■「ゴガクル」サイト終了のお知らせ■
長い間、みなさまの学習にお役立ていただいてきた本サイト「ゴガクル」(株式会社NHKエデュケーショナルが運営)は、 2025年9月30日 正午をもって終了することになりました。これまでご利用いただき、誠にありがとうございました。 続きはこちら>
僕の父がこのレストランを経営しているんだよ。
My dad (①) this restaurant.
学生を座らせて、彼女とよく話し合った。
I (②) the student down and had a good talk with her.
僕の子どもは模型飛行機を飛ばすのが大好きです。
My kids love (③) model airplanes.
クリスはわさびが食べられない。
Chris can’t (④) wasabi.
--------------------------
Lesson3 型は文の意味を支配する
ケン: チキンブリトーはどうだった、スージー?
スージー: とてもおいしかったわ。それからメキシコっぽい雰囲気がとてもすてきね。ここはどうやって見つけたの?
ケン: 僕の父がこのレストランを経営しているんだよ。
スージー: あら、本当に?ここにいらっしゃるの?
ケン: いいや、いない。出張でダラスにいるんだ。
スージー: そうなのね。お父様によろしく伝えてくださいね。本当に食事を楽しんだことも。
ケン: どうもありがとう。そうするよ。
Ken: How was the chicken burrito, Susie?
Susie: It was delicious and I love this Mexican atmosphere.
How did you find this place?
Ken: My dad runs this restaurant.
Susie: Oh, really? Is he here now?
Ken: No, he isn’t. He is on a business trip in Dallas.
Susie: Oh, I see. Well, please say hello to him and tell him that I really enjoyed the food.
Ken: Thank you very much. I will.
動詞には複数の文型に対応するものが数多くあります。
runはそうした動詞のひとつ。「自動型」「他動型」どちらにも対応する動詞です。
① He runs fast. [自動型] 彼は走るのが速い。
② My dad runs this restaurant. [他動型] 僕の父がこのレストランを経営しているんだ。
他動型は「働きかけが対象に及ぶ」ことを意味する型。この型で「走」をイメージとして持つrunが使われて、「レストランを走らせる=経営する」となっているにすぎません。
文型には意味があり、文の意味全体を支配しています。動詞は常にその文型の意味を保つように理解され、使われているのです。
★runのコアイメージは「一方向に、途切れることなく、なめらかに移動する」という感覚です。runを他動型で使うときは、「なにかを一方向に、途切れることなく、なめらかに移動させる」意識が働いています。
●自動型のrun
The buses are running right on schedule. バスは順調に運行しています。
This machine runs on solar batteries.この機械は太陽電池で動く。
バスや機械がスムーズに動くことが想定されています。
I’m going to run in the next election. 次の選挙に立候補する。
選挙戦は「選挙期間を走り抜ける、選挙区を走り抜ける」といった感じがあります。そこでrunが「立候補する(立候補して戦う)」という状況で使われるのです。このrunは日本語の「出馬する(馬に乗って戦いに出向く)」に近いですね。
The river runs through the city. 川が街の中を流れている。
川の流れを描写するには「一方向に連続して、なめらかに移動する」というrunがぴったりですね。
この「液体がなめらかに流れる」感覚が、
My nose is running.鼻水が出る。鼻水がたれる。
Tears ran down her cheeks when she said “goodbye” to her boyfriend. 恋人に「さようなら」と言ったとき、涙が彼女のほほを伝って落ちた。
Courage runs in my family.私の家族には勇気の血が流れている。
のように、鼻水や涙、血が流れる場面でrunが使われます。
「洗濯するとジーパンの色がにじむ」といった状況でも、
My new jeans ran in the washer and all my clothes are blue. (洗濯機で僕の新しいジーンズの色がにじんで、洋服が全部青くなっている)のようにrunを使うことができます。
ここでも、「色が流れ出る」という感覚がrunで表現されています。
液体の流れだけでなく、「植物のツタなどがするすると伸びている」という状況も、
The vines run up the school building. (ツタが学校の建物にからまって伸びている)のようにrunを使って表現することができます。同じイメージを「道路やパイプが伸びている」という状況に応用して、The pipe runs from the third floor to the cellar. (パイプが3階から地下まで伸びている)と表現することも可能です。パイプを伝って液体が流れる様子を想像することができますね。
さらにrunのイメージは広がり、「戦慄が走る」「考えが駆け巡る」「日々が過ぎ去る」「話の筋が展開する」という状況でも使うことができます。
A shudder ran through me.戦慄が走った。
The thought ran through my head all night.
その考えが一晩中私の頭の中を駆け巡った。
The days of summer ran by and school began again.
夏の日々は過ぎ去り、学校がまた始まった。
His story runs as follows.彼の話は以下のように進んでいる。
ここでも共通項は「ある方向に、途切れることなく、さっと、なめらかに移動する」という感覚です。
ミュージカルや映画などで「ロングラン」という言い方が日本語でもあります。「そのショーはブロードウェイで10年間公演された」はThe show ran on Broadway for ten years.のように言います。「ブロードウェイでの最長の公演記録」はthe record for the longest run on Broadwayと言います。in the long run (長期的に見れば)やin the short run (短期的に見れば)も同様ですが、the long runとは「途切れないで流れる期間が長い」ということです。
●他動型のrun
runを他動型で使うときは、「なにかを一方向に、途切れることなく、なめらかに移動させる」意識が働いています。
run the engineエンジンを動かす, run the programプログラムを走らす, running this countryこの国を運営する
run a company経営する
会社の経営は、途切れてしまっては順調とは言えません。「(利益を生む方向に)途切れることなく、なめらかに動かす」という感覚です。
「コンピュータープログラムを動かす」をrun a computer programと表現します。プログラムにバグがあるとなめらかに作動しません。
「テストを実施する」という際に、run a testと表現することがあります。テストと言っても単語確認テストのような単純なものではなく、一連の複雑な手順が想定されるようなテストが前提になります。例えば、「核実験」は複雑な手順が想定されることから、
They’re planning to run a nuclear test under the ground again.
(彼らは、地下で核実験をまた行う計画をしている)のように使います。
「危険を冒す」を和英辞典で引けば、take a riskとrun a riskの2つがあります。違いは何でしょうか?take a riskだとリスクを請け負う覚悟が感じられます。一方、run a riskはリスクを覚悟して何かをやってみるという投機的な意味合いが含まれます。「間違うことを恐れず何かをやってみた」という状況だと、He ran a risk of being wrong.であって、ここでtake a riskは使えません。
いつもは自動詞として使ってきた単語も、他動型で使えば「働きかけを及ぼす」意味になります。文型が動詞に強制する意味に注意しながら読んでください。
①私は学生を座らせて、彼女とよく話し合った。
I sat the student down and had a good talk with her.
sit(座る)は、他動型で使えば「~を座らせる」です。
cf. This hall sits 80 people. この会場には80人座れます。
②クリスはわさびが食べられない。
Chris can’t stand wasabi.
Chris can’t eat wasabi.というと、(アレルギーなどがあって食べると具合が悪くなるので)食べられないというニュアンスになります。
stand(立つ)も他動型で使うことができます。意味は「~を我慢する・耐える」。何かを支えて立っているところからそうした意味が生まれています。(辛さに耐えられないので)食べられないというニュアンスです。
「大嫌い」なら Chris hates wasabi. / Chris dislikes wasabi.です。
③僕の子どもは模型飛行機を飛ばすのが大好きです。
My kids love flying model airplanes.
flyは「飛ぶ」「飛行機で行く」といった自動型での使い方には慣れているかもしれませんが、他動型でも使えます。「模型飛行機を飛ばすこと」(が大好きだ)という意味になります。
★[自動型]と[他動型] 異なった文型を意識して動詞を使いましょう.
run / water / leave
/mypage_172851/diary/2018-04/02.html
①runs ②sat ③flying ④stand