リーシニイ 余分な、無用な
※『テレビでロシア語 8月号』を買ってきました。今月の「名句で読むロシア文学の傑作 沼野充義」はオブローモフの中の台詞です。
オブローモフといえば「余計者」。
余計者とは、19世紀ロシアリアリズム文学に特徴的な人物像の一つで、地主貴族階級の青年で才能も学もあるのにブラブラしている高等遊民のことです。グリボエードフの『知恵の悲しみ Горе от ума』のチャーツキイがプロトタイプで、ゴンチャロフの『オブローモフ Обломов』の主人公は最も典型的なキャラクター。
わが日本文学にも『吾輩は猫である』の迷亭のように、高等遊民が登場しますが、迷亭などは自分の知性にふさわしい働き場所が無いためやむを得ず高等遊民化しているようなので(とはいえ、それで暮らしていけるだけの世襲財産かなんかがあるのでしょうが)、ちょっとロシア文学の余計者とは背景が違いそうです。
官吏でもあったゴンチャロフは、幕末の日本に来たことがあるとのこと。驚きました。