おぼえた日記

2013年6月11日(火)

« Cependant », objecta Martinon, « la misère existe, avouons-le ! Mais le remède ne dépend ni de la Science ni du Pouvoir. C'est une question purement individuelle. Quand les basses classes voudront se débarrasser de leurs vices, elles s'affranchiront de leurs besoins. Que le peuple soit plus moral, et il sera moins pauvre ! » (« L'Éducation sentimentale, G. Flaubert »)

「しかしですよ」と、マルティノンは抗議した。「貧窮に喘ぐ人々がいることは認めなければいけません。 でもそれを救うのは教説でもなければ政府でもない。 個人個人の問題なのです。 下層階級の人間がそのもろもろの悪徳から身を引けば、窮乏からも解放されるのです。 彼らがもっと道徳的になること、それが貧困の問題の解決の鍵です。」 (「感情教育」)

舞台となっているのは、1846 年のフランス、パリ。

政策による雇用確保を要求する労働者・社会主義者の暴動 (6 月蜂起) をカヴェニャック (Louis-Eugène Cavaignac) に鎮圧 (1500 人を殺害、15000 人をアルジェリアに追放) させて、階級としての資本家がその鋼鉄の意志を実演してみせるのはこの 2 年後。

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