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朝鮮族について
中国の朝鮮族は中国の少数民族の一つである。他の少数民族は昔から今のところに住んでいるが朝鮮族は李氏朝鮮末期または日本の朝鮮統治時代を通じて朝鮮半島から国境を越え中国に移り住んだ人たちで、総数は、約200万人である。中国国内の分布は中国東北部(旧満洲)に集中し、中でも吉林省に約120万人が居住し、吉林省南部の延辺朝鮮族自治州(首府延吉市)に約80万人が集中している。延吉市には、中国語と朝鮮語で教育する延辺大学も設置されている。私の最後の院生は遼寧省撫順出身の朝鮮族であった。彼女は
撫順の朝鮮族高校の数学教師をした後大学院で数学を勉強するため来日したのであった。朝鮮族は日本の在日・韓国人朝鮮人とは違い中国籍を持った中国人である。この学生とは韓国語、韓国文化についていろいろ話した。中国人朝鮮族は基本的にバイリンガルであり、中朝両国語を話す。方言程度の違いはあるが、韓国語は十分に通じる。朝鮮文化についても精通している、しかし私の知っていることで彼女の知らないこともあった。私が君は朝鮮族なのにそんなこと知らないのか?というと私中国人ですと言われた。私は彼女の母校に行き、授業を参観させてもらった。授業は朝鮮語で行われていた。先生たちは日本語のできる人が多い。しかも大変上手である。私の学生は中高で外国語として英語でなく日本語を選んだ。私の知っている中国人の中で一番自然な日本語を話す。朝鮮文化・言語を大事にしている彼らであるが、最近居住している地区から離れる人が多くなっている。撫順にある二つの朝鮮族学校が朝鮮族人口の減少で一つになった。また延辺朝鮮族自治州でも朝鮮族人口が減少し、これが続くと、自治州としての条件を失うと危機感を持っている。瀋陽には朝鮮人街があり、韓国系、北朝鮮系の店が並ぶ。店の名前に地名を付けることが多いのである程度南か北かが分かる。韓国系が多い。私が初めて瀋陽に行った時、同僚が歓迎会を北朝鮮系レストランでやってくれた。店員は美人揃いで、韓国語も十分通じた。その後何度もその街に行った。韓国系の店で本格的韓国料理が食べられた。中国は北朝鮮と鴨緑江(オウリョッコウ)で国境を共有している。瀋陽では丹東が国境の町である。ここを訪れ、北朝鮮に通ずる橋の上から、北の町を見た。北朝鮮兵の姿が見え、声が聞こえた。この橋は朝鮮戦争のときアメリカ軍が空爆したもので、アメリカ軍の犯罪行為の証拠として修復され、公開されている。