2010年9月24日 (金)
貫井一美先生インタビュー
遅くなりましたが・・・。
テレビでスペイン語の貫井一美先生をご紹介します。
貫井先生は清泉女子大学の講師で、専門はスペイン美術史。ベラスケスほか、17世紀のスペイン絵画に精通していらっしゃいます。
じつは、『美術からひも解くスペイン』でもおなじみのベラスケスの「ラス・メニーナス」を、子供の頃から見ていらっしゃったそうです。
そんな貫井先生に色々な質問にお答えいただきました。
@美術やスペイン語とのかかわりは?
「スペイン系のミッション・スクールに通っていましたが、その学校に「ラス・メニーナス」がありました。好奇心旺盛な私は「この不思議な絵は、なんだろう?」と気になっていました。その後、大学で美術史を専攻して、卒論を決めるときに、ずっと心にひっかかっていたベラスケスの絵をテーマに決めました。当時はスペイン語の資料しかなかったので、泣きそうになりながらスペイン語を勉強した記憶があります。
日本で修士を出てから2年ほどマドリード大学に。大学の授業や研究所に通ったりして、とても有意義な遊学でした。スペイン語はとにかく早いので、授業は片っ端からディクテーションをして、夜な夜な家で辞書を引いて意味を調べました。語学は嫌いだったのですが、いまふりかえるとあんなに真剣に勉強したのはあの時期だけだったかも・・・。
今の私の80%は、あの時期にできた友人達と根性で出来上がっていると思うほど、充実した時間をマドリードで過ごしました。マドリードは、第二の故郷です。スペインに恩返ししたいと思い、スペイン語に携わる仕事をしています。」
@ところで、ご趣味は?
「趣味は美術館めぐり。つまり、仕事と趣味は一緒ですね。最近は、仕事の方の割合が多くなってしまって、美術館に行っても気づくと仕事モードに入って疲れちゃうこともありますね。あとは旅行。もちろん、イベリア半島に!美術館はもちろんですが、美術館がないところでも行きますね。羊の群れがいるような小さな村に行って、現地の人とふれあうのも楽しみの一つです。あとは、イタリア、フランス、ドイツ、イギリスなど、美術館のあるところなら行きますね。」
@スペインのバルについて教えてください。
「6月の『比べてみれば』でもマルタさんが紹介してくれましたが、バルは1~2杯飲んでさっと帰るという粋な飲み方ができます。
スペイン人はみんな地元に、子供の頃から行っているバルがあります。バルはコーヒーも飲めるし、お酒も飲めるし、食事もできる。子供からお年寄りまで、広い年齢層が集まるところ。『今年のバカンスはどこに行った』とか、情報交換ができる地域コミュニティの役割もはたしています。日本にはあまりない、面白い場所なので、とても好きですね。」
@マドリードのおススメの食べ物は?
「お豆料理がとてもおいしいです。特にレンズマメの煮込みがおススメ。コシード・マドリレーニョも、ひとつのお鍋でフルコースができる、とてもすばらしい料理です。タパス、アペリティーボがたくさんあるから、バルで色々な種類を少しずつ試してみるのもいいですよ。」
@では、語学を勉強している方にアドバイスお願いします。
「語学の習得は半分体育会系だと思っています。習慣と持続力、そして実践あるのみ。
まずは毎日15分でもいいから、CDなどで原語を聞き続けること。意味がわからなくてもそのうちにリズムがとれて、単語の切れ目や意味がわかるようになります。
そして、自分で発音して、それを自分の耳で聞いてみる。声に出さないと耳がよくなりません。それを毎日続けるのが必要ですね。
あとは覚えたらすぐ使う!文法を完璧に覚えてからの実践では飽きてしまいます。最低限の文法事項を覚えたら、すぐに使ってみることが大事。通じるとうれしいですよね?その気持ちを持ち続けると励みになりますよ。
その国のアーティストなどに興味を持ったり、文化や社会を知ることも、語学上達のポイントですね。」
@最後に、好きなスペイン語を教えてください。
「¡Qué maravilla!(すごい!)
スペイン人はやたらと『すごい!』って感動します。『ちょっと大げさじゃない?』とも思うけど、感動の少ない日本人は学びたいところかもしれませんね。それに、響きもかわいいでしょ?」
『何でも前向きに考えよう』がモットーとおっしゃる貫井先生。大変だと思うと、本当に大変になってしまうけど、その大変さは絶対自分の身になると思うので、楽しむことにしていらっしゃるとか。
ラ・マンチャの果てしなく続くひまわり畑が忘れられないそうですが、先生ご自身も、ひまわりのようにいつも明るくエネルギッシュです!
テレビでスペイン語の貫井一美先生をご紹介します。
貫井先生は清泉女子大学の講師で、専門はスペイン美術史。ベラスケスほか、17世紀のスペイン絵画に精通していらっしゃいます。
じつは、『美術からひも解くスペイン』でもおなじみのベラスケスの「ラス・メニーナス」を、子供の頃から見ていらっしゃったそうです。
そんな貫井先生に色々な質問にお答えいただきました。
@美術やスペイン語とのかかわりは?
「スペイン系のミッション・スクールに通っていましたが、その学校に「ラス・メニーナス」がありました。好奇心旺盛な私は「この不思議な絵は、なんだろう?」と気になっていました。その後、大学で美術史を専攻して、卒論を決めるときに、ずっと心にひっかかっていたベラスケスの絵をテーマに決めました。当時はスペイン語の資料しかなかったので、泣きそうになりながらスペイン語を勉強した記憶があります。
日本で修士を出てから2年ほどマドリード大学に。大学の授業や研究所に通ったりして、とても有意義な遊学でした。スペイン語はとにかく早いので、授業は片っ端からディクテーションをして、夜な夜な家で辞書を引いて意味を調べました。語学は嫌いだったのですが、いまふりかえるとあんなに真剣に勉強したのはあの時期だけだったかも・・・。
今の私の80%は、あの時期にできた友人達と根性で出来上がっていると思うほど、充実した時間をマドリードで過ごしました。マドリードは、第二の故郷です。スペインに恩返ししたいと思い、スペイン語に携わる仕事をしています。」
@ところで、ご趣味は?
「趣味は美術館めぐり。つまり、仕事と趣味は一緒ですね。最近は、仕事の方の割合が多くなってしまって、美術館に行っても気づくと仕事モードに入って疲れちゃうこともありますね。あとは旅行。もちろん、イベリア半島に!美術館はもちろんですが、美術館がないところでも行きますね。羊の群れがいるような小さな村に行って、現地の人とふれあうのも楽しみの一つです。あとは、イタリア、フランス、ドイツ、イギリスなど、美術館のあるところなら行きますね。」
@スペインのバルについて教えてください。
「6月の『比べてみれば』でもマルタさんが紹介してくれましたが、バルは1~2杯飲んでさっと帰るという粋な飲み方ができます。
スペイン人はみんな地元に、子供の頃から行っているバルがあります。バルはコーヒーも飲めるし、お酒も飲めるし、食事もできる。子供からお年寄りまで、広い年齢層が集まるところ。『今年のバカンスはどこに行った』とか、情報交換ができる地域コミュニティの役割もはたしています。日本にはあまりない、面白い場所なので、とても好きですね。」
@マドリードのおススメの食べ物は?
「お豆料理がとてもおいしいです。特にレンズマメの煮込みがおススメ。コシード・マドリレーニョも、ひとつのお鍋でフルコースができる、とてもすばらしい料理です。タパス、アペリティーボがたくさんあるから、バルで色々な種類を少しずつ試してみるのもいいですよ。」
@では、語学を勉強している方にアドバイスお願いします。
「語学の習得は半分体育会系だと思っています。習慣と持続力、そして実践あるのみ。
まずは毎日15分でもいいから、CDなどで原語を聞き続けること。意味がわからなくてもそのうちにリズムがとれて、単語の切れ目や意味がわかるようになります。
そして、自分で発音して、それを自分の耳で聞いてみる。声に出さないと耳がよくなりません。それを毎日続けるのが必要ですね。
あとは覚えたらすぐ使う!文法を完璧に覚えてからの実践では飽きてしまいます。最低限の文法事項を覚えたら、すぐに使ってみることが大事。通じるとうれしいですよね?その気持ちを持ち続けると励みになりますよ。
その国のアーティストなどに興味を持ったり、文化や社会を知ることも、語学上達のポイントですね。」
@最後に、好きなスペイン語を教えてください。
「¡Qué maravilla!(すごい!)
スペイン人はやたらと『すごい!』って感動します。『ちょっと大げさじゃない?』とも思うけど、感動の少ない日本人は学びたいところかもしれませんね。それに、響きもかわいいでしょ?」
『何でも前向きに考えよう』がモットーとおっしゃる貫井先生。大変だと思うと、本当に大変になってしまうけど、その大変さは絶対自分の身になると思うので、楽しむことにしていらっしゃるとか。
ラ・マンチャの果てしなく続くひまわり畑が忘れられないそうですが、先生ご自身も、ひまわりのようにいつも明るくエネルギッシュです!