“It's me who the nursery school turned down” 保育園落ちたの私だ Friday, March 18
An anonymous blog post by a mother whose child was denied entry to a nursery school recently became the talk of society. The strongly-worded post was taken up by opposition party members in the Diet and used to press Prime Minister Shinzo Abe over the issues of insufficient nursery schools and to push for improvements in nursery teacher job conditions.
●anonymous 匿名の ●deny 拒む ●nursery 保育園 ●strongly-word 強い表現
●insufficient 不十分な ●improvement 改善 ●conditions 状況、事情
子どもの保育園への入園を断られた母親が「何なんだよ日本。1億総活躍じゃねーのかよ」と強い口調で抗議の言葉を書いた匿名ブログが話題になった。国会で野党議員がこれを取り上げ、「言葉は荒っぽいが、本音、本質だ」と待機児童解消や保育士の待遇改善を安倍晋三首相に迫った。
When this happened, a voice called out from one of the lawmaker's seats: "Who wrote that?" Abe himself acknowledged the seriousness of the nursery school issue but said, "As long as the blog post is anonymous, there is no way to confirm whether what it said really happened."
●acknowledge 認める ●seriousness 重大さ ●confirm 確かめる ●whether ~かどうか
議員席から「誰が書いたんだよ」などのヤジが飛んだ。首相自身は待機児童の問題は重大であることを認めながらも、「匿名である以上、実際起こっているか確認しようがない」とも述べた。
This led to a rapidly spreading online movement of people writing, "It's me who the nursery school turned down." Their message: this isn't one person's problem, it is a problem for all of us.
●led 受けて ●rapidly 急激に
これを受けてネットでは「保育園落ちたの私だ」というフレーズをつけてこの問題を訴える動きが急激に広がっている。「特定の誰かのクレームではなく、みんなの問題なのだ」と共有している。
What's interesting is that the people participating in this movement are not only mothers who have had their children denied entry to nursery schools. They are also people whose children were successfully admitted, and even people without children and unmarried men, all saying "it's me." With a shared view that this is a problem for all of society, they are joined together, no matter the differences of their circumstances.
●participate ~に参加する ●admitted 入れた人(承認された) ●unmarried 未婚の
●no matter of ~の問題 ●circumstance 出来事、こと(状況)
興味深いのは、この訴えに参加しているのは、実際に子どもの入園を断られた経験を持つ母親ばかりではないことだ。保育園に入れた人、それどころか子どもを持たない人や未婚の男性までが、「保育園落ちたの私だ」というキャッチフレーズとともに意見を述べている。これは社会全体の問題だ、という意識のもと、立場の違いに関係なく、誰もが「これは私のこと」として発言している。
As I saw this happening, I thought to myself that Japan has really changed. Until now, I think there was a feeling that it was only the people directly involved who should speak on social issues. Previously, when an expert in psychiatry like me wrote an article about, for example, the Tokyo Olympics or the environment, we would be criticized for speaking outside of our field of expertise. Even when I countered that as someone living in Japan the Olympics were relevant to me, those critical were not appeased.
●directly involved 当事者 ●previously 以前は ●criticize 非難する
●counter 反論する ●relevant 関連がある ●appease なだめる
ネット上のこの動きを見て、私は「日本の社会も本当の意味で変わってきたんだな」と感じた。これまでは、何かの社会的な問題について発言するのは当事者や関係者という雰囲気があったと思う。私のような精神医療の専門家が、たとえば「東京オリンピックと環境」というテーマで原稿を書くと、「専門外のことに口をはさむな」といった批判が寄せられる。「日本に住む私にとってオリンピックは人ごとではない」と説明してもなかなか理解されなかった。
However, looking at issues like this nursery school one, I can see that there is definitely a rising number of people who will say "this concerns me" even when they are not directly involved. Will this trend spread further? Maybe people without depression will write "It's me who has depression" in protest at discrimination against those with psychological disabilities, or maybe the elderly will write, "It's me who cannot pay back my student loans," in support of young people struggling to pay back their loans. I think that if everyone becomes able to support social causes in this way, it will be a wonderful thing.
●concern ~に関わる ●depression 憂鬱、うつ ●struggle 取り組む
しかし、この保育園の問題などを見ると、直接の当事者ではなくても「これは私のこと」として発言する人が確実に増えつつあることがわかる。今後、この流れが広がっていくのだろうか。うつ病ではない人が「うつ病なのは私だ」として心の病への差別に抗議し、大学時代の奨学金の返済で苦しんでいる若者の問題を「奨学金を返せないのは私だ」と高齢者が訴える。こうして誰もが「人ごとではない、私のことだ」と問題をとらえ、声を上げていけるようになるのは、とてもすてきなことだ、と私は思っている。
I myself don't have children, but I will say here loud and clear, "It's me who the nursery school turned down." (By Rika Kayama, psychiatrist)
私にも実は子どもがいない。でも、ここで大きな声で言わせてもらおう。「保育園落ちたの私だ」(香山リカ 精神科医)
Well, I could counter that by saying you shouldn't judge a book by its cover, but I take your point.
/english/phrase/23589?m=1
風鈴の主張は超少数派
風鈴は子どもは1、2歳まではお母さんが育てるのが一番いいと思っている。子育て専業主婦をもっと評価すべきだと思っている。自分で子育てする人に毎月、10万円の補助をすべきだと思っている。実際に保育所には、子どもひとりあたり10万ほど自治体がだしている。
高収入の人は保育所に預けてもいい、そのときは実費をいただく、10万円。
北に帰る飛行訓練のカモ
シベリアに帰る準備でしょうか。カモが小さな編隊を組んで飛んでいます。まず一羽が飛び立ちます。上空20メートルぐらいを猛スピードで滑空します。そのあとエンジンフルスロットで次のカモが離陸して、その一羽に追い付きます、2羽。3羽、4羽ぐらいで上空4,50メートルぐらいまで高度を上げ、紺碧の空に消えていきます。
飛んでいるカモは水面に浮かんでいるカモとは全然ちがいます。とてもカッコイイです。
国会でこの問題が議論された主旨は軽率税率で削られた保育所関連予算、保母さんの給料が低いのでもう少し上げてはどうか、老人に3万円を払わず、保母さんに回せという議論でした。軽率税率をやめて保育所に回せという議論でした。滋賀のお菓子屋たねやは女性従業員が多いので、会社には託児所があります。病院なんかでも看護婦のために託児所があります。それが当たり前になるべきだと思いました。会社の側の保育所を会社が確保する。まず役所と大企業から始める。法律で義務ずける。
保育所の待機児童の問題は与党、野党を問わず小泉内閣ぐらいから最優先事項でした。幼稚園を義務教育にするとか、子ども園・・・若干のぶれはありますが、随分改善されているのは事実です。10年、20年前はもっとひどかった。少子高齢化で子どもの数が減っていることが大げさでなく、日本の抱えている問題で一番重要な問題であると皆が思うようになってきたのは少し前進だと思いました。まず議論をすることです。
鳥帰る近江の白き皿重ね 柿本多映
最初白き皿が分かりませんでした。湖岸からカモは黒く見えます。三井寺から見てみるとカモは編隊を組んでいるように見えません、へ の字、線がいくつか重なってみえます。
それが、白き皿ですね。薄い皿です。春かすみでやがて、白い皿は空に消えていきます。三井寺から北東方面にカモたちは帰ります。
カモが飛行訓練、離陸する姿が飛行機の離陸にそっくりです。首を真っすぐに伸ばし、白い水しぶきを立てながら真っすぐに猛スピードで飛び立ちます。カラスもトンビも見惚れています。
風鈴さんの主張も嬉しいですね。男性たる風鈴さんが専業主婦を評価してくださっている。おそらく、風鈴さんなら家事労働についても理解を示してくださるんじゃないかと思うんです。(ちょっと話が違う方向に行っちゃったかな)
鳥帰る近江の白き皿重ね 柿本多映
俳人柿本多映さんは滋賀県大津市の生まれで実家は三井寺です。