日语越学越有意思。
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<中国語体験記:1カ月ちょっと>
さっき「中国 労働者の権利は」を日本の新聞で読んだので、本日は仕事がらみを探索。
まず、就職に関して。中国では2003年から大学生の就職難が続いている。内定率は30%、就職浪人は100万人。人気が高いのは11月末に試験がある国家公務員(採用者は2万人、倍率は55倍の超難関)と、国有(国営)企業1,200社(党幹部の有力なコネが必要)。
就職難が常態化している原因は3つ。1つは、大学入学定員の急拡大。1999年、中国は高等教育システムの改革を行い、多くの人が大学に行き始めた。2つ目に、学生は就職先として大都市に拘る傾向がある。給料があまりに違うため。戸籍制度の改革もありそう。3つ目に、企業側と学生側とのミスマッチ。かつては大学生=超エリートだったが、もう違う。卒業後すぐ就職先のある大学生は211工程校という全国の重点大学や省レベル大学など中レベル以上の大学の卒業生に限られている。企業は有名大学卒業者以外では、即戦力を重視し経験者の方を優遇するので、大学生の多くはインターンシップをして、経験を得ようとする。一般の失業率はここ数年4%台で低いので、仕事を選ばなければ何らかの職につけるが、実際は選ぶので、2003年の大卒就職率は70%代、2006年だと50%未満。
次に、労働環境をみれば、日本と似ているようで似ていない。1995年に労働法が制定(2012年12月改正、2013年7月施行)され、1日8時間、1週44時間(現実には40時間)、1週1日休日、出産休暇90日以上。ここまでは良いとして、ここからが違う。試用期間6カ月未満が法定されるが(後1か月に短縮)、有期契約が原則、10年を超えると期間の定めのない契約への変更を求めることができる(2回の更新・通常3年で変更可能に)。
ということは、これまでは人の流れがすごく早く、退職や期限切れ(解雇)が日常茶飯事だったのでは? 中国の労働者は大変!と思ったが、本日の新聞によれば逆で、労働者の方が、旧正月に帰省すると、戻ってこない! 企業側は労働者が職場に帰って来るかわからず「人手不足」になる、と。
これまでの労働法から労働契約の部分が独立し、労働契約法(と労働契約法実施条例)になり(2008年から施行、2007年に物権法も制定)、財産に対する権利意識が高まったため(と、苦労していない若者への世代交代のため)、近年、労働争議が急増。労働組合(工会)加入率は7割以上で高い(中国で唯一の労働組合である「中華全国総工会」は、全企業の工会を束ねている)が、今日の新聞によれば、労働者を本当の意味で代表する労働組合はない(企業の管理職が工会の幹部になっているし、選ぶのも地方の共産党だから)。その上、スト権も文革の後、1982年憲法から削除された(条約上あるので、ストは合法)。あと、先に触れたように、2013年から新労働法が施行されるので、日系企業にとっては大変、中国の労働者にとってはマシに。
なんか重要な法律が最近制定されていたり、頻繁に改正されたりしていて、ややこしい。
むしろ裸の資本主義かも。