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中国語の方言について、
私の体験を書きます。中国には七大方言があります、北方では標準語(普通話)が使われています。標準語は良く普及していて、どこに行っても標準語で困りませんが、南方の方言は場所によって強いです。パールバックの大地に海外に留学していた中国人がお互い方言が通じず、英語で話したと書いてあります。日本での私の学生にもお互い話すのは日本語のほうが分かりやすいといと言っていた人もいます。私の学生にアモイから来た学生Sがいました。S君はnとl の区別が難しかったです。数学でギリシャ文字のλ(ラムダ)を良く使いますが、Sはこれをナムダと発音します。最初は注意すれば矯正出来ると思いましたが、私には出来ませんでした。韓国語で語頭のラ行音は発音されず、リーさんはイーさんになります。また労働は韓国ではノドン北朝鮮ではロドンです。日本語でも語頭のラ行音はなかったようです。中国でn,l の混乱は標準語を話す瀋陽でもありました。南方ではよくあるらしくアモイに行って、よくわかりました。アモイには方言の閩南語(びんなんご)があります。初めて、アモイで大学に行ったとき、大きなポスターにみなさん教師も学生も標準語を話しましょう!と書いてありました。小学校入学前まで家では方言、入学後標準語を覚えるというのが普通のようですが、教育熱心な家では家でも一切方言は使わないこともあります。アモイにいるとき私は閩南語に興味をもち少し勉強しました。参考書はあまり出ていませんし、手ごろな適当な辞書もなく、もちろんDVD教材もなく、学習には不便です。テレビでも閩南語のチャンネルが一つだけです。海峡の声?という台湾の同胞に呼びかけるものだったと思います。その台湾では共通語は標準語ですが、方言の台湾語は閩南語です。私が台湾に言ったとき彼らの間では閩南語を話し、私が入ると標準語になりました。ベルギーの国際会議でベルギー人がフランス語で話していたのに私が入るととっさに英語に切り替えたのを思い出しました。閩南語は古代漢語の影響が強く、昔中原にいた祖先が南下し定住した、昔の漢語だと彼らは言っています。漢字の読み方が広東語と同様、日本に似ています。たとえば理解はほとんどリカイです。漢詩は現代中国語で読むと平仄が合わないが、閩南語で読めばうまくいく。李白、杜甫が生きていたら、閩南語で漢詩をよめば、理解しただろうと本にありました。おなじ方言でも地域差が大きくアモイの中でも差があると聞きました。広東語も閩南語と似た面を持っているようですが、ベトナム語、タイ語などの南方語の影響が大きいようです。中国で方言を学ぶことを政治的に微妙な問題を持つ可能性があります。閩南語の入門書でも序文に必ず標準語の重要性を強調しています。広東語はテレビのチャンネルを多数持ち、教材、辞書も豊富です。dvd教材も多数あります。私はその後浙江省温嶺に一年いました。ここを知っている日本人は少ないでしょう。上海よりかなり南にあり、台湾の対岸です。ここの方言は上海語と同じく呉方言に属しますが、上海語との違いは大きく、さらにもっと近い町ともかなり違います。田舎の町なので土着の人が多く、彼らの間ではほとんど方言です。アモイのように経済に発展の著しいところでは、他の地域から来る人も多く、共通語はほとんど標準語となることが多いですが、温嶺で方言がよくつかわれていました。呉方言は上海語については参考書がありますが、温嶺語の独学は困難です。日本の方言でも同じですね。取りとめもなく書いてしまいました。
「韓国語で語頭のラ行音は発音されない」ということを知らなかったので「!」
でした。今後意識してみたいと思います。語頭は濁音にならいので「ゾウ」を
言おうとしても「ソウ」になってしまうという話は以前聞いたことがありましたが
言語によって言いづらい発音があるのだなぁと、とても興味深かったです。