ラジオ応用篇 4月 УРОК 5
*гнать-выгнать(ここでは)蒸留する、蒸留して作る (名)гнание
Также имел он кубик для гнания водки из сарачинского пшена, который беспрестанно у него стоял на очаге; выгнанную же из него водку пил он сам и нас потчевал, что матросам нашим весьма нравилось.
彼(間宮林蔵)はまた、米で作ったウォッカの蒸留器を持っていて、それは常にかまどの上に置かれていた。蒸留されたウォッカを彼は自ら飲み、また我々にも振る舞ったが、それは我が水兵たちの大変なお気に入りとなった。
кубил для гнания водки ウォッカの蒸留器
кубик(指小)←куб
сарачинское пшено (古)米(=рис) 直訳は「サラセン人のキビ」
очаг かまど
выгнанная водка 蒸留されたウォッカ
*部分生格を取らない例
выгнанную (же из него) водку пил он сам...
*現代の日本酒を基準に考えると「日本酒(醸造酒)をわざわざ蒸留しても美味しくはならない」(註1)のに、なぜそのような手間をかけるのか? となるが、米焼酎とは「高度な醸造技術なしで作れるどぶろく」を少しでも美味く飲むために考案されたもの(註2)。間宮林蔵の持ち歩いた蒸留器は、どぶろくに近いものしか入手不可能であったか、何らかの理由でアルコール度数を高める必要があったか、いづれか(或は両方)の事情の反映であろう。
(註1) https://jp.sake-times.com/think/study/sake_g_sake-jyoryu
酒タイムズ「日本酒を蒸留すると米焼酎になるの? 日本酒の香りのもとを探る実験レポート」(2020.4.7)
(註2) https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1265508392
ヤフー知恵袋「日本酒を蒸留したら米焼酎になるのですか?」(2011.6.29)