「新フランス文法事典」からの抜粋。
直接法大過去形
((2)) 先立性を表わさない場合
(1) 部分的同時
他の行為の継続中に完了した行為 :
Sans doute on les avait aperçus quand ils traversaient la rue.
恐らく通りを横切っているときに人に見られたのだろう。
Antoine s'était plusieurs fois tourné vers son frère pendant que M. Faîsme parlait.
A は F が話していた間に何度も弟を振り向いた。
Il haletait si fort qu'à peine avait-il pu donner son adresse au chauffeur.
すっかり息を切らしていたので、運転手に住所を告げるのもやっとだった。
(2) 後続
複過が直・現に後続し、前過が単過に後続する行為を表わすことがあるように、直・大も他の過去時制で表わされた行為より後で行なわれた行為を表わし得る :
Joseph le vit remettre ses gants et s'éloigner entre les arbres. Au bout d'une minute, Praileau avait disparu.
J は彼がまた手袋をはめ、木立の間を遠ざかっていくのを見た。1 分後に P は姿を消していた。
Vous lui avez fermé la bouche en l'embrassant, mais le lendemain matin vous aviez oublié.
あなたはキスをして彼女の口をふさいだが、翌朝には忘れていた。
補足 :
「複過が直・現に後続し」というのは、複過を完了相を表わすために使用する場合のことです。