[U.S. BASE CHIEF APOLOGIZES FOR TANK DUMPING] -Mon, Feb 26, 2018-
「米軍基地司令官 タンクの投棄で謝罪」-(タンク投棄で米軍司令官が謝罪)-
*(1月20日、米空軍三沢基地のF16戦闘機が、エンジントラブルのために青森県の小川原湖に燃料タンクを投棄し、そのあとに水揚げされたシジミ400キロ近くが「安全性が確保できない」として廃棄されました。今回のニュースには軍隊に関する英語表現が多く見られます。これらを学び、さらには日米安全保障の陰の部分である米軍基地を受け入れる地元の負担を英語で読み取る力をつけましょう。)
The commander of a U.S. air base in northern Japan has apologized to a local municipality for dropping fuel tanks from a fighter jet into a lake last week.
北日本にあるアメリカ空軍基地の司令官が、先週(基地所属の)戦闘機が燃料タンクを湖に投棄したことについて、地元自治体に謝罪しました。
-[commander] (軍の)司令官、指揮官、⇒[commander in chief](陸軍の)総司令官、(海軍の)司令長官
-[a U.S. air base in northern Japan] 具体的には青森県の米空軍三沢基地
-[apologize to (person) for (reason)] 人に~の理由で謝罪する
-[municipality] 地方自治体、(日本の地方自治体の区分では)「市町村」、 ⇒[prefecture]「都道府県」
Colonel R. Scott Jobe visited the town in Aomori Prefecture on Monday.
He talked with Mayor Koji Ebina for 30 minutes.
R・スコット・ジョーブ司令官は、月曜に青森県の東北町を訪れました。ジョーブ司令官は、蛯名鉱治町長と30分間にわたり会談しました。
-[colonel] 大佐、⇒[commander] 司令官
-[the town] 燃料タンクが投棄された小川原湖がある青森県東北町
*(日本語ニュースではジョーブ「司令官」と訳されていますが、colonelは「大佐」です。ジョーブ司令官の空軍における階級は「大佐」ですが、職務がcommander「司令官」であることから、このように報じられています。colonelは、発音に注意が必要な単語です。)
⇒[Colonel Sanders]=[Harland David Sanders (1890/9/9-1980/12/16)] …「ハーランド・デーヴィッド・サンダース」は、アメリカ合衆国の実業家で、ケンタッキーフライドチキン(KFC)の創業者。「カーネル・サンダース」[Colonel Sanders]として知られている。「カーネル」[Colonel]は名前でも、軍の階級(大佐)でもなく、ケンタッキー州に貢献した人に与えられる「ケンタッキー・カーネル」という名誉称号(名誉大佐)である。日本では「カーネルおじさん」「ケンタッキーおじさん」の愛称が定着している。
(Col. R. Scott Jobe / U.S. Misawa Air Base)
蛯名町長との面会を終えたジョーブ司令官の言葉
"I offered my apologies for the impact to the local community and to the fisheries union in Tohoku Town."
「私はタンク投下の影響について、地域社会、漁業組合、そして東北町に対して謝罪しました」
-[offer apologies]謝罪を申し出る、⇒[I offer my apologies.]お詫び申し上げます.
-[impact] 影響、衝撃
-[local] その土地の、地元の、⇒[rural] 田舎の
-[community] 地域社会、コミュニティー
-[fishery] 漁業、水産業、⇒[fisheries union] 漁業組合
The F-16 fighter from the U.S. Misawa Air Base offloaded the two fuel tanks into Lake Ogawara after developing an engine fire last week.
先週、アメリカ空軍三沢基地のF16戦闘機が、エンジンから出火したあとに2機の燃料タンクを小川原湖に投棄しました。
-[fighter]=[fighter jet] 戦闘機
-[offload]=[unload] (積荷などを)降ろす、⇒ここでは(燃料タンクを)投棄する
-[develop] (問題、事故などを)起こす、⇒ここでは(エンジン出火を)生じさせる
Japanese Self-Defense Force personnel are still pulling tank debris from the lake.
自衛隊の隊員は、今もなお湖からタンクの残骸を回収しています。
-[the Self-Defense Forces]「(陸海空の)自衛隊」の正式名称
-[pull] 引き上げる、引っ張る
-[debris] 破片、残骸
Due to safety concerns, a local fisheries cooperative discarded nearly 400 kilograms of clams harvested the day the tanks were dropped.
安全性に対する懸念から、地元の漁業協同組合は、タンクが投棄された日に収穫された400キロ近い貝を廃棄しました。
-[due to-] ~の理由で、~のために(原因、理由を導く表現)
-[cooperative] 協同組合
-[discard] ~を廃棄する、投棄する
-[clam] 二枚貝、このニュースでは「地元特産のシジミ」
-[harvest] 収穫する、⇒[harvested (on) the day (when) the tanks were dropped]
It's seeking compensation from the central government now that fishing in the lake has been prohibited.
小川原湖の漁が禁止されたため、漁協は現在、国から補償を求めています。
-[seek compensation from-] ~から賠償(補償/償い)を求める
-[the central government]「中央政府(国)」⇔[local government]「地方政府」
-[now that-] (今や)…なので
-[prohibit] 禁止する
*(日米安全保障は日本とアメリカの政府間合意で成り立っている関係なので、米軍基地を受け入れる自治体が米軍によっていかなる損害を被っても、アメリカに直接補償を求めることはできず、窓口は常に日本政府という構図があります。)
[KEYWORD]
-[fire] 火をつける、(火器を)発砲する、(質問や非難を)浴びせる、(人を)奮い立たせる
-[fire] 火、火事、発射、非難
*. an engine fire 「エンジンからの出火」
1. "I'm ready for your questions. Fire away."
「君の質問への準備はできている。遠慮なくどうぞ」
-[fire away] (話や質問を)さっさと始める、遠慮せずに話す
2. When the band started to play, the crowd got fired up.
バンドが演奏を始めたとき、聴衆は熱狂した。
-[fire up] ~を興奮させる、熱狂させる、⇒[got fired up] (受身形で)熱狂した
3. The police captured the gunman without firing a shot.
警察は銃を発砲することなくその殺し屋を取り押えた
4. For the new president, the scandal was a trial by fire.
新大統領にとって、そのスキャンダルは厳しい試練だった。
-[trial by fire] 火の試練、(自らの決意や勇気を証明するために体を火に投じるという)厳しい試練