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台湾問題
福建省は台湾の対岸にあります。台湾人は(1)先住の少数民族(2)長い間に中国大陸
から渡って来た人たち、(3)中国で国民党軍が敗れた時、国民党軍とともに渡って来た人たちに分かれるかと思います。福建省アモイの海岸近くに台湾に属する金門島、馬祖島があります。これらの島は大陸に非常に近く、昔中国と台湾が険悪だったとき、スピーカーでの宣伝戦があったほどです。中国の観光船が近くを通り、お互い手を振るそうです。台湾と大陸もそれほど遠くはなく泳いで渡った例もあります。清代に台湾に渡った中国人の多くは福建人です。台湾語は福建省の閩南語です。福建省には台湾の企業が進出しています。また中国の大学には台湾の留学生も来ています。テレビはただ一つですが閩南語のチャンネルを持っていて、台湾の有名芸能人が出演しています。福建料理、豊富な中国の南方系果物、中国茶の種類ともに両岸にあります。私には台湾に友人がいます。ベルギーの国際会議で知り合い、私が標準中国語(普通話)で話すのを褒めてくれ以後親しくなりました。彼は香港から台湾に渡った人で、標準語の発音が苦手です。英語が得意で私とはほとんど英語でのやり取りでした。上記会議が終わった後、ベルギーから列車でアムステルダムまで行き、ラインに沿って、南下しフランクフルトまで一緒しました。彼の英語にずいぶん助けられました。彼から彼の母語である広東語の初歩を教わったりもしました。その後私は台湾にも渡りました。その時彼に台湾人は自分を中国人と思っているのか台湾人と思っているのかと聞いてみました。彼の答えは中国人だと言えば怒る人もいるし、台湾人と言えば怒る人もいるだろうとのことでした。もう一人アモイの学生だった40歳を過ぎている女性の友人がいます。彼女は企業家でもあるのですが、若い学生の中で日本語を一生懸命勉強していました。学生と一緒によくレストランに招待されたり、お宅に呼ばれたりしました。二人だけのとき、この女性に台湾の統一問題を聞いて見ました。このときの答えは可哀そうでした。中国は統一をしたがっている。台湾人は独立したい。しかし、日本、アメリカはどちらも喜ばない。だから現状維持しかない。台湾人は悲しい。というものでした。17世紀福建省出身の英雄鄭成功がいます。明代の軍人で台湾からオランダを追い出し、近松門左衛門の人形浄瑠璃「国姓爺合戦」の主人公になりました。彼の母親は日本人ですが、国民的英雄の母が日本人であるのは都合が悪いのでしょうか、中国人学生は誰もそのことを知りませんでした。20世紀日本の統治がありましたが、いま台湾は親日で知られています。いろんな意味で日本とは縁が深いです。日本に出来ることはないのかと考えてしまいます。