おぼえた日記

2011年6月10日(金)

明日で震災から三ヶ月。チェルノブイリで原発から300km以上はなれた地域で強度の汚染地域が確認されたのも三ヶ月後だった。静岡のお茶の汚染と妙に符号する。

当時モスクワは風下だったが原発から700km離れていた。それでも放射能汚染は届いていた。静岡や神奈川の現象からすると東京もフクシマから風下のようだけど約200kmだ。静岡で約300km。そこが異なる。

いま原発は冷やし続けられているが、亀裂をふさぐ手立てがいまのところ無さそうだ。ふさげなければ水を垂れ流すしかない。原発は正常に稼動していても海水の温度を上昇させるだけの環境汚染装置だったが、そのうえ放射能汚染も加えて海洋テロを続ける。

反原発の原子力研究者、小出先生の著作「原発のウソ」が衝撃的な内容だった。原発から利権を取ったら何も残らないと私は思って来たが違っていた。積み重なったウソと放射能が残った。

放射能は若いほど悪影響があるそうだ。それはDNAを破壊するためで、成長期には細胞分裂の頻度が高いため、若いほど放射能汚染の被害は大きくなる。はだしのゲンがゆっくりと増えていく可能性が高い。

皮膚を再生できない。骨を形成できない。個体を維持できない。亡くなっても埋葬すらできない。想像もつかない地獄絵だが、少しでもそんな現実を減らすためにも早く原発をこの世からなくさなければ。

Googleの航空写真で被災地を拡大していくと涙が出てくる。そして怒りがこみ上げてくる。私は10年後の日本の首都は東京ではなくなっているんじゃないかと本気で考えはじめた。

これから何万人もの作業員が被曝を受け入れながら戦って行く。避難民も二度と戻れない故郷を思いながら戦って行く。汚染された食物はDNAへの影響の少ない我々大人が引き受けて食べていく。

だが戦犯は裁かれなければいけない。それが資本主義と民主主義のルールではないのか。

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