「続ける力」という新書を読んだ。すぐに読み終えられる本だったが、語学や日記を続ける身にとってはなかなか示唆に富んだ内容だった。
これまで知らずにやってきたこともあったし、新たに納得したこともある。モチベーションを持ち続けるために「簡単にできることをとりあえずやる」というのは良くないというのが新鮮だった。
簡単なことは退屈でモチベーションアップには必ずしもつながらない。多少の負荷がなければ楽しめないし続かない。もっともだ。
また「ゴールの先を考える」とか「手を広げない」、「他人との比較をしない」、「違う世界の人から情報ではなくエネルギーをもらう」など語学に通じる。
試験がゴールでない私の場合、やはり身近なゴールは1冊仕上げることになるだろうか。これは手を広げないことにも通じる。最初の最初から初級Ⅰと初級Ⅱのテキストを全部終えられたことが今に生きていると思う。
ラジオ講座を聞き続けることが出来ていたり日記を書き続けることができていたりリーディングを続けられたり、最初のテキストを仕上げることが出来たという成果がすべて今につながっているように思える。
独学だから他人との比較なんてそもそも出来ないし、違う世界の人の本をたくさん読む。これは趣味人としての基礎体力にもつながっている。例えば一流の勝負師というものは、どんな世界でも似たような精神状態で勝負に挑む。現象はことなっても人間の核の部分は似ている。
それを真似ながら自分自身の現象を変えていく。応用のない学習はモノマネに過ぎず実を結ぶことはない。ここでもまた「自分で考える」という基本原則に戻っていく。自分で考えればモチベーションアップにつながる。自分で考えることが常に刺激になり探究心につながる。これは語学に限らない生き方の軸でもある。
著者は司法試験の受験指導校を経営している弁護士さんなのですが、司法試験に受かる人というのは「続けることが出来た人」だという経験から書かれた本です。
継続は力なりという精神論じゃなく継続するためのノウハウだから、それをメソッドとして取り入れることが出来るのが実用的だと思いますね。前半だけ読めばOKです。