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人生まだ半分、37才からの外国語
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英会話教室や雑誌、ネットなど、ごく普通の環境だけで始められ、続けられる外国語学習の記録と秘訣を伝えていこうと思っています。
 

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人生まだ半分、37才からの外国語

2009年2月24日 (火)

猛烈に大変だった英会話教室の予習
繰り返しますが、予習は大事
英会話教室に行くのなら、復習はしなくても予習はすべき、というのが私の目下の結論です。

 英会話教室では予習が大切(2009/1/20)

だいたい50分~1時間程度のレッスンのための予習ならば、1時間もかかりません。上記の記事にも書いたとおり、始業の1時間半くらい前に着くように早起きして、会社の近くの喫茶店で勉強するくらいで、十分に終えられます。

とはいえ、この予習はとんでもなく大変だった時期が、半年くらいありました。教室に通い始めて3年目、ビジネス会話の上級クラスに進んだときのことです。
この講座でのテキストは、Amazonでも販売されている洋書で、ヨーロッパの非英語圏でビジネス英会話のテキストとして用いらているものでした。ただでさえけっこうな密度のこのテキストを、毎回1ユニットずつ進める、という過酷なクラスだったのですね。

過酷な予習の内容とは
内容としては、毎回異なるテーマについて意見をまとめて述べるセクション、リスニング、文法と単語のチェック、「Financial Times」などからの抜粋記事が約1ページあって、その内容に関するディスカッションといったものです。
これを予習で一通りやると、どうがんばっても2~3時間が必要でした。もう大変なので楽をしたいのですが、人数が少ないクラスで2回に1回はマン・ツー・マンになるし、予習していないとそれこそ全くレッスンにならないのでサボるわけにもいきません。

思えば、この半年間がもっとも勉強が大変でした。これが入校当初だったら、確実にやめていたでしょう。
結局、講師の側からもなにか提案があったのか、半年後にはレッスンの進め方が見直され、1ユニットを2週で終えることとなりました。めでたく予習量は半減です。

思い返せば苦労の甲斐はあったけど
いまから思えば、教室に通い始めてからちょうど3年目、TOEICも800点に到達して多少は自信がついてくる時期に、こうした無茶なレッスンに行き当たったのは、ラッキーだったといえるかもしれません。
自分なりにかなりムリをしなければ準備もままならなかったので、ひととおり中級から中上級くらいまでのレッスンを終えたあとでもまだまだやるべきことはたくさんある、ということが実感できました。

そして、この時期の予習は、もうひとつ別の効果をもたらしてくれました。これについては、稿をあらためます。

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カテゴリー:英会話教室

2009年2月 9日 (月)

【特別レポート】春からのNHK語学番組はすごいぞ
NHK語学番組の説明会に行ってきた
2月9日月曜日(つまり今日です)、NHK放送センターにて平成21年度(つまりはこの4月から)の語学番組の説明会が開催されました。
ゴガクルブログライターも希望すれば傍聴可能ということで、そそくさと出かけてきました。月曜のの午後ではあったのですが、たまたま法事などがあって先週末から有給休暇をとっていて月曜の午後はあいていたのです。
毎週火曜と土曜に定期更新しているこのブログですが、本日は特別編として、この説明会で聞いてきた特大ニュースをレポートします。

新年度の番組には5つのポイントが
さすがは放送局の説明会だけあって、まずは新年度の番組構成の5つのポイントについて解説するビデオが上映されました。列挙すると次のとおりです。
  1. 語学はクロスメディアの時代 〜 テレビ・ラジオだけじゃ物足りない!
  2. コトバで世界一周 〜 海外へ行って思いっきりしゃべろう!
  3. 日本を英語で語りたい 〜 日本文化の魅力を再発見しよう!
  4. 帰ってきた大ヒット番組 〜 100語でスタート!シリーズ再登場
  5. 英語のスキットをみんなで作る! 〜 基礎英語スキットコント大会

大型新番組「ニュースで英会話」
注目点はたくさんあるのですが、まず大きなものは最初の項目です。いまある番組の中では、「リトル・チャロ」がテレビとラジオ、そしてケータイやWEBコンテンツのメディアミックスで展開されていますが、ここに新たな番組「ニュースで英会話」が加わるとのこと。
この番組ではいま話題になっているホットなニュースを題材にするので、こうした話題を使っての英会話にすぐ応用可能な表現が学べそう。テレビ番組は週1回、ラジオは月曜から金曜までの5回が放送されるのと同時に、番組内容をサポートするWEBサイトではさまざまな解説が見られるほか、eラーニングや実力テストのコーナーも用意されるとのこと。
クロスメディアを謳うだけあって、ワンセグでもラジをと同内容が視聴でき、ケータイサイトでも放送された英文を確認できるなど、ひとつのコンテンツを見て、聞いて終わるのではなく、さまざまな形で学習を繰り返すことで成果を高めることを意図しているのだとか。
ビジネスでも、あるいは友人との会話でも、時事ネタについて英語で語ることができれば表現の幅も広がります。いつもお天気の話や週末の予定しか話題のないみなさん(もちろん、私も)にとっては格好の教材となりそうです。

日本人なのに日本を語れない
なんでも、海外から日本を訪れる観光客は年間800万人にも上るのだとか。「Yokoso! Japan」をキャッチフレーズに「ビジット・ジャパン・キャンペーン」も展開されており、2010年(つまり来年)にはこの数字を1000万人まで引き上げて行くことが目指されています。
こんなにもたくさんのゲストを海外から迎えるのに、私が日本や日本文化について知っていることは決して多くありません。また、普段あたりまえに接している日本の文化や風土を英語で説明することは決して簡単ではありません。たとえば、説明会の中では「『花鳥風月』をどう英語に訳すか?」という問いかけがありました。
こうした観点で、「美しい日本の伝統文化を英語で伝えよう」というのが新番組「トラッドジャパン」。
NHKが日本文化の発信のために制作している番組「BEGIN JAPANOLOGY」などの内容をもとに、日本の文化を英語で伝えるための表現が紹介されます。

入門編を終えたら
ひととおりの日常会話を卒業したら、次に考えたいのが「英語で何を伝えるか」ということです。上でも書きましたが、お天気と週末の遊びしか話題にできない人とのコミュニケーションが楽しいでしょうか? 時事ネタにせよ文化の紹介にせよ、あるいは自分自身の趣味にせよ、自分自身の観点や表現でさまざまな事柄が語れてこそ、語学を学ぶ醍醐味があるように思います。
入門編、基礎編を終えると、あまたある英語教材ではより複雑な表現を学んだり、あるいは突然俗語表現を学ぼうなどというものも多く見かけます。けれど、私は日本人が英語のスラングなど使えるようになってどうするんだか、と思うのですね。
経済や社会、文化、あるいはその時々の話題や芸術作品について自分なりに話せるようになること、これが中級からのひとつの目標になるのではないでしょうか。
仕事で英語が必要な人にとってはこれまでもわかりやすい目標があり、教材がありました。けれど、趣味の延長でさまざまな人々とのコミュニケーションを、と考えると、なかなかぴったりとくる教材には出会えなかったのではないかと思います。
今回の二つの新番組「ニュースで英会話」と「トラッドジャパン」は、「英語が通じた!」の次のステップへ進んで行くための新たな学習材料として、ものすごく期待できるんじゃないかと思います。

ほかにも楽しそうな新番組が目白押し
もちろん、上の二つだけが新たな番組ではなくて、英語以外の外国語講座も海外ロケをふんだんに取り入れた内容になっていて楽しみです。私が欠かさず見ている「テレビでドイツ語」ではベルリンのいまを、放映中のドイツ語講座でもおなじみのLIZAさんがレポートしてくれる模様。
まあ、詳しいことについてはおいおいNHKから新番組情報として紹介されることでしょう。そちらをご覧ください。

また、同じく説明会に参加された川本さんの「You Can Do It!」でも、新番組に情報がまとめられていますので、併せてどうぞ。
【速報!】 2009年度 NHK 英語講座一覧 (ラジオ編)
【速報!】 2009年度 NHK 英語講座一覧 (テレビ編)

そしてもうひとつ大きな目玉が
このブログをご覧になっているということは、みなさんPCをお使いだろうと思います。
WEBのコンテンツなどを活用しながら、ラジオの語学講座を聞いている多くの学習者にとってのまさに「福音」についての発表もありました。
現在、WEBでストリーミング放送されている3つの番組「入門ビジネス英語」「実践ビジネス英語」「チャロの英語実力講座」に新たに11番組を加えて、全部で14の番組がストリーミングで聞けるようになります。そのラインナップは以下の通り。
  1. 基礎英語1
  2. 基礎英語2
  3. 基礎英語3
  4. 入門ビジネス英語(継続)
  5. 実践ビジネス英語(継続)
  6. ラジオ英会話
  7. 英語5分間トレーニング
  8. チャロの英語実力講座(継続)
  9. まいにち中国語
  10. まいにちハングル講座
  11. まいにちフランス語
  12. まいにちイタリア語
  13. まいにちスペイン語
  14. まいにちドイツ語
やりました〜、ついに「まいにちドイツ語」もストリーミング開始です。これで電波の状態が悪くて録音した音声が雑音ばかりになってしまっても、CD教材のあまりにコンパクトな内容で我慢する必要がなくなります。
ストリーミングは基本的に前週の再放送で、本放送翌週の月曜10時から一週間公開され、更新されて行くとのことです。これなら好きなときに学習できますし、移動通信可能なモバイルPCやFLASH対応の携帯端末があれば、場所さえ選ばずにラジオ語学講座を聞くことができるようになります。
どうせなら全番組をPodcastで配信!となれば最高だったのですが、それは将来のお楽しみにしておきます。まずはストリーミングという形で、手軽にオンデマンドで番組が聞けるようになったのは、私にとっては大事件。今日一番の収穫といっても良いと思います。

貴重な経験でした
会社員ですから、自分の会社の新商品発表会や決算説明などに主催者として立ち会ったことは何度もありましたが、このように「発表を聞く立場」での参加の機会というのはなかなかありません。
新番組の出演者もゲストとして会場に登場し、間近で拝見できるという特典もありましたし(カメラ持って行くんだった〜)。
とても楽しい1時間強でした。声をかけてくださったゴガクルスタッフと、NHKおよびNHKエデュケーショナルのみなさんにも感謝します。
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カテゴリー:ラジオ/テレビ講座

2009年1月10日 (土)

ラジオ講座はまだ去年
NHKゴガクルのサイトなんだから、テレビ・ラジオの外国語講座についてもたまには触れなくちゃいけませんかね。
私がいま視聴しているのは、ラジオのほうでは「まいにちドイツ語」「英語ものしり倶楽部」、そしてテレビの「テレビでドイツ語」の3番組です。メモリーに録音可能なラジオ「トークマスタースリム」ではもう少し多くの番組を毎週録音しているのですが、全部を聴くのは難しいです。
あまり欲張ってもしょうがないので、上記の三つは確実に、とは思っています。

とはいえ、「まいにちドイツ語」は年も明けたというのに、聴いているのはようやく12月の放送分。5〜6週間の遅れです。
毎日のことなのだからひとつずつ聴いていけば良さそうなものですが、再三申し上げているように私は「継続」とか「根気」とか「コツコツと」という言葉と縁が遠いようでして、どうしても実際の放送スケジュールから遅れがち。2008年春のドイツ語講座「『カナ』手本ドイツ語」も、追いつけないままに修了してしまいました。いまやっている「謎の女」はミステリ仕立てで飽きさせない工夫も凝らされていて、面白いのできちんと3月まで追いかけたいと思ってます。

テレビやラジオの講座で勉強するとき、テキストを購入するかどうかはけっこう人によりわかれるところじゃないかと思います。
いま現在の私のスタイルは、ラジオの場合にはまずテキストを見ずに一通り聴いてから、もう一度テキストを見ながら聴き直しています。スキットが文字でわかってしまうと、実際には聴き取れていなくてもわかったような気になっちゃいますから、まずはテキストなしで聴いてから、あとで見直して確認するのが良さそうです。
とはいえ、これだと15分の番組に倍の時間がかかります。さらに練習問題を解く時間も考えると1回1時間は必要で、これが1ヶ月以上の遅れのひとつの原因にもなっています。

そして最大の悩みはやはり大声で喋る場所の確保です。
録音した番組をiPodで聴くのは、どうしても通勤電車や喫茶店などが多くなり、「ご一緒にどうぞ」といわれたってなかなかできません。せいぜい音を出さずに口を動かすくらいですが、それでは十分な訓練にならない。
自宅でやろうとすると妻のイタリア語とかぶっちゃいますしね。どうしたもんでしょうか。

ちなみに、本日土曜日は私は休みですが妻は出勤日、思いっきりドイツ語でも英語でも大声で練習できそうなものですが、けっこうあれこれと遊んじゃって(こうやってブログ書いていますし)。ダメですねえ。
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カテゴリー:ラジオ/テレビ講座

2008年12月31日 (水)

冬休みも(ちょっとだけ)勉強中
勤務先の今年の冬休みは8日間。
有給休暇がとりやすくなってきたとはいえ、これだけまとまった休みは他にありません(5月の連休や夏休みはせいぜい5連休)。
今年は旅行にも出かけずに自宅で過ごすので、こんなときこそ勉強の絶好の機会です。

とはいえ、実際には掃除やら片付けやら買い物やらで意外に仕事が多く、おまけに例年よりも遅れて年賀状印刷までやったので、けっこう暇がありません。
それでも、20分30分くらいの時間でも、やらないよりはやるほうがずっとマシ。なんでも、語学を学ぶには週に一度2時間よりも、毎日15分のほうが効果的な場合もあるとか。

昨日と今日、読んでいたのは、2002年から2003年にかけてのNHKラジオドイツ語応用講座をまとめた、「読める 聞ける ドイツ語がわかる!」です。

  読める 聞ける ドイツ語がわかる!(NHK出版)

もちろん、今年の初冬から始めたばかり、大学での1年半があるとはいえ四半世紀近くものブランクのあるドイツ語ですから、いきなり「応用編」では力不足は明らか。
それでも、それほど難解な文章が並んでいるわけではありません。1ページで収まる程度の文章を丁寧に読むことで、文章の構造はわかってきますし、わからない単語もひとまずはドイツ語のままで理解しておき、あとで訳を見ます。
 1ページの文章に20分くらいかかってしまいますが、ちょうど空き時間に目を通すのに良い塩梅です。

CDもついてきて、まずは聞いてから理解できているかどうかを問う問題を解くのですが、今の段階では文章を読んで主語や動詞がどれかを理解し、文章の構造を読み取る訓練として読んでいます。
 内容としてはドイツ各地の観光名所や名物の紹介ですので、読み物としても楽しめます。
全部で18ユニットあるのですが、ようやく2ユニットめに入ったところ。冬休み中に3ユニットくらいは読み終えることができるでしょうか。
あまり高い目標を設定してもくたびれるだけなので、まあ適度なペースで楽しみながら。

みなさんはどんな年の暮れ、そしてお正月をお過ごしでしょうか。
長いお休み、寝正月で過ごすのも良いですが、毎日ちょっとだけでも外国語の学習を続けられれば、良い年のスタートが切れるかもしれません。
では、来年もよろしくお願いします。良いお年を!
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カテゴリー:ドイツ語

2008年12月20日 (土)

私の考える「使える」勉強法とは?


「ナントカ勉強法」「いまからでもできる○○学習法」といった本が書店にあふれかえっています。何も最近の話ではなく、ずっと以前から、さまざまな勉強法のノウハウが本になり、一部はヒット作にもなってきました。
勉強熱心な人が多いのは、それはそれで良いことのように思われますが、ちょっと考えると、それらの勉強法のうちひとつかふたつでも謳い文句通りの効果があれば、他の本は無用になってしまうはず。
実際にそんなことが起きないのは、結局どんなノウハウや手法も、活きるケースがあればそうでない場合もある、ということですよね。

学習法に限らず、確実に仕事をこなすテクニックだとか、人を説得する技術だとか、ビジネス街の書店では在庫の半分近くが何らかの「ノウハウ本」じゃないかと思えるほど、たくさんの類似書が出ています。料理レシピとか、家事のテクニックとか、いわゆる「仕事術」に限りませんし、外国語学習でも似たような傾向があります。
こうもたくさんあふれかえっていると、同じ人が何冊も類似書を買い込んでは、結局どれも身につかずにしまい込んでしまっている、といった図を想像せざるを得ません。
では、身につかなかったのは、もっぱらノウハウを活かせなかった学習者の問題なのでしょうか? そうとばかりもいいきれないように思います。

WEBのサービスで、ソーシャルブックマークというものがあります。
ようは特定のWEBサイトを「お気に入り」に登録するのと同じですが、その内容はネット上で公開され、特定のページが多くの読者からブックマークされていることがわかるのです(もちろん、自分のブックマークを非公開にすることはできます)。つまり、いまどんなページが人気を集めているのかがわかるサービスというわけです。

このソーシャルブックマークの代表的なサービスとして「はてなブックマーク」があり、私もかれこれ3年ほど使っているのですが、外国語、特に英語の学習法に関するブログの記事などが数百ものブックマークをあっという間に集めることが少なくありません。
もちろん、「英語関係のページばかりが」ということではないのですが、英語学習や英語習得が、多くの読者の関心を集めやすいトピックのひとつであることは、間違いないでしょう。けれど、注目を集めるページのすべてが素晴らしい学習法やテクニックばかりということではありません。

私がこれまで英語学習関連でブックマークをした記事のうち、いまでも印象に残っておりときおり読み返すのが、下記の3つのページです。

 英語が話せる・書ける・読めるようになるための3つの能力(無言の日記 - 五月の庭)
Web 2.0時代を生きる英語嫌いの若い人たちへの英語勉強法:親切バージョン(My Life Between Silicon Valley and Japan)
英和活用大辞典の活用法--読解に活かす(院試塾ブログ)

1番目のページでは、「英語が出来る」という概念を3つの要素にわけ、それぞれについてどんな学習をするかという観点が非常に新鮮です。個々の学習法をコピーするというよりも、漫然と学習を進めるのじゃなく学習内容をカテゴライズして、それぞれにあったやり方を考えるというアイディアに魅力を感じます。
ふたつめは著名な梅田望夫さんのブログなので、読んだことのあるかたも多いと思います。このページでは、自分が英語で何をしたいと思っているのか、ということを具体的に定義づけ、そのための学習をすることの大切さが説かれています。ただ漠然と「英語ができるように」ではいけないのだ、という指摘は重要だと思います。
そしてみっつめは辞書を使う上でのとても実践的なテクニックです。英和辞書で意味を調べて終わりにするのではなく、「英和活用大辞典」を参照することでよく使われる単語の組み合わせと意味を多面的にとらえることができます。私はこれを読んでから、辞書にあたる際には電子辞書に内蔵されている「英和活用大辞典」の該当項目を必ず見るようにしています。

これらすべてに共通するのは、著者自身が実践した結果、有効だと思われるノウハウが紹介されていることです。中でも前のふたつのページは、その実践結果からより多くの人が活用できそうなアイディアへの抽象化ができているのが、すごいところだと思います。

本当に役に立つノウハウになるためには、それが実体験にもとづいたものであることに加えて、置かれた状況の違う人にも活用しやすいよう、適度な抽象化・一般化がなされたものだ、と考えても良いかもしれません。
例え実体験に基づいていたって、「毎日10時間英語を話せるように、外資系企業に転職すればOK」とかいわれたって、活用のしようがありません。でもこういった暴論も、けっこう注目されたりするんですよね。
ブログで紹介されたテクニックも、あるいは書店にあふれかえるノウハウ本にしても、著者の特殊事情や独自能力がたまたま成果に結びついてしまったものを、状況が全く異なる他人が真似したって、うまくいくかどうかなんてわかりません。なので、私はノウハウ本やナントカテクニックといったものをあまり信用していないのです。

実体験はその人の置かれた状況に大きく依存するモノなので、私が「○○をやったらうまくいった!」と主張しても、それが他に人にとって有効とは限りません。
できるだけ参考になるように工夫はしていこうと思っていますが、最終的には個人個人で効果の出る学習方法や取組方は違っているものだと思います。とはいえ、あまりに特殊な話になってしまっているようでしたら、その旨コメント欄でひとこえかけていただければ幸いです。

次回は、40近くになってから突然英語を学ぼうとした、あまりにバカらしいきっかけを紹介しますね。

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カテゴリー:英語

2008年12月16日 (火)

「英語を使える自分」は蜃気楼じゃない
苦もなく英語が話せたら、スラスラと読めたらどんなに良いだろう、と思ったことのない日本人は、ひょっとしたらゼロなんじゃないでしょうか(さすがにゼロではないか...)。でもなかなか実現できません。「英語が使える自分」は、まるで永遠にたどり着けない蜃気楼のようなものにも思えます。
小さなころからどちらかといえば内向的で、本ばかり読んでいたためか妄想癖があり、自意識過剰であった私などは、さしずめ蜃気楼を眺めながらたどり着くのを諦めている日本人の典型のようなもの。学生時代には「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などとおだてられて「これからは外人が日本語を学べばいいのだ!」などと強がってはいたものの、英語コンプレックスは打ち消しようもありませんでした。

学校の成績はそれほど悪くはなかったので、単語だってそれなりには暗記したし、過去完了や仮定法だって理屈はわかっていました。なので、海外での挙式や新婚旅行も、成田離婚の危機を招くほどの失態とはならなかったものの、会話がちゃんと成立していたわけではなく、大きなトラブルがなかっただけのこと。
相手が言っていることはなんとなく推測がつくし、書いてあることもなんとかわかる、でも会話は無理。頭の中で英文を組み立てているうちに相手はしらけてどっか行っちゃう。そんな中途半端な英語力って、日本人のかなりの人が当てはまる状態じゃないでしょうか。ぜんぜんダメというわけじゃないのに、やっぱりダメ、だからこそ「何とかなるのではないか」という期待感と、「でも何ともなっていない」現実とを行ったり来たりして、結局前には進めない。

新婚旅行から5年が過ぎ、その間、4回ほど海外にでかけてようやく「このままじゃ、つまんない」と思い始めたのが21世紀に入ってから。37歳になっちゃっていました。
現地で誰かに話しかけられても挨拶してオシマイ、ちょっとわがままがいいたくてもムリ、レストランの予約をするだけでも寿命が縮むよう。そんな旅行をしていても、楽しさは半分ということにやっと気がついたのです。
私には世界中どこでも日本語を大声で話して無理押しする図太さはないし、団体行動が苦手なので困ったら係員に頼れるツアーにも参加できない。だったら、せめて胃の痛い思いをせずにレストランで良い席を頼んだり、おすすめ料理を尋ねたりできるくらいになりたい、それくらいなら、なんとかなるんじゃないかと思いました。

妄想のなかの自分は映画やドラマのような英語を話すけれど、本当にやりたいことは旅行を楽しみたいだけ。低いハードルならたぶん越えられるし、越えてから少しずつ高くすればいい。
人生はまだ半分ほど残っているのだから、たぶん10年をかけるつもりなら、なんとかできるんじゃないか。そう思って英会話スクールのドアをくぐったのが6年半前のことでした。
いまの状況はといえば、TOEICのスコアは一昨年で880(最近は受けていませんが、維持はできていると思います)、英文はニュース程度ならそれほどストレスなく、Harvard Business Reviewは多少がんばれば読めます。映画やオペラは英語字幕があれば内容の理解はできるようになり、レストランを予約して席や料理の希望を伝え、感想を求められれば自分なりに工夫して応えています。
もちろん、若いころからの妄想にはとても及びませんが、自分なりに設定したハードルはいくつか越えてこられたと思います。今年に入ってから、英語のハードルは維持したままで、新しい競技(ドイツ語)にも挑戦し始めたところ。

6年半前、「まだ間に合う」と思ったのが37歳、味をしめてドイツ語に手を出したいまが44歳。私なりの結論は、むやみに高い目標さえ掲げなければ外国語の習得は40歳からでも十分に間に合うし、きっと50歳でも大丈夫だ、ということです。
外国語を学ぶのなら、もちろん若いころに始めるのに越したことはありません。けれど、30代40代になってからのほうが、自分なりのハードルをおいて着実に前進できる堅実さもありますから、一概に有利不利は決められません。むしろこれからの人生後半のために、スタートは早く切るべき、そうすれば、そのぶん早く前に進むことができます。

えらそうに書いていますが、旅行で全く困らないとか、電話や会議も任せておけ、などというレベルでは全くありません。文法のミスは日常茶飯事、知ってるはずの単語も出てこずにつっかえたり、相手に助け船を出してもらうこともしばしば。まだまだ発展途上です。けれど、10年前の自分を思い出すと、ずいぶん遠くまで進んでこられたなあ、という感慨もあります。
この6年半のあいだどんなことをしてきたのか、順番に書いてみようと思います。たしかに英会話スクールには通いましたが、それだけでは英語が(あるいは他の外国語が)使えるようになるわけでは、やっぱりありませんでした。あれこれと試行錯誤は繰り返しましたので、もう若くないから、ムリだろうな、と諦めちゃってるかたにとって、多少なりとも参考になれば幸いです。

のっけから長くなってしまいました。最低でも週に2度は更新をして行こうと思います。おそらくウィークデイに1度、週末に1度、余裕があればもう1度、くらいになるかと思います。よろしくおつきあいください。
次回は、私が思う「役に立つ学習法と、そうでないものの違い」について考えてみようと思います。
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