chibiko さん、こんばんは。
今回の話 :
/mypage_208190/diary/2013-05/13.html?m=1 は、東郷雄二さんの「フランス語の隠れたしくみ」の cache10.pdf とも関わると思います。
<quote>
(8) a. Les chats me craignent. 「ネコは私を怖れる」
b. ×Le chat me craint.
「私を怖れる」というのは,哺乳類のなかの「ネコ目」に属する動物種に本質的な性質ではない.だから le chat はおかしい.たまたま私が近所でネコに出会うと,ネコが逃げて行くというだけの話だから,ここでのネコは「私と出会う」ということで作られた「たま集合」である.だから les chats がぴったりなのである.その証拠に,les chats de mon quartier 「うちの近所のネコ」はいいが,×le chat de mon quartier は変になる.次の例も同じで,「シャム猫」は猫のひとつの種として確立している「自然な集合」だが,「白い猫」は「たま集合」である.ここは les chats blancs と複数にするのがよい.
(9) a. Le chat siamois est intelligent. 「シャム猫はかしこい」
b. × Le chat blanc est souvent chetif. 「白い猫は体が弱いことが多い」
「自然な集合」を問題にするとき,le とles は一見区別がつかなくなる.「ネコはニャーと鳴く」というのは,Le chat miaule. ともLes chats miaulent. とも言えるから,このふたつの言い方は同じだとつい考えてしまいがちだが,実はふたつはちがうのだ.というわけで,フランス語で「私はリンゴが好きだ」をどう言えばいいかもうおわかりだろう.正解は J'aime les pommes. であって,×J'aime la pomme. とは言わない.「リンゴ」は確かに「自然な集合」ではあるが,「私が好きだ」というのはリンゴという種に本来そなわった性質ではない.たまたま私が好きなだけだから les pommes となるのだ.「先生,不定冠詞の un chat だったらどうなるんですか」おっとっと,うっかりしてこっちを忘れていた.今日は時間がないので,不定冠詞の総称については次回にお話することにしよう.
</quote>
いきなり、
Vous aimez les fromages ?
だと、総称的用法になるので、このチーズは好きですか ? とききたければ、
Vous aimez ce fromage ? / Vous aimez ces fromages ?
となるのではないでしょうか 。答は、
Oui, je l'aime. / Oui, je les aime.
の方が普通で、
J'aime ça.
は奇異に聞こえます。
強いて理由を挙げれば、既に提示済みのものを再提示はしない、あるいは、既に言(コト)になっているものは、人称代名詞で受け、モノを指す指示代名詞では受けない、だろうということですが、この辺は、cache2, cache4 の受け売りです。
le, la, les はモノではなく言(コト)を受けるというのが、東郷さんの主張ではないでしょうか。
「朝倉文法事典」には chibiko さんの日記に直接関連するような情報は見当たりませんでした。
ce, cela, il の職務分担は複雑みたいですね。同じく朝倉さんの「フランス文法集成」の方に何か書いてあったかも知れませんが、ノートも取っておらず、全て忘れ去っております。
en については、chibiko さんのおっしゃる通りだと思います (思います、ですよ)。
これ以上のことはフランス人のお友だちにきいてみてください。
その際はお答の報告もお忘れなく。
それです。
実習フランス語教程―初級から中級まで 練習問題2000 (塩川徹也)