《フランス語文法》 半過去と条件法
※半過去※
2015年12月26日のおぼえた日記
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※条件法※
事実に反することを述べる時に使う。基本的に英語の仮定法と同じ。
*条件法現在の時制
現在の事実に反する仮定
→Si+(直説法半過去), (条件法現在).
Si j'étais riche, je ferais le tour du monde.
もし私がお金持ちだったら、世界一周旅行をするのになあ。
*条件法の用法
1.過去における未来(時制の一致)
Il a dit:《Je terminerai ce travail ce soir.》
→ Il a dit qu'il terminerait ce travail ce soir.
terminerai:terminer(終える)の単純未来
ce soir:今夜
直訳は「彼は言った、『私は今夜この仕事を終えるつもりだ』と」
これを間接話法にすると、「過去における単純未来」なので、
単純未来 terminerai は条件法現在の形 terminerait になる。
2. 非現実の仮定(英語の「仮定法」に相当)
「もし(仮に)... だったとしたら、...なのになあ」という非現実の仮定。
従属節の部分は、本来の直説法半過去(...だった)の意味で使っているのではなく、
意味的には条件法(非現実の仮定)と言える。
つまり、Si の後の「直説法半過去」は、実質的には「条件法現在」の意味。
日本語でも、非現実の仮定の表現では、現在のことについて言うのに
「もし~だったとしたら」と過去形を交えて言うのと同様。
3. 語調緩和・丁寧
Pouvez-vous ~?:~してもらえませんか?
pouvez:準助動詞 pouvoir(~できる)の直説法現在2人称複数
条件法を使って言うと丁寧になる。
Pourriez-vous ~?:~していただけませんか?
pourriez:pouvoir(~できる)の条件法現在2人称複数
なぜ「非現実の仮定」が「語調緩和・丁寧」になるのかというと、
「~するなどということは無理ですよね、でもひょっとして~してもらえませんか?」
という感じで、丁寧な感じが出るからと言える。
Je veux ~.:私は~したいです。
veux:準助動詞 vouloir(~したい)の直説法現在1人称単数
条件法を使って言うと丁寧になる。
Je voudrais ~.:私は~したいのですが。
voudrais:vouloir(~したい)の条件法現在1人称単数
「~するなどということは無理なことでしょうが、もしできれば~したいのですが」
という感じがでるので丁寧になる。
4. 遠まわしの非難・後悔
Vous auriez dû ~.:~してくれればよかったのに。
auriez:助動詞 avoir の条件法現在
dû:devoir(~しなければならない)」の過去分詞
auriez dû:devoir の条件法過去
逐語訳では「あなたは~しなければならなかった(だろう)」
条件法なので「実際にはそうしなかった」ことを前提としているため、
「~してくれればよかったのに」という感じになる。
場合によっては「なぜ、そうしなかったのですか?」というニュアンスも感じられ、
遠まわしに非難しているように聞こえることもある。
主語を「私」に変えると、
J'aurais dû ~.:~すればよかった。
逐語訳では「私は~しなければならなかった(だろう)」
「本来ならそうするべきだったのに、実際はそうしなかった」「~すればよかった」
という後悔の意味になる。
5. 他人の節の引用・伝聞
新聞や論文などでよく使われる。
特徴は、D'après ~(~によると)などの前置詞とセットで使われることが多いこと。
「~」の部分に、報道機関名や、その説を唱える学者の名前などが入り、
条件法にすることで、「それが事実かどうかはわからないが」というニュアンスが出る。
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