■「ゴガクル」サイト終了のお知らせ■
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まいにちドイツ語「フェリックスの日記帳」B24 文法工房
話法の助動詞(1)
◆ 「…してもらいたい」というmöchte
Wer sich für die Teilnahme interessiert, möchte sich direkt an das Museum werden.
「参加に興味のある人は直接博物館に問い合わせてほしい」と願っているのは、この場合コンクールの主催者。この種のmöchteは、「…したい」という意味ではなく、「…してもらいたい」という、話し手の願望を表している。
◆ 推測を表すさまざまな助動詞
助動詞は話し手の推測を表すときにもよく使われる。
確信の度合いが高いのは、müssen
Sie muss krank sein. (= Sie ist sicherlich krank.)
(彼女は病気に違いない。)
müssenは「~に違いない」と非常に強い確信を表す。
次に確信の度合いが高いのはdürfte
Sie dürften schon schlafen. (= Sie schlafen wahrscheinlich schon.)
(彼らはたぶんもう眠っているだろう。)
dürfenの接続法2式であるdürfteもかなり確信度の高い推測を表す。
その次にくるのは、mögen
Sie mögen sich von früher kennen. (= Sie kennen sich wohl von früher.)
(彼らはおそらく以前から互いに知っているのだろう。)
日本語にすると、「たぶん」も「おそらく」もほとんど変わらないように聞こえるが、mögenの方が、dürfteよりも確信度はやや低いと言ってよい。
最後に確信度の低い推測を表すのは、können
Er kann / könnte noch in der Schule sein. (= Er ist vielleicht noch in der Schule.)
(彼はひょっとしたらまだ学校にいるのかもしれない。)
ちなみに接続法2式のkönnteだと、könnenと同じかやや低めの確信度が表わされる。
なお、助動詞は他にも、提案やアドバイスを丁寧に表現するときなどにも使う。
du solltest ..., du könntest mal ..., du kannst mal ..., du musst unbedingt ..., といった表現の練習をしよう。
In letzter Zeit esse ich ganz wenig.
— Das ist nicht gut. Du solltest mehr essen.
Seit Tagen rauche ich ganz viel.
— Das ist nicht gut. Du solltest weniger rauchen.
Außerdem mache ich zurzeit kaum Sport.
— Das ist nicht gut. Du solltest mehr Sport machen.
Aber mein Tennisschläger ist kaputt. (schwimmen gehen)
— Dann könntest du mal schwimmen gehen.
Aber ich kann nicht schwimmen. (abends laufen)
— Dann könntest du mal abends laufen.
Aber abends laufen mag ich auch nicht. (zu Hause Stretching machen)
— Dann könntest du mal zu Hause Stretching machen.
(メモ) 話法の助動詞の「客観用法」と「主観用法」の語順(「客観―主観」の順番)
Er muss Deutsch sprechen können.
(彼はドイツ語が話せるに違いない。)
この場合、könnenが「客観用法」、müssenが「主観用法」で、最後に来るのが「主観用法」である。
sprechen können müssen (話/せる/にちがいない)
ちなみに、話法の助動詞に不定詞(原形)があるのは「客観用法」だけで、「主観用法」にはない。
(メモ)
◆ 話法の助動詞の客観用法と主観用法
<客観用法(義務的)>
Er muss fleißig Deutsch lernen.
(彼は一生懸命ドイツ語を勉強しなければならない。)
Er musste fleißig Deusch lernen.
(彼は一生懸命ドイツ語を勉強しなければならなかった。)
客観用法の場合は、「勉強しなければならなかった」と過去の時点における必要性を表しているので、müssen自体が過去形になる。
<主観用法(認識的)>
Er muss krank sein.
(彼は病気にちがいない。)
Er muss krank gewesen sein.
(彼は病気だったにちがいない。)
主観用法の場合は、「病気だった」という事柄は過去に属するが、「ちがいない」と判断しているのはあくまでも現在の自分であるため、müssenは現在形で、かつ事実が過去に属している事柄を表さなければならない。müssenという助動詞が使われている以上、残りの動詞部分は不定形でなければならないので、「完了不定詞」が使われる。過去形という「時制」が持ち込めないので、完了不定詞という「アスペクト」で代用するというしくみ。
krank gewesen sein müssen
このように、話法の中でも主観用法の助動詞は、必ず最後に置かれる。
なお、状態を表す動詞が話法の助動詞と使われるときは、ふつう主観用法と判断され、状態を表す動詞でない場合は、客観用法と主観用法の両方がありえる。
Er muss krank sein.
(彼は病気に違いない。 「彼は病気であらなければならない」もなくはないが、不自然。)
Er muss kommen.
(彼は来なければならない。 または 彼は来るはずだ。)
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先週から毎週日曜日は文法の復習の日に決めまして、今日は話法の助動詞の主観的用法をやる予定だったのですが、時間がないので、過去の日記のコピペをとりあえず貼り付けておくことにしました(汗)。