おぼえた日記

2012年8月25日(土)

「春と修羅 序 (宮沢賢治)」の冒頭

わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)
...

訳 par http://www.paperblog.fr/2745637/printemps-et-ashura-preface-kenji-miyazawa/

Le phénomène appelé moi
est une lumière bleue
issue de l’hypothétique lampe
lampe organique que traversent flux et reflux du courant
lampe karmique qui jamais ne s’éteint
-- un corps complexe, un composé de tous les spectres --
qui avec les paysages et chacun des êtres clignote sans cesse
c’est une lumière bleue
la lampe disparaît et la lumière persiste
...

実は「春と修羅」:

心象のはひいろはがねから
あけびのつるはくもにからまり
のばらのやぶや腐植の湿地
いちめんのいちめんの諂曲(てんごく)模様
(正午の管楽(くわんがく)よりもしげく
 琥珀のかけらがそそぐとき)
いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を
唾(つばき)し はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
...

を訳したいと思ったのです。
到底歯がたたないと諦めて、WWW を漁ってみました。
私の意に適うものは見つからなくて、その副産物で見つけたのが冒頭の仏訳です。

ilya さん
mkita さん、おはようございます。
偉大な芸術家の多くは、自然科学や工業技術への感度も高かったようですね。
世界は無限ですが、個人は有限で恨めしいところです。
2012年8月26日 9時31分
mkita さん
芸術に疎い小生にとって宮沢さんがこんな詩を書いていたとは驚きでした。
今やLEDランプ、青色LEDも開発されています、彼は未来を予言して
書いていたのでしょうか。文学も音楽も創造の世界は無限に広がるようです。
アレックスさん絵画の世界もそうですよね。
2012年8月26日 7時51分
ilya さん
アレックス さん、comment をありがとうございます。
「もっと色々、チャレンジしたい」とは、アレックス さん、心身ともにお若いですね。
私も好き嫌いが結構あります。大江も三島もダメとか。他生の縁なのだからしかたがないと、諦めております。
2012年8月25日 13時50分
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