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哪儿呀!她是我妹妹。
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『中国のわかりやすい歴史:中国小学校社会科教科書』明石書店(2001年)読了。
中国の学校は日本と似ていて、基本的に6・3・3・4制。読んだ本は、その小学校5年生の第3冊(後半)、第4冊(ここで冊というのは巻か?)で、挿絵・写真などはそのままで、日本語に翻訳されたもの。教科書の解説には、「心から祖国を愛し、心から中国共産党を愛し、心から社会主義の事業を愛し、4つの基本原則と改革開放政策を堅持するように学生を教育する」とあるらしい。4つの原則とは、①社会主義の道、②人民民主主義独裁、すなわちプロレタリア独裁、③中国共産党による指導、④マルクス・レーニン主義と毛沢東思想を堅持すること。
冒頭「監訳にあたって」によれば、日本の教科書「より直接的に国家の願望や期待を反映している」ようで、日本よりはるかに分量が多く、読み物としても読めるように書かれている。読み物であることは、良い面と悪い面がありそう。ま、小学生用だから仕方ない?
私が驚いたのは、①古代とか近代前の話は、半分以上、知っている!つまり日本の学校で教えられている。②絵が多用され、特に人の顔が表情つきで描かれている。これはいかがか。③戦争がらみの記述、とくに進軍の経路が示されていて、日本の陸軍の~作戦とかの話を読んでいるみたい。④細かい年代はほとんど触れず、大掴み(良さと悪さがありそう)。
目次とキーワードを示すと、
第1章 中華民族の祖先と早期文明
太古(元謀人と北京原人)、河ぼ渡の原始住民、華夏(かか)の黄帝(こうてい)、
第2章 統一された多民族国家
秦の始皇帝、漢の武帝、唐の太宗、ガンポ(ポタラ宮は、チベット人民が敬慕する聖地)、チンギスハン、フビライ、鄭成功・康煕(明・清の外からの侵略に対する闘争)、56民族。
第3章 わが国の光り輝く古代文化
孔子、兵法家と歴史家(孫武、司馬遷)、地震・円周率(張衡、李ちゅうし)、麻酔・薬草(かだ、李時珍)、4大発明(紙、印刷、羅針盤、火薬)、シルクロード、張けん(漢の武人で聖域に行って、ほどなく新疆地区(!)が漢朝に帰順)、鄭和、玄奘(仏教)、
第4章 近代の中国(1)
林則徐(アヘン戦争、南京条約)、洪秀全と太平天国、甲午中日戦争(日清戦争、馬関(下関)条約)、戊戌変法(百日維新)、義和団(辛丑(しんちゅう)条約(辛丑和約))、孫中山と辛亥革命(武昌(ぶしょう)蜂起により清朝の崩壊、袁世凱による乗っ取り)
第5章 近代の中国(2)-中国共産党成立後の近代革命
共産党、北伐戦争(3派の軍閥を対象)、四一二反共政変(蒋介石)、八一南昌蜂起、井岡山(せいこうざん)の合流、紅軍の長征、抗日戦争(九一八(満州事変))、西安事変(蒋介石勾留)、盧溝橋事変(百団大戦)、(アメリカ帝国主義と結託した内戦)解放戦争、
第6章 中華人民共和国と国家機構
国(北平を北京に改名)、人民代表大会と憲法、国家機構(全人代、国家主席、国務院、)
第7章 社会主義建設の輝かしい成果
国産自動車、大慶油田、原爆、人工衛星、ダム、経済特区
★ んんん、と思ったところ。
・「「いくつかの短い抗日英雄物語」を書いて、壁新聞を作ろう」という課題がある。
・「国家主席は中華人民共和国の象徴とその代表であり、対外的に国家を代表する。主席個人は国家の事務を単独で決定できない。全国人民代表大会とその常務委員会が集団で決定したあとで、主席が国家最高代表の身分で公表する。」(168頁)日本の天皇と内閣に似ている?
・原爆・水爆実験は、中国の西北部にある砂漠地帯で実施とあるが、どこ? そこは今はどうなっている?
・「葛洲は水利センター」は、長江の最初のダム。あの長江を堰き止めている。すごい!
・6章(政治)と7章(経済)のところの歴史が完全に欠落している!!!
★ ところで、上の疑問。中国の核実験場はどこだろう、、、
と思ったら、ウィキペディアに書いてある。新疆ウイグル自治区、楼蘭とか幻の湖ロプノールとかつて習ったシルクロードだ。一瞬、えっと思ったけど、でも聞いたことがある… 新疆ウイグル自治区は核実験場、核装備、核汚染物質保管所になっていたのか。とくれば、もう北京政府が手放すはずがない。可哀想な自治区だ。昨日の記事、今頃、理解。
近代以降、特にアヘン戦争以降が詳しいのが特徴ですよね。日本史の教科書では、太平洋戦争前後から何となく記述が減り、授業でもあまり触れないのとは対照的。日本の世界史でも第五章~第七章はあまり詳しくない。ドイツではナチに関してちゃんと学んでいると聞いているが(確かめた訳ではないが)、日本では何となくスルーしているのは本当だと思います。前提知識もないからまともに議論も出来ないのでは、ダメですよね。
そうなんです。シルクロード、日本人が悠久の東西交流のロマンを求めて観光に行っているあの辺りです。昔NHKで放送した番組でも人民解放軍がびったり寄り添っていたのは、それが理由?核関連施設は一切撮影禁止だったはずです