Saturday, 24 April 2021
(français)
La France : carrefour du monde(清岡智比古先生) を振りかえる
L23, L24 Nathan (Juif)
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L.23
パリで育ったユダヤ人 Nathan をご紹介します
Nathan est né et a toujours vécu à Paris sans aucun problème.
ポイント①
主語を補うと、il a toujours vécu à Paris
・複合過去は、もともとは現在完了を表していた
この a vécu も【現在完了的】
「彼はずっとパリで生きてきた/暮らしてきた」
*sans aucun problème
sans は、英語のwithout に相当するため、aucun と合わせて一見二重否定に見えるが、ここは、否定の強調です。「何の問題もなく」
Il a fréquenté l'école publique de son quartier, il a fêté les fêtes juives en famille et n'a jamais souffert de ses_origines.
*fréquenter (v.tr) = ①Aller souvent ou régulièrement dans un lieu.(ex.) Fréquenter les cafés, une école, les théâtres, l'université etc.
ポイント②
(il) n'a jamais souffert de ses_origines.
彼は自分の出自で悩んだことはない
・複合過去の中の【経験】の用法 「今までに一度も〜したことがない」
*souffrir de ... 「〜で苦しむ、悩む」
例
彼は自分の嫉妬で苦しんでいる
Il souffre de sa propre jalousie.
本文では、ses_origines
*origine (n.f.) 「起源・始まり」
例
イタリア起源の単語 * un mot d’origine italienne
origine (n.f.) には「出自・素性」の意味もあって、
しかもここでは複数形になっているので、「具体的な出自、ルーツ」を意識しいている感じです。ユダヤ人であるという抽象的事実というよりは、ユダヤ人としてのあれこれの慣習、文化のことを言っている訳ですね (清岡先生)
Mais depuis quelques années, avec la montée de l'intégrisme en France, il se sent mal à l'aise dans son pays.
** l’intégrisme キリスト教やイスラムの原理主義(ここではイスラム原理主義のこと)
ポイント③
il se sent mal à l'aise
彼は居心地悪いと感じている
*se sentir 〜 「自分が~だと感じる」
↳~には、[形容詞adj.や副詞adv.] が来る
*à l’aise (副詞句) 「くつろいで、快適に」
ここでは、mal がついて 「居心地が悪い」となる訳です
~に形容詞が来る例
彼女は自分が理解されていないと感じていた
Elle se sentait incomprise.
*incompris(e) (adj.) (Wiktionnaire) ①qui n’est pas compris, apprécié à sa juste valeur.
②(Surtout) (Ironique) qualifie les personnes qui se plaignent que leurs qualités, leurs talents ne soient pas appréciés. (ex.) un génie天才・奇才 / un poète incompris.
Les récents incidents, injures, attaques visant la communauté juive font qu'il se pose des questions sur son avenir.
** incident (n.m) 事件
*** injure (n.f.) 侮辱
*attaque (n.f.) 攻撃・襲撃
ポイント④
この文は、構造としては単純にSVO(主語・動詞・目的語)だけど、SとO が長いんですよね(清岡先生)
Sは名詞が3つ並んでいて、それらに現在分詞節 visant la communauté juiveがかかっている
主部は長いが、形としては〈主部 font que 〜〉となっている
*** faire que + 直説法 「〜という結果を生む」
※que 以下全体が目的節
* se poser... 「(問題などを) 自分に課す」
つまり、ナタンが自分に対して疑問を投げかけている
※seは再帰間接目的語
*visant 現在分詞 < viser (v.tr) 「〜をねらう」
Et il n'y a pas qu'en France malheureusement que l'anti-sémitisme est en recrudescence.
*** anti-sémitisme 反ユダヤ主義
*** en recrudescence
*** recrudescence (n.f.) 「(収まりかけていた現象が)再び勢いを取り戻すこと」
(Larousse) (latin ‘recrudescere’, reprendre des forces)
(Wiktionnaire) ①(Médecine) retour et accroissement des symptômes d’une maladie après un mieux sensible.(ex.)La recrudescence de la fièvre.
②Il se dit dans le même sens des épidémies.
③(Figuré) Retour avec augmentation de l’intensité.
Tout cela à cause de la situation internationale et des tensions au Moyen-Orient.
** des tensions au Moyen-Orient 中東地域における(具体的なあれやこれやの)緊張
(抽象名詞が複数形になることで具体的なあれやこれやになるという清岡先生の説明に倣うと、そういう意味になるのでは..)
Les réseaux sociaux sont_aussi pour beaucoup dans la propagation de cette forme de racisme.
ソーシャル・ネットワークもまた大いに関係がある こうした差別主義が拡がっていくことに
*les réseaux sociaux ソーシャル・ネットワーク
*racisme
ポイント⑤
***** être pour beaucoup dans 〜「〜と大いに関係がある、〜において重要な役割を果たす」
*** la propagation 「普及・伝播・拡大」
** propager (v.tr) 「〜を広める」
** se propager (v.pron.) 「広まる、伝播する」
意味が近い語
*la propagande 「宣伝、プロパガンダ」
(訳)
ナタンはパリで生まれ、ずっとそこで暮らしてきましたが、何の問題もありませんでした。住んでいた地区の公立の小学校に通い、家族でユダヤ人のお祭りを祝い、自分のルーツのために苦しむなんてことはなかったのです。けれども、何年か前から、フランスにおけるイスラム原理主義の盛り上がりとともに、彼は自分の国にいながら、居心地の悪さを感じています。ユダヤ人コミュニティーに向けられた最近の事件、侮辱、攻撃などの結果、彼は自分の将来について自問しているのです。そして反ユダヤ主義が再燃しているのは、残念ながら、フランスにおいてばかりではありません。こうしたことはみんな、国際情勢と中東での緊張が原因です。ソーシャル・ネットワークもまた、こうした差別主義の伝播と大いに関係があります。
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(Deutsch)
(Teil 8) Was liest du gerade ?
-Was liest du gerade ?
-Ich lese „Kokoro“ von Soseki Natsume.
-Ah, interessant!
Sprichst du vielleicht auch Japanisch?
-Nein, ich spreche nur Deutsch.
*gerade (Adv.) ちょうど今
* nur (Adv.) 〜だけ
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