2009年2月17日 (火)
「英語耳じゃ、ないんだな」と実感するとき
コンサート会場で実感したリスニング力の低さ 「英語耳」なんて言葉もありますが、私の場合、自分でもいやになるほどリスニングの基礎力が低いのです。自分なりに相当マシになってきているとは思うものの、知らない単語はおろか、知っている単語でさえ聴き取れないことがしばしばです。昨年秋、妻と連れだってコンサートへ行きました。エサ=ペッカ・サロネン指揮のロサンゼルス・フィルハーモニックの来日公演の初日です。 サントリーホールでの客の入りはせいぜい7割ほどだったものの、演奏は素晴らしく、予定されていた3曲が終わり、アンコールが演奏されたあとも拍手は鳴りやみません。サロネンが2009年までのシーズンを最後に音楽監督を辞任することから、この組み合わせでの来日は最後かもしれない、という事情もありました。 熱狂的な拍手に何度か呼び戻されたあとでサロネンは曲名を告げ、オーケストラに向き直って演奏を始めました。曲はストラヴィンスキーの「花火」。 私はオーケストラの裏側の席にいたので、サロネンが曲名を告げたのは反対側に向かってのことだったこともあって彼がなんと言ったのか全くわかりませんでした。ところが、妻にはしっかりと「Fireworks!」と聞こえたというのです。 なんと二日目も あまりにも素晴らしい演奏だったので、急遽翌日も当日券を買ってでかけました。この日も感動的な演奏が続き、個人的には最後の「ボレロ」が終わったところですでに大満足だったのですが(初日の「火の鳥」に続いて、この日は2曲目の「海」が特にすばらしかった)、もちろん観客はアンコールを期待します。 この日もサロネンは曲名を告げてから演奏を開始しましたが、私には「Sibelius, ..... Melisande.」のふたつしか聞こえません。もちろん「メリザンドの死」だろうなと予想はつくものの、それは曲名を知っているだけのことで英語リスニングではありません。 そしてアンコール2曲目、私に聞こえたのは「... Fire...s」だけ。あれれ、また「Fireworks」なのかしらと思っていたら、始まったのはファリャの「恋は魔術師」から「火祭りの踊り」、彼はたぶん「Ritual Fire Dance」といっていたのですね(ちなみに「恋は魔術師」は初日のプログラムでした)。 聴き取れない条件までわかっているのに どうやらわたしは、英語の強弱のリズムが「弱」になるところでは、知っている単語でさえちゃんと聴き取れないのです。大切な語はアクセントが強くなるので、普段の英会話教室での会話ではなんとかなることも多いのですが、これだと前置詞や冠詞なんかはまず聴き取れませんし、名詞が並んでいるときには後半がほとんど把握できない、ということがしばしばあります。 旅行中でも同じで、同じ人から同じ話を聞いているのに、妻のほうがずっと内容を把握していることが少なくありません。知っている単語は私のほうが多いし、なにより(教室やら教材やらで)投資もしているのに! こればかりは慣れも必要ですから、一朝一夕に改善はできないのですが、ほぼ同じ条件で聞いている妻がずっと多くの情報を受け取っているのですから、基礎能力や適性の差も大きいのだろうなと思います。ああ、語学学習における「耳」ってこういうことなんだなと。 人気コミック「のだめカンタービレ」に主人公が吹き替えされたアニメを繰り返し観ながらフランス語を習得してしまうシーンがあるのですが、ああ、あれって自分には絶対ムリなんだろうなあ、と思うのです。いや、普通ムリか。 |
こんにちは、はじめて投稿させていただきます。
d-mateさんが英会話を始めたキッカケ等、楽しく拝見させていただきました。
子育て等生活に追われてなかなか海外旅行や英語を使っての体験が出来ないので、d-mateさんのブログを読んで、英会話が堪能になったらよし!私も・・と夢見ております。
聞いたことがすんなり入っていく「耳」、うらやましいです。奥様は良きパートナーであり、語学では良きライバルでしょうか?私も先日、主人に『こんな単語のスペルがわからないなんて・・』と言われて、密かに奮起して4月からのNHK講座を検討しています。
これからもブログ、楽しみにしています。
投稿者: m | 2009年2月20日 19:38
日時: 2009年2月20日 19:38
mさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
本当に「英語耳」うらやましいですよね。でもおかげで旅行中もほんとに助かっています。
昨年からは私がドイツ語を始め、妻がイタリア語を始めました。いつかそのうちにヨーロッパ旅行に行ければいいのですが、今のところはガイドブックや旅行エッセイなんかを読んでます。
4月からのNHK講座についてはこのブログセレクションでも、川本さんと私が説明会のレポートを書いているとおり、かなり期待できそうです。
ラジオ講座ではかなりたくさんの番組でネット配信も始まりますし、スタートするにはとても良いタイミングではないでしょうか。
投稿者: d-mate | 2009年2月20日 21:10
日時: 2009年2月20日 21:10