遊離
文の一要素(主語、直接目的、間接目的など)が文頭または文末に飛び出た形のことを「遊離」または「遊離構文」といいます。
##「遊離」の代わりに「転位」という言い方をすることもあります。
通常はコンマを打ち、必ず文の中で代名詞で受け直します。
くだけた会話でも、硬い文章でも使用します。
たとえば、普通の語順だと次のように言います。
##J'ai vu ce film. (私はその映画を見た〔ことがある〕)
「ai」は助動詞 avoir の現在1人称単数。「vu」は voir(見る)の過去分詞。avoir + p.p. で複合過去になっており、「~した」という単なる過去〔または「~したことがある」という経験〕を表します。「ce」は「その」。「film」は男性名詞で「映画」。
文の要素に分けると、「J'」が主語(S)、「ai vu」が動詞(V)、「ce film」が直接目的(OD)の第3文型です。
この文は、以下のように言うこともできます。
1. 文頭に遊離
Ce film, je l'ai vu . (その映画、それ見た〔ことがある〕よ)
「Ce film」が文頭に「遊離」して、これを人称代名詞「l'」で受け直しています。
これを次のように言うことはできません。
× Ce film, j'ai vu.
会話であれ、上のように代名詞で受け直す必要があります。逆に、
2. 文末に遊離
Je l'ai vu, ce film. (それ見た〔ことがある〕よ、その映画)
のように、文末に「遊離」させることもできます。
この場合、代名詞(l')のほうが具体的な名詞(ce film)よりも先に出てくることになります。
これも、次のように言うことはできません。
× J'ai vu, ce film.
必ず、上のようにメインとなる文の中で代名詞で受け、「遊離」した部分を除いても完全な文になるように(直接目的が足りない、といったことにならないように)します。
冬休みまで長期休みます。
いろいろありました。
すみません。
お待ちしています〜🎵