まいにちイタリア語 「めきめき上達!初級イタリア語」 Lezione61
命令法の基礎トレーニング①
Paolo, mangia anche la verdura!
「パオロ、野菜も食べなさい!」
<Punto1>
○命令法の活用(are動詞)
これまで様々な動詞の現在・近過去・半過去の活用をトレーニングしてきた。
これらの活用は全て「直説法」と呼ばれるもので、客観的な事実を表すために使う。
例えば、 mangiare 「食べる」の直説法現在形の活用は上の表参照。
一方、「命令法」は話し相手に「~しなさい」と命令するのがもともとの役割。
活用は現在形しかない。
mangiare 「食べる」の命令法の活用は上の表参照。
命令法の活用は自分自身に命令できないので、1人称単数形は存在しない。
また、3人称複数形もほとんど使わない。
なので、覚えるのは4つ。
2人称単数形 mangia
3人称単数形 mangi (Lei「あなた」に使う)
1人称複数形 mangiamo
2人称複数形 mangiate
Paolo, mangia anche la verdura!
「パオロ、野菜も食べなさい!」
are動詞の命令法は、2人称単数形と3人称単数形が直説法とは逆になる。
mangiare 「食べる」なら
直接法
(tu) mangi
(lui,lei,Lei) mangia
命令法
(tu) mangia
(Lei) mangi
一方、1人称複数形と2人称複数形は直説法と同じ形。
mangiare 「食べる」なら
(noi) mangiamo
(voi) mangiate
空腹のあまり物すごい勢いでご飯を食べている子どもたちに「ゆっくり食べなさい!」と伝えるなら
Mangiate lentamente!
「ゆっくり食べなさい!」
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<Punto2>
○命令法の用法①
日常生活で命令をすることはあまりない。
実は命令法は命令以外の意味で使うことの方が多い。
今回は2つの用法を見ていく。
①あることをするよう話し相手に勧めるとき。
例えば、「お腹すいた」と言っている友人に「このパニーノを食べなよ!」と勧めるなら
Ho fame.
「お腹すいた」
- Mangia questo panino!
「このパニーノを食べなよ!」
②「一緒に~しようよ」と相手を誘うとき。
この用法は、日常会話に欠かせない。
動詞を命令法1人称複数形にして「~しようよ!」と誘う感じで質問するだけでいいので、使うのはとても簡単。
例えば、友人に「今夜は何を食べようか?」と聞かれて、「ピッツァを食べようよ!」と誘うなら
Stasera che cosa mangiamo?
「今夜は何を食べようか?」
- Mangiamo la pizza!
「ピッツァを食べようよ!」
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<Prima di allenarci...>
are動詞の命令法は、とりわけ2人称単数形と3人称単数形、この2つの活用をとっさに使い分けるトレーニングするのが上達のコツ。
今回は、イタリアの人が毎日使う動詞 scusare の命令法を見ていく。
scusare はもともと「許す」という意味で、命令法にすると「許してください」になる。
つまり「ごめんなさい」と謝るときに使う。
使うときは、謝る相手に合わせて sucsare を命令法に活用させる。
tu で話す親しい相手に「ごめん!」と謝るなら、2人称単数形 scusa 。
Scusa!
「ごめん!」
一方、バスの中で知らない人の足を踏んでしまって、とっさに「ごめんなさい!」と謝るなら、3人称単数形 scusi 。
Scusci!
「ごめんなさい!」
さらに、友人達との待ち合わせに遅れてしまって「ごめん!」と謝るなら、2人称複数形 scusate 。
Scusate!
「ごめん!」
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<E ora alleniamoci!>
①動詞を命令法に活用させる。
1) mangiare 「食べる」[tu] → mangia
2) mangiare 「食べる」[noi] → mangiamo
3) aspettare 「待つ」[voi] → aspettate
4) aspettare 「待つ」[Lei] → aspetti
5) chiamare 「電話する」[tu] → chiama
6) chiamare 「電話する」[noi] → chiamiamo
7) assaggiare 「味見する」[Lei] → assaggi
8) entrare 「入る」[tu] → entra
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②[ ]の動詞を命令法に活用させる。
1) イタリアの友人を何人か夕食に招いた。
やって来た彼らに玄関で「入って!」と伝えるなら? [entrare]
Entrate!
「入って!」
2) 友人と食事に出かけることにしました。
が、メンバーの1人パオロが待ち合わせの時間を過ぎてもやって来ない。
そのうちみんなが「パオロは置いて行っちゃおうか?」と言い出す。
そこでみんなに「パオロを待とうよ!」と提案するなら? [aspettare]
Aspettiamo Paolo!
「パオロを待とうよ!」
3) アンドレアさんと映画を観に行く約束をした。
当日寝坊をしてしまい、待ち合わせに遅れてしまった。
アンドレアさんに「ごめん!」と伝えるなら? [scusare]
Scusa!
「ごめん!」
4) イタリアの語学学校に通っている。
ある日、教室でクラスメイトに日本のお菓子を振る舞っていたところ、先生が通りかかった。
そこで「このお菓子を食べてみてください!」と勧めるなら? [assaggiare]
Assaggi questo dolce!
「このお菓子を食べてみてください!」