まいにちスペイン語(応用編)
一歩先のスペイン語
Español más allá
講師 : 長谷川 信弥、ベルナルド・アスティゲタ
【Lección 31】
jueves, 25 de julio, 2024
『日本語のコロケーション⑦「くむ・つくす」』
◉ 「くむ」のコロケーション
私は20年のローンを組んで
このマンションを買った。
Saqué un préstamo a veinte años
y compré este piso.
* un préstamo ローン、貸付金
* sacar un préstamo
貸付金を引き出す、ローンを組む
※ sacar の代わりに concertar(取り決める)
を使って、
Concerté un préstamo 「(銀行などと)
貸付金を取り決めた」とも言える。
チームはベストメンバーを組んで試合に臨んだ。
El equipo salió al partido con sus mejores jugadores.
※ 以下のようにも表現できる
* armar(装備させる)
* armar un equipo con los mejores jugadores
ベストメンバーでチームを作る
* juntar(呼び集める)
* juntar a los mejores jugadores
para ese equipo
そのチームのためにベストメンバーを招集する
彼の意図を汲んで私たちはその計画を変更した。
Teniendo en cuenta sus intenciones,
hemos cambiado el plan.
* 意図を汲む→考慮する tener 〜 en cuenta
◉ 「つくす」のコロケーション
決勝戦に進めるようベストを尽くそう。
Vamos a hacer todo lo posible para llegar
a la final.
私が幼かった頃、父は会社に尽くしていた。
Cuando yo era pequeña, mi padre daba
todo de sí por su empresa.
* 尽くす→自分の全てを与える dar todo de sí
* desvivirse por 〜 〜に一生懸命になる
↑を使って、mi padre se desvivía por su empresa.
とも言える。
この宮殿は前世紀に贅を尽くして建てられた。
Este palacio fue construido en el siglo
pasado con todos los lujos habidos y por haber.
* lujos 贅沢、贅
* habidos y por haber ありとあらゆる
※贅を尽くした衣装
ropa muy elegante
ropa muy lujosa
その鉄道会社は、その路線の廃止の可能性を
あらゆる手を尽くして説明した。
Esa compañía ferroviaria explicó
por activa y por pasiva la posibilidad de
suprimir esa línea.
* 鉄道会社 compañía ferroviaria
* あらゆる手を尽くして por activa y por pasiva
「あらゆる手を尽くして」の他の言い方
・por todos los medios posibles
・de todas formas
・por todas las vías
◆ 練習
政府は暫定予算を組んだ。
El gobierno elaboró un presupuesto provisional.
* elaborar (計画などを)作成する、練り上げる
* presupuesto provisional 暫定予算
若者たちは、チームを組んで働いていた。
Los jóvenes estaban trabajando en equipo.
私たちは手を尽くして、彼女の居場所を探した。
Hicimos todo lo posible para localizarla.
* hacer todo lo posible 可能なこと全てをする
* localizar 居場所を探す
〜***〜***〜***〜***〜***〜
【Lección 32】
viernes, 26 de julio, 2024
『日本語のコロケーション⑧いろいろ』
◉ 「あつい」
caliente 熱い、暑い
grueso 厚い
彼は社会的に人望が厚いように見えるが、
家族からは信頼されていなかったようだ。
Aparentemente él era respetado por la sociedad,
pero su familia no parecía confiar en él.
* aparentemente 見かけは、外見上は
* 社会的に人望が厚い→社会から尊敬されている
respetar の受け身の形 era respetado
* por la sociedad 社会によって
* confiar en 〜 〜を信用する、信頼する
◉ 「つめたい」
私の今度の上司は冷たい人だ。
Mi nuevo jefe es una persona fría.
* 冷たい人 persona fría
※ 「人として冷たい」を表す他の形容詞
・antipático 感じが良くない
・indiferente 冷淡な、つれない
◉ 「〜が下手だ」
私はスペイン語が下手ですが、日常会話は
なんとか通じます。
Mi español no es bueno, pero puedo darme a
entender en las conversaciones cotidianas.
※ No hablo bien español でもよい
※ なんとか通じる
→自分の言うことを分かってもらう
darme a entender
彼は歌が下手だ。
Él canta mal.
※ no canta bien と言うこともできるが
canta mal と直接的な言い方のほうが好まれる。
◉ 「〜がうまい」
このピエロはジャグリングが特に上手い。
Este payaso es especialmente hábil
haciendo malabares.
* payaso ピエロ
* hábil 器用な、上手な
* haciendo malabares ジャグリングをすること
※ hábil の後に para や con を付けて、
es especialmente hábil para hacer malabares.
es especialmente hábil con los malabares.
と言うこともできる。
◉ 「きれいに」
パコはよく働いて借金をきれいに返した。
Paco trabajó duro y liquidó todas sus deudas.
※ 借金をきれいに返す→全部返す、完済する
* liquidar 清算する、決済する
◉ 「きたない」
汚い sucio / sucia
その男性は、店員を口汚く罵り、
お客様相談カウンターから去った。
Ese señor insultó groseramente
a la dependienta y se alejó del mostrador
de atención al cliente.
* insultar 侮辱する
* groseramente 下品に、無礼に
◉ 「かろやかな」
生徒たちは軽やかな足取りで行進した。
Los alumnos marchaban con paso vivo.
※ 「軽い足取りで」 = con paso ligero とも言える
が、ここでは vivo(生き生きとした)を使って
con paso vivo となっている。
⚫︎ vivo の持つ色々な意味
* estar vivo 生きている
* color azul vivo 鮮やかな青
* luz viva 強烈な光
◉ 「あつく」のコロケーション
空は厚く雲に覆われていた。
El cielo estaba cubierto de densas nubes.
* denso 密度が濃い
※ 「厚い雲」は「厚さ」を表す形容詞 espeso
を使って nubes espesas とも言える。
◉ 「つめたく」のコロケーション
難民たちは隣国で冷たくあしらわれた。
En el país vecino trataron con frialdad
a los refugiados.
* con frialdad 冷たさで、冷淡さで
* tratar 扱う
◉ 「よく〜される」
この犬はよく躾けられている。
Este perro está bien educado.
※ 「よく躾けられていない」なら、bien の反意語
mal を使う。
★ bien と mal は、過去分詞の前に置いて
様々な過去分詞と組み合わせることができる。
Los jugadores estaban bien entrenados.
選手たちは調子が良かった。
* bien entrenado よく練習出来ていて調子が良い
◆ 練習
彼らは汚いやり方で儲けた。
Ganaron dinero de una manera sucia.
あれらの講演会はうまく企画されていなかった。
Aquellas conferencias estuvieron
mal organizadas.
※ うまく企画されていなかった
→構成が悪く作られていた
これまで日本語のコロケーションを
いろいろ見てきましたが、日本語の表現を
そのままスペイン語にすることはできない
ことがよくわかりました。
その理由の一つとして、日本語は直接的な
表現や過度に否定的、または失礼な言い方を
避けるという特徴があるわけですね。
「講演会はうまく企画されていなかった」が
「悪く企画されていた」になっていたように、
スペイン語では直接的な言い方をする傾向が
あるようです。
その言語において、より自然な表現を
身に付けることが大切ですね。