おぼえた日記

2013年3月21日(木)

TVロシア語講座、ニェールパが登場したんだ。

私がロシア語の勉強を始めた頃の話だが、最初は入門講座、その次に初級講座をとって、次に例文ばかりではなくて、ある程度の長さの文章を読んでみたくなって、複数形の格変化さえ覚束ないのに、いきなり中級読解コースをとってしまったのだった。

当然、中級のクラスで扱ったテクストはひどく難しく感じた。
地球上の水についての論説記事だった。
ロシア人というは大雑把な性格かと思っていたが、思いのほか細部にこだわり、いちいち数字を挙げたがる。なぜだ?!
その数字というのが、私にはあまり意味がないようにも感じられたのだけれど。

で、テクストは急に、世界で一番深くて、最古の淡水、バイカルのことを取り上げる。
「さて、バイカルには世界でここでしか見られないものがたくさんあります。その一つがнерпаなのです。」
と書いてあった。
«нерпа»って何だろう?世界中でバイカルにしかないものって??
そう思って辞書を引いた。

нерпа:ワモンアザラシ、バイカルアザラシ

アザラシか!
(予想外だった。)
しかも、バイカルアザラシはただのアザラシではないのだ。

ロシア語で、アザラシのことは一般的にはтюлень(男性名詞)という。
カスピ海アザラシはкаспиский тюлень
バルト海アザラシはбалтийский тюлень
グリーンランドアザラシはгренландский тюлень

つまり、нерпаはтюленьの下位概念らしい。
バイカルアザラシは世界で唯一の淡水に生きるアザラシだ、ということが、そのテクストには誇らしげに書いてあったことを、今も忘れない。

バイカル湖は、世界の淡水の五分の一を占める、ということも、書いてあって、分数の表し方をそこで知った。

нерпаとтюленьは、とても懐かしい単語だ。

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