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2017年12月29日(金)のおぼえた日記
前の日
Bonjour!
まりあデス(*‘ω‘ *)
あのー、いきなりで申し訳ないのですが、おきらくぱんださん、まだゴガクルにいらっしゃいますか?知っている方いたら教えて下さい。
À bon chat, bon rat.
【逐語訳】 「良い猫には良い鼠」
(たいした猫には、たいした鼠)
【諺の意味】 「相手もなかなか手ごわい」、「敵もさるもの」
猫が鼠をつかまえようとしたところ、思わぬ反撃にあい、いったん攻撃を見合わせているような状況からの比喩です。
猫が強ければ、鼠も劣らず強い。猫が「したたか」なら、鼠も「したたか」。敵もさるもので、なかなかの好敵手、という意味です。
攻撃にひけを取らない反撃にあった(またはあいそうな)場合に使います。
日本語の似た表現としては、「丁丁発止」などの言葉が浮かびます。
完全に意味が重なるわけではありませんが、同じ語(丁丁、bon... bon...)が反復されている点でも似ているといえるかもしれません。
【単語の意味と文法】 前置詞「à」は場所・時間を表す「~に」というのが一番大きな意味ですが、ここでは「~には」「~に対しては」。
大文字 À は、前の行との行間がなくなってしまう(行間を維持しようとすると小さな大文字になってしまう)ためにアクサン・グラーヴを省略して A と書かれることもあります。
「bon」は形容詞で「良い」(英語 good)。
ただし、「良い」の他にも「巧みな、有能な、優秀な、腕のいい」、「立派な」などの意味もあり、また反語的に(むしろ悪い意味で)「ご立派な、抜け目のない」などの(場合によっては「ひどい」に通じるような)意味もあります。ひと言でいえば、「たいそうな、たいした」という感じです。
実際の文脈では、こうした反語的なニュアンスを伴って使われることが多いので、むしろ「ご立派な猫には、ご立派な鼠」、「たいした猫には、たいした鼠」などと訳したい気持ちに駆られます。
「chat」は男性名詞で「猫」。
「rat」は男性名詞で「鼠(ねずみ)」。
昔からある諺なので無冠詞になっています。
耳から聞いた場合、「bon」という同じ語の反復と、「chat」と「rat」という 1音違いの語の対比によって、語調がよい諺の代表例の一つとなっています。
【由来】 もともと中世には「悪い猫には悪い鼠」と言っていました。
A mal chat mal rat.
悪い猫には悪い鼠。
出典:Morawski, N°73(14-15世紀); Langlois, N°37(15世紀前半)。「mal」はここでは形容詞で「悪い」(現代なら普通は mauvais を使うところ)
また、猫と鼠を逆にして言うこともあったようです。
A mal rat mau chat.
悪い鼠には悪い猫。
出典:Morawski, N°75 (14世紀)。「mau」は古語で mal に同じ。この諺は、むしろ À mauvais rat faut mauvais chat. (悪い鼠に対しては悪い猫が必要だ→悪者に対しては悪者として振舞う必要がある)という諺(非人称の il を使わない古語表現を使用)に近いともいえます。
これとほぼ同じ形は、フランソワ・ヴィヨンの『遺言詩集』に収められた「でっぷりマルゴーの賦(ふ)」という詩にも出てきます。「でっぷりマルゴー」と呼ばれた売春婦の「ひも」である「俺」は、次のように語ります。
俺こそまさに ならず者、莫連女(ばくれんをんな)が随(つ)いて来る。
どつちが凄(すげ)えか。お互いに、似たりよつたり。
相手にとつて不足はねえ。溝鼠(とぶねずみ)には 野良猫だ。
この迫力のある、少し古風な日本語訳は、鈴木信太郎訳『ヴィヨン全詩集』岩波文庫p.177 による(下線引用者)。「莫連」とは「あばずれ」のような意味。
下線部分の原文は a mau rat mau chat.
下線部分は、直訳すると「悪い鼠には悪い猫」です。
なぜ昔は「良い猫」、「良い鼠」ではなく「悪い猫」、「悪い鼠」と言ったかというと、この諺における「良い」というのは、多分に反語的なニュアンスが強く、「良い」というよりも実際には「悪い」に近い意味(「巧みな」というよりも「抜け目ない」「ずる賢い」、「立派な」というよりも「図太い」など)であり、昔はそれをストレートに表現していたからではないかと、私は想像しています。
1568 年に初版が出たムーリエ『金言宝典』(1581年版 p. 220) では、「良い」「悪い」を明示しない次のような表現が収録されています。
Tel rat, tel chat.
このような鼠にして、こような猫あり
1577年頃のジャン・ル・ボンの諺集(第2部冒頭近く)には、表題と同じ A bon chat, bon rat. (良い猫には良い鼠)という形で収録されています。
1606年のニコの『宝典』付録 p.17では、この A bon chat bon rat. という諺は、「兵士の間で使われるもう一つの諺」である次の諺とまったく同じ意味だと書かれています。
À bon assailleur bon défendeur.
良い攻撃者(攻め手)に良い防御者(守り手)。
戦乱の絶えない時代では、なかなか手ごわい相手に対して、「敵として不足はないぞ」、「おぬしも、なかなかやるのう」、といった文脈で使われていたことが想像されます。
1610年のグルテルス『詞華選』 の付録の「フランスの諺」の部には、 Tel rat, tel chat. と A bon chat, bon rat. の両方が収録されています。
『アカデミー辞典』でも第1版(1694)から第9版(1992)までコンスタントに収録されている有名な諺です。
【似た諺】次の諺に似ているとも言えます。
À trompeur, trompeur et demi. (だます人には、その 1.5 倍だます人)
とすると、猫よりも鼠の方が一枚上手(うわて)ということになります。
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ありがとうございます(o*。_。)oペコッ
raccoon dogさん 2017年12月8日のおぼえた日記
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