Episode 68
縁側に座って早苗からもらったアルバムを見ているジェーン。そこへ早苗がやってくる。
Sanae: それ、いちばん最後のページにおまけが付いているのよ。
There’s something special on the last page.
Jane: そうなの? There is?*
Jane: そば団子のレシピね!ありがとう!
The recipe for soba dango! Thank you!
(早苗はジェーンに線香花火を渡す。2人で線香花火を始める)
Jane: 実はね、早苗…私もサプライズを用意しておいたの。
Actually, Sanae… I have a surprise for you, too.
Sanae: え、そうなの?何?
You do?* What is it?
Jane: う~ん…今はまだ内緒。
It’s… a secret.
Sanae: でももう行っちゃうんでしょ?何よ、教えてよ!
But… you’re leaving! Come on, tell me!
(白状させようとジェーンを揺さぶる早苗)
Jane:ちょっと揺らさないで! Hey, easy, easy!*
(2人の線香花火の丸い玉が落ちる。笑い合う2人)
Sanae: 元気でね、ジェーン。 Take care, Jane.
Jane: あなたも。ニューヨークに会いにきてくれる?
You, too. Will you visit me in New York?*
Sanae: 必ず行くわ。 I will.*
Jane: 約束よ? Promise?
Sanae: 約束する! Promise!
●There is? / You do?
There’s something special on the last page.という早苗の発言を受けて、ジェーンがThere is?(そうなの?) と確認するように聞いています。英語ではよくこういう返し方をします。少しあとのジェーンのI have a surprise for you, too.に対して早苗がYou do? (haveの代わりにdo)と答えるのも同じです。
●Hey, easy, easy!
easyには副詞で「気楽に、のんびりと、ゆっくりと、落ち着いて、慎重に、気を付けて」という意味があります。
take it easyで「手加減する」というニュアンスになります。
Take it easy on me. / Go easy on me. お手柔らかに。
And that's easy on the budget. おまけにそれなら経費にも優しいですしね。
When eating sushi it is usual to eat with your fingers, and go easy on the soy sauce and wasabi.
(お寿司は指で食べるのは普通のことよ、醤油とワサビは控え目に)
・「快適な、安楽な」のeasy
We had a great time. Everything was so easy.
(楽しかったよ。とても快適だった。)
宿を発つときに、言いたいいフレーズです。
・easyには「安楽な、平穏な」という意味もあります。安楽椅子は an easy chair
He's so easy to be with. (彼は一緒にいてとても気が楽だよね。)
Tea or coffee? - I’m easy. これは「どっちでもいいよ」です。
●Will you visit me in New York? ニューヨークに会いにきてくれる?
「来てね」という気持ちが入っています。Will you ~? は依頼表現の1つですが、Can you ~?という依頼表現に比べると、Will you ~? は、意志を問うているニュアンスが強く出ています。
Will you marry me? は「あなたは私と結婚する意志がありますか?」と、純粋に、相手の意志を問うています。これを丁寧にしたつもりで×Would you marry me?と訊いてはいけません。
早苗がダイアログで返答しているようにI will.と返事をすると「必ずそうする!」という強い意志・決意が表せます。
したがって、断わらなければいけない場面で、No, I won’t.と言うとかなり冷たい印象になります。そういう場合は、I’m sorry. I wish I could.(すみません。そうしたいところなんですが)と申し訳ない感じを出したほうがよいでしょう。
visitは「訪れる、訪問する」という意味です。他動詞なので(×)visit to meとは言わずにvisit meと、meを目的語にするということに注意しましょう。
日本語では人に会いにいくときに「(誰だれの)ところへ行く」など、よく場所を使って表現しますが、英語ではより直接的に人に会いにいくという言い方を好みます。「おばあちゃんち(家)に行く」よりもvisit my grandma「おばあちゃんに会いにいく」なのです。今回のドラマでも、日本語なら「ニューヨークに遊びにきてね」などと言いそうなところですが、直訳すると、「ニューヨークにいる私に会いにきてくれる?」と言っていますね。