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人生まだ半分、37才からの外国語
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英会話教室や雑誌、ネットなど、ごく普通の環境だけで始められ、続けられる外国語学習の記録と秘訣を伝えていこうと思っています。
 

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人生まだ半分、37才からの外国語

2010年3月 2日 (火)

keinとnicht
ドイツ語日記は継続中
いやー、自分でも続くとは思っていなかったので、けっこう驚いてます(笑)。
きっとそのうち止まるでしょうけど、とりあえずは一ヶ月続けています。もっとも、2月は「一ヶ月」といっても4週間しかないのですけどね。

月曜日はこんな感じでした。

1. März 2010
 
Endlich halte ich mein Tagebuch für einen Monat!
Heute ist meinen Geburtstag. Meine Frau hat gestern das Essen im gute Restaurant angeboten. Wir sind ein italianisch Restaurant in Ikebukuro gefahren.
Ich habe das Lammfleisch mit dem guten Rotwein von Toscana gegessen. Das war total gut! Außerdem hat sie einige Kuchen für mich gekauft.
Denn sind wir zu Hause gokommen und haben die Vorführung des Eiskunstlaufes von der Olympiade ferngesehen.

相変わらず、だいたい5~6行、10センテンス内外しか書けません。特にウィークデイは大変で、そう毎日毎日事件があるわけでもないので(あったら困ります)すぐにネタに困ってしまいます。とはいっても、仕事の話なんか書きたくありませんしね。

KeinとNicht
ラジオ講座も、いよいよラストのひと月になりました。
もちろんカナとヤンも気にはなるのですが、やはり目下最大の問題はフェリックスとエーファの行く末です。昨年の放送では私は前半でリタイアしてしまっているので、テキストの先を読みたくてしかたありません、が、我慢です。

とはいえ、未だ基礎訓練中の私がちゃんとやらねばならないのは、もちろん「カナ手本ドイツ語」のほうです。
さて、今回の練習問題にこんなのがありました。

 Ich soll keinen Kaffee trinken.

そうそう、名詞を否定するときは「kein」を使います。なので、「コーヒーを飲まない」ならば「keinen Kaffee trinken」。
でも、日本語だと「コーヒーを飲ま『ない』」と動詞を否定してますから、「einen Kaffee nicht trinken」とかいいたくなってしまいます。
同じく、sein動詞の場合でも、「私は犯人じゃない!」といいたければ、「Ich bin kein Täter!」と叫ばなきゃなりませんが、私はきっと「Ich bin nicht Täter!」といっちゃうと思います。やっぱりドイツ行くのよそうかな...(って、警察につかまる予定は、ないのですが)。

これで動詞が「haben」だったりすると、わりと抵抗なく「kein」が使えるのですね。
たとえば「私はお金を持っていません」だと「Ich habe kein Geld.」であって、「Ich habe nicht Geld.」とは思いません。これは、英語で「I have no money.」という表現に親しんでいるからでしょう。ま、これも「I don't have money.」とかいいがちですが、こういう場合でも「I don't have enough money.」とか「I don't have much money.」というふうにして、「money」を裸では使いませんね。
それはそうとして、英語では「I am no criminal!」とは言わないのですよね。やっぱり「I'm not a criminal!」でしょ?(あ、でも「I didn't do that!」「I never do that!」のほうが自然? まいいや) なので、どうも「Ich bin kein Täter!」のほうはしっくりと来ません。

sein動詞の場合、次のような表現もやっぱり私にはしっくりと来ません。

 Der Wal ist kein Fisch.(鯨は魚ではない)

この例文は電子辞書に入っている、小学館「独和大辞典」の「kein」の項で最初に出てくるのですが、うーん、どうしても「Der Wal ist nicht Fisch.」とか言いたくなります。でもダメなんですよね。

英語の表現だって
でもまあ、日本人の私が「どうもしっくり来ない」と不満を述べても、ドイツ語が変わることはありません。名詞を否定する場合には、否定冠詞「kein」がこれからも使われ続けるのです。
外国語を習得するというのは、こうした母語とは違う考え方や表現を、繰り返して使うことで同化するプロセスでもあります。「えっとえっと」と考えながら口に出しているうちは、まだまだ訓練不足。

思い起こしてみれば、中学校あたりで「I have no money.」という表現に初めて触れたときにも、かなりの違和感があったはずです。だって「ないお金を持っている」んですから。
けれど、類似の表現に数多く触れて、自分でも使って(幸いにして旅行先で「I have no money.」と言わなければならない状態は未体験。多いのは「I(We) have no kids.」とかでしょうか)、いまではごく自然に使っています。

「I have no money.」に違和感がなくなったのがいつごろだったか、記憶にないのですが、ぜひ今年のうちには、「Der Wal ist kein Fisch.」がすんなりと頭に入ってくるようにしたいモンです。語学の目標というのはなかなか立てにくいものですが、日本語とは異なるドイツ語の表現への違和感をなくしていくこと、このあたりが初級卒業のカギではなかろうかと。
おそらくそうなっていれば、他の表現もかなり使える状態になっていることでしょう。冒頭に例示したような、ぶつ切りセンテンス列挙型の日記も、もうちょっとエレガントになっているかもしれません(それまで続いていたら、ですが)。
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2010年3月 6日 (土)

I have a hay fever. 〜 英和活用大辞典のススメ
またこの季節が
全国の花粉症の皆さん、おかげんいかがですか?
このところ雨がちでしたので、それほどたくさんは飛んでいないのか、昨年あたりに比べるとだいぶ楽なのですが、もちろん薬は飲んでいますし、お天気の良い日にはマスクが欠かせません。もう3月初旬ですが、ここからが本番、スギだけでもあとひと月半はつらい日々が続きます。

以前も触れましたが、花粉症を英語でいうと「hay fever」です。


和英辞典を引くと「pollinosis」という語も載っていますが、私はこれまでのところ、この語ですぐに理解してくれた人とはあったことがありません。言い換えるなら、「allergy」もしくは「allergy to pollen」でしょう。
「I have an allergy.」というと、「To what?」などと訊かれますので、スギ花粉ならば「pollen of Japanese cedar」ないし「cedar pollen」と答えればOK。

便利な便利な「英和活用大辞典」
さて、だいぶ前ですが、「花粉アレルギーなんだ」という表現を考えていたとき、迷ったのが前置詞の選択でした(私は良く、次に英会話教室に行くときにはこんな話をしてみようか、と一人でシミュレーションすることがあるので)。
上記のごとく、「〜へのアレルギー」という場合には「allergy to 〜」となります。でも、なんとなく「against」でも良さそうな気もします。

こんな時に便利に使っているのが、電子辞書に追加してある「英和活用大辞典」です。
特定の語、この場合は「allergy」で調べると、それと結びつきやすい語を使った例文を示してくれます。<+前置詞>、つまり「allergy + 前置詞」での例文を選ぶと3つの用例が出てきて、いずれも前置詞は「to」が使われています。
すなわち、この場合はもっぱら「to」が使われ、「against」は使われないのだということがわかります。

同じように、<動詞+>には6つの用例があって、「have aquired an allergy」「cure an allergy」「have an allergy」などの表現が出てきます。
ちなみに、医学的な意味でのアレルギーのほかに、「○○嫌い」の意味でのアレルギーでも同じく「have」で「to」だということもわかります。
<形容詞・名詞+>の項を見ると、「a drug [milk, pollen] allergy」「a food allergy」という表現があげられていて、前置詞を使わずに「I have a pollen allergy.」といってしまえばよいようです。

中級になったらおすすめ
もちろん、普通の英和辞典にだって用例は載っていますが、用例が多様であること、同時に使われる品詞ごとにまとまっていることなど、「英和活用大辞典」のほうがはるかに情報量が多く、しかも必要な情報に早くたどり着けます。なんといっても用例の数たるや38万例だそうです。
なにかを表現したいとき、キーとなる単語から用例を調べることで、コロケーション(よく使われる単語のつながり)に沿ったいいかたを容易に見つけられるというわけです。

もちろん、基礎文法のおさらいをしている段階ならば、多くの用例を見せられても扱いきれないかもしれません。
けれど、自分なりに表現を工夫したり、テキストのフレーズから表現の幅を広げていこうとするならば、ぜひ使ってみてほしいのがこの辞書です。

ただしこの辞書、16,800円もします。ひえー、高い!
しかも、Amazonのページにある情報によれば、26.2cm×20cm×7.6cmという大きさです。さすがに毎日持ち歩ける大きさではありません。
でもだいじょうぶ、私たちには電子辞書という強い味方があります。各社から出ている「英語充実モデル」の多くにはこの辞書が標準搭載されています。こうした辞書はちょっと高めですが、紙で買えば16,800円もする辞書が入っている(ほかにもいろいろ充実してますし)と思えば、価格差以上の価値はあるでしょう。

え、私の辞書にはそんなの入っていない、ですか。それならば追加コンテンツであとから導入することも可能です。
私はいまドイツ語モデルの辞書を使っていますが、残念なことに第二外国語モデルに搭載されている英語の辞書は基本的なものだけで、「英和活用大辞典」も入っていません。とうぜん、買い換える際に追加コンテンツとして同時に購入して使っています。もう「英和活用大辞典」なしには英語使えません。

今回は辞書屋の回し者みたいになってしまいましたが、初級を卒業したら、ぜひ一度さわってみてください。感動しますよきっと。
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2010年3月 9日 (火)

アカデミー賞授賞式でリスニング
映画の祭典で聞き取りにチャレンジ
年に一度のアメリカ映画の祭典といって良いでしょう、アカデミー賞の授賞式のテレビ放映がありました。
途中までは他の旅行情報番組なんかをかけていたのですが、ふと思い立ってチャンネルを合わせてみると、いやはや、毎年のことながら豪華ですね。ステージなんかもそうだけど、とにかく会場内の映画関係者、特に女優のドレスが。

で、せっかく英語が集中的に流れる機会なので、できるだけ画面を見ずに聞き取ってみようとチャレンジしてみました。
かかっていたのは、視覚効果賞のあたりからでした。おそらく後半ですね。

ちっともわかりませんでした
やはりスピーチなどはナチュラルスピードだけに、チャレンジ開始して10分くらいで早くもつらくなってきました。ちっともわかりません。
もちろんわからない理由のひとつはスピードです、普通に話す早さにだってついて行けないのに、特に受賞者のスピーチは興奮気味なので早口になりがちです。文章というよりは、句が連なっていく感じなので途中で迷子になりやすいし。

さらに輪をかけてつらいのが、司会者のコメディアン(なんですよねきっと)の飛ばすギャグです。こちらは情け容赦なくわかりません。
テンポが大事なのでしょうから早口であるだけでなく、おそらくは口語イディオム満載で、しかもアメリカで生活していればわかるのであろう文脈が私にはちっとも理解できないのです。
それはまあ、日本の芸人のギャグをいきなり日本語学習者に見せても、さっぱり面白くないでしょう。言語の習得の問題ではなく、その土地での生活や社会常識などをわかっていないと笑いどころが理解できません(なので、流行を題材にしたお笑いを見せられても、私はちっとも笑えない)。同じようなものです。

もちろん、受賞者ではなくノミニーを紹介するために出てきた俳優や女優は落ち着いていますから、こちらはけっこうちゃんと聞き取れます。とはいえ、話している時間のほとんどは作品名と個人名で、聞き取りの対象になるのは3分の1くらいのものですが。
聞き取りの題材とするのなら、こういうイベントではなく、少し堅めのトークショーやニュースのほうが向いているでしょうね。

ならば映画はどうかというと
映画の祭典だけに、途中でさまざまな映画のワンシーンが紹介されます。
映画の台詞ならばわかりやすいのかといえば、これはもう映画によるとしかいいようがありません。
登場人物がじっくりと話し合っているシーンならばなんとかなりますが、興奮してまくし立てていたり、アクションシーンで爆音などが一緒に混じってくると「ん?ん?」といっている間に終わってしまいます。ま、それはそれで話がわからなくなる訳じゃないですが。

当然ながら会話というのは受賞スピーチと同じように「完成した文章」の連続ではありません。
文の途中で途切れたり、単語だけだったり、あるいは一方が引き継いだりといったことが日常です。なので、会話をしている人物の関係、それまでの流れ、あるいは感情などを理解しなければ、「会話を聞き取って理解する」ことは無理です。

英会話教室の中で私は「会話」をしているわけですが、実はこれは似て非なるもの。教室の中では先生も生徒も本気で怒ったり不機嫌になったりしないし、泣きじゃくりながらなにかを訴えることもありません。
長い間教室に通ってそれなりに会話力がついた、と思っていても、現実に長期間海外に滞在し、あるいは生活できるかといえば、まだ越えなければならないハードルがたくさんありそう。
そうですねえ、中上級者向けの英会話スクールとして、いきなり教師が口げんかをふっかけてくるとか、受付が思いっきりいい加減な対応をする(もちろん英語で)といったのも面白いかもしれません。いや、面白いだけで、そんなの商売にならないでしょうけど。

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2010年3月13日 (土)

ひとまず環境を変えてみる
まる8年間
既に何度か書いていますが、いまかよっている英会話教室にはかれこれ8年以上お世話になってます。たしか2002年の2月からでしたので、いまの契約期間が切れる5月で8年4ヶ月続けることに(期間が半端なのは、欠席分の繰り越し受講などで少しずつずれたため)。
最初の1年間は週に2回(給付金の対象コースでした)、そして2年目からは週に1回、それぞれ50分のレッスンを重ねて来たので、おおざっぱに400回ほどを受講したことになります。かかったお金は...あまり考えたくありません。

最初の頃には自己紹介をするのにも四苦八苦していたのですが、50分×400回と少しで合計350時間ほどのレッスンを経て、とりあえず旅行中はなんとかなるし、多少のトラブルには(ま、空港で荷物が着かないとか、その程度ですが)対応できるようになりました。
オマケにこんなところで恥ずかしげもなくブログを書いているのですから、何事もやってみるものだと実感しています。

教室以外でもレッスンの準備をしましたし、雑誌を読んだりPodcastや他の教材を使っての学習時間もありました。しがたって英会話教室だけの成果とはいえないかもしれませんが、それなしでここまでたどり着けた可能性は、ほぼゼロでした。

9年目はなし
先日も書いたとおり、この5月で現在の契約期間が終了したあと、英語の学習をどう進めるかはただいま考え中です。
ひとまず、2件の英会話教室に体験レッスンと説明を聞きにいった段階。


もちろん、いまの教室でも次期に向けての説明は聞いてあって、早めに結論を出せば継続割引というのがあります。これはかなり魅力的なんですが、少し前から「そろそろ環境を変えてみたい」という気持ちが強くなってきています。
レッスン内容への不満といったことよりも、同じ環境に8年もいるととにかく変化がほしくなるのですね。継続すると同じテキストを再度使うことになるので、環境を変えるには良いきっかけです。

そんなわけで、ひとまずいまのスクールには「現時点で急いで契約はせず、他のスクールやその他の学習方法も含めて、5月までに結論を出すことにした」ということを伝えてきました。おそらく、このまま継続しての契約はないだろうと思います。
世間では英会話教室への不満として、しつこく営業されたとか、断ったら態度が急変したといった話を聞くのですが、私の通うスクールはこの点実に 紳士的です。少なくともこの8年間、しつこい営業で不快になったことなど一度もありません(いや、もしかしたら「彼には営業してもムダ」と見切られていた だけかもしれませんけどね)。

これで、5月頃までには次何をするか、いよいよ本腰を入れて考えなければならないことになりました。
気分的には「当面は維持できればいいや」と思っているのですが、守りに入った途端に実際には後退が始まるものかもしれません。それにせっかく新しい環境を求めて変化を起こすのですから、より楽しく、たとえゆっくりでも前に進めるようにはしたいですね。

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2010年3月16日 (火)

大人のゴガクは時間管理から?
最近勉強してないなあ
このところちょっとゴガク勉強に身が入っていません。
英語のほうは、自分なりにある程度の満足ができる水準に近づいてしまったこともあって(絶対水準としてはさほど高くないのにねえ...)、何度目かの中だるみ状態です。
一方のドイツ語のほうは初級から中級に向かう段階でのよくある踊り場にさしかかっていて、語彙や表現の幅を拡げないことには伸びていかないのに、物覚えが悪くなっています。

私は若いころはほとんど苦労なく物事をおぼえられたほうなので、逆に暗記や勉強のためのテクニックをほとんど知らないままにここまできてしまいました。
なので、なんとなく気が向かないとき、調子が出ないときがあっても、自然回復する以外の方法を知らないのですね。暗記力や理解力のほうはとうに衰えてきているので、このままではだんだんと回復力もなくなって、ついにはまったく勉強のできない身体になってしまうのも近いのではないかと恐れています。

ではどのくらいやってるのか、英語編
英語のほうは、かなりお寒い状況です。
まず週に一度の英会話教室、これが50分間です。講師とのディスカッションが中心で、生徒数はおおむね1~3名、最近は2名ということが多いですから、話す時間はかなり多く取れます。
ときおりレッスン前後にロビーで講師と話す時間があったりもしますが、これはあっても10分ほど。

このレッスンに備えて、テキストの文章(A4サイズのテキストで半ページほど)を読み、ディスカッションの補助となる設問(だいたい5つ程度)への考え方をまとめておくという予習が必要で、これにはおおざっぱに1時間ほどかけます。
文を読んで理解するには10分もあれば足りますが、設問への答えもできるだけ文にして書き留めるようにしているので30分程度、最後に再度文を読んで設問への答えを読んで見なおし。

ただし、教室ではよほど話すことに困らない限り、これらの準備した文章は使いません。
一度考えをまとめておくためのもので、他の生徒の話す内容や講師が会話を伸ばしたがっている方向などを見ながら、その場で話す内容を変えることがほとんど。だって、実際の会話にはスクリプトなんて役に立たないし。

レッスンに対応した復習はほとんどしていません。
上記の他には、英文の雑誌や本などを読む時間がありますが、これはかなり波があってゼロの時もあれば、週に5時間近くになることも。でも平均すると1時間程度でしょうか。
加えて、Podcastなどを聴く時間が、英語については週に30分あるかないか。
なので、英語を意図的に取り込み、あるいは話している時間は毎週3時間半程度ということになります。
英語のドラマを見ている時間を加えればもうちょっと増えますが、あれは微妙ですね。ぼーっと字幕を見ていることだって多いし。

もう少しマシなドイツ語編
ドイツ語はどうかというと、まずはNHKの「まいにちドイツ語」があります。
今シーズンだと、「カナ手本ドイツ語」を2回ずつ、「フェリックスの日記帳」は3回ずつ、それぞれ聴くようにしています。まずはテキストなしで聴き取り、次にテキストを見ながら。これで合計3時間になります。足しあわせてみると、けっこうな時間ですね。
ちなみに「テレビでドイツ語」はホントに「見てるだけ」なので除外。

週に一度のドイツ語教室は2時間あります。
ただし、こちらは生徒数が10名くらいになるので、1人あたりのアウトプット量はそんなに多くはなりません。私は周囲の生徒に比べるとまだまだ反応速度が遅くて、頭の中でドイツ語をまとめている間に先に進んでしまうことが多いです。
教室ではテキストを予習してこない前提で進められますが、私は初見だとまちがいなくついて行けないので事前に予習をしておきます。これには1時間程度かかります。

ほぼ毎回出る宿題は、ワークブックを1ページほど。
これは難易度にもよりますが1時間程度かかります。問題を解く時間がかかるというよりは、少しでも理解度を高めようと、問題文をノートに書き取りながらやるので時間が余計に必要。
上記の予習と宿題とで、だいたい日曜日に2時間くらい机に向かっていることになりますね。

ここまであわせて、週あたりのドイツ語の学習時間は7時間。
これだと50週がんばっても年間350時間に過ぎませんから、2~3年続けただけでは挨拶ができる程度にしかなりませんな。もうちょっと集中してアウトプットの訓練が必要かも。

足りないけど、増やせるかな?
英語が3時間半、ドイツ語が7時間、あわせて10時間半が目下の「ゴガクル時間」です。
これが多いか少ないかは、目的にもよるでしょう。とりあえずドイツ語をいま英語が使えている水準に持って行くには、絶対的に不足だと思います。ただし、挨拶と買い物ができればいいや、と思ってしまえばこのくらいでもうちょっと続ければなんとかなりそう。

また、毎週の「可処分時間」を考えると、平日の帰宅後4時間と週末の14時間、あわせて48時間のうち既に20%以上になっています(通勤時間も使っているので厳密には違うけど)。
この時間の中で着替えて食事して入浴して...ということなので、これ以上増やすのはそう簡単ではなさそう。やれるとすれば「英語をひとまず休んでドイツ語に集中する」ことでしょうが、あっという間に英語が劣化しそうでリスキー。ハスキー犬は好きだけどリスキーなのはちょっといやです。

こう考えると、仕事をしながらのゴガクって、やる気以上に時間管理の問題なのだな、と思います。
上述のように、私は勉強のテクニックからは縁遠かったので、時間管理も比較的いい加減。いまの週に10時間半というのも、結果的にこうなっているだけであって意図したものではありません。何かいい知恵があれば指導を受けたいほど。
みなさんは、なにか時間管理テクニックをお持ちでしょうか?
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2010年3月20日 (土)

die Bauchschmerzen
すいませーん。
Ich habe die Bauchschmerzen.
夕方から胃痛がひどく、本日の更新をお休みします。
治ったらまた明日...
あいたたたた
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2010年3月21日 (日)

2010年度上半期、もうすぐ
胃痛は、寝て起きたらだいぶ落ち着いてきました。
まだ本調子ではないように思えますが、なんとか食べられます。ちなみに朝は素うどん、昼はキャベツと焼き豚の蒸し煮にしました。

新テキスト!
19日の金曜日、会社の帰りに書店へ寄ると4月からのNHK語学講座の新テキストが並んでいました。今年は言語毎に色が変わっているので、店頭もカラフルですね。
ドイツ語のカラーはグリーンで、個人的には好きな色なので大歓迎です。ちなみにイタリア語は赤、ふーん、青じゃないんだ(って、サッカーじゃないですし)。

たまたま書店の入荷量の問題でしょうか、イタリア語と中国語の山がかなり低くなっていたのに対して、ドイツ語はテレビもラジオも高いまま。ひょっとして人気ないんですか? ドイツ語。ゴガクルブログではドイツ語関連が3つもあるのに。
ビールを飲みながら「EURO24」の綴じ込み小冊子を切り取ったら、見事途中で破れちゃいました。ま、読めるから良いですけど。

「テレビでドイツ語」ではまずイラストに注目です。
このテイスト、どっかで見たことありますよね? そうそう、ゴガクルブログ「赤ずきんの中国語イラスト単語帳」でおなじみの赤ずきんさんによるものです。
あたしなんか、最初「ラジオでドイツ語」のほうだと思い込んでいて、「あれ、ずいぶん作風が違うなあ。さすがいろいろと描き分けられるんだ!」と感心してしまいました。

ところで2009年下半期
さてこの下半期ですが、画期的だったことがふたつありました。
ひとつめは、NHKラジオ講座の完走です。「カナ手本ドイツ語」と「フェリックスの日記帳」のふたつとも、一週間遅れながら(録音したり、NHKのストリーミング待ちなので)順調に続けていて、いよいよ最終コーナーに突入です。あと2週分、しっかりと勉強しましょう。
きちんと聞いていると、入門と中級の両者で似た表現が出てきたりしますから、より記憶に効果的に残るような気がします。ドイツ語教室でもたまたま同じような表現にぶつかっていて、ドイツ語日記でも使ってみると、なんか身についたような気にもなります。

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もう一つ画期的だったのは、ドイツ語教室皆勤賞です。
昨年上半期の講座では、夏休みの旅行と1日重なってしまったためにならなかったのですが、下半期は無事に20回の教室にすべて参加できました。
おかげさまで、生まれて初めて皆勤賞の賞品をもらいました。写真のチョコレート、Heidelbeereとありますが、写真でおわかりのとおりブルーベリーのチョコです。
皆勤賞だから他の人よりもちゃんと身につくわけではなくて、相変わらず教室で足を引っ張る側にいることは間違いないのですが、小さなことから一歩ずつ、というわけで。

上半期のNHK計画は
もちろん、ラジオの「まいにちドイツ語」は継続です。
今度のは「レアとラウラと楽しむドイツ語」というわけで、スキットの分量も4月からそれなりに多く、気合いを入れてかからないと7月頃について行けなくなるかもしれません。

テレビのほうは「テレビでドイツ語」に「くまっち」が再登場です。再びベルリンが舞台ですが(というか、ベルリンだからこそのくまっち登場なんでしょうけど)、今度は観光ではなくベルリンでの暮らしがテーマになるようです。
「EURO24」ということで、フランス語/イタリア語/スペイン語とあわせて96フレーズが同時に学習できるそうですが、他の言語にまで手が伸ばせるかどうかは考え中。あやうくスペイン語のテキストにも手が伸びたのですが、ふたつみっつ掛け持ちできる状態ではないので。

英語については、今期はひとまず「実践ビジネス英会話」のテキストを買ってきました。
ほんとは「入門〜」から始めても良いのでしょうが、とりあえず背伸びしてみましょう。テキストをぱらぱらと見る範囲では、やはりけっこうな歯ごたえがありそうです。
ま、とりあえずは続けて聴いて、テキストなしで理解できるところまでをめざしましょう。聴いて内容がわかるのと、その表現が使えるようになるのとではだいぶ違うので、次にはいくつかを使えるフレーズのストックに加えられればいいかな、と思ってます。
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2010年3月23日 (火)

見慣れたサイトで外国語を学んでみる
iPodに音楽を転送する
3ヶ月に一度くらい、オンラインのCDショップがお得なセールを開催するのにあわせてCDを一気買いすることがあります。
「一気買い」といっても、一度に買うのはせいぜい10~20組、しかもお買い得品が多いので金額的にも1~2万円ほどではありますが、大量のCDが手許に届きます。これをMacのiTunesで圧縮ファイルにし、iPodへ転送するのが一苦労。 クラシック音楽が多いので曲名をきちんと入力するのが大変ですし、ジャケットもほとんど自動では出てきませんから手動で登録する必要があります。

さらには手持ちのiPodが容量いっぱいなので、新しく買った曲を聴けるようにするには、どれを外すかを考えなければならないという問題もあるのです。
われながらさっさと大容量のものに買い換えればいいじゃないかとは思うのですが、現状最大容量のiPod classicでも160GBですから、既に心許ない状態で... 

同じサイトを複数言語で読む
さて、CDを買ってきてiTunesで読み込み、iPodへ転送する。これを日本語以外ではどのようにいうのでしょうか? さすがに手持ちの辞書にはそんな例文はありません。
そもそも「IPOD」で引くと「International Project of Ocean Drilling」の略だと出てきます。 

そこで、販売元であるApple社のサイトを複数の言語で表示して、見比べてみます。
レイアウトや画像も同じものが使われており、ほぼ同じ内容がそれぞれの言葉で書かれているので、対応する表現がすぐにわかるという寸法です。

たとえば、「iPod」のページには「次のレベルの楽しさへ。iPod touch。19,800円から」とあります。これがアメリカ合衆国向けサイトでは「Next lebel fun. iPod touch. Now starting at $199.」となっており、さらにドイツ向けのサイトでは「Spaß auf dem nächsten Lebel. iPod touch. Jetzt ab 189 €」となります。ね、同じでしょ。
なるほど、お値段について「~から」という時は「ab」を使うのですね。英語のほうも、油断すると「starting from $199.」とやってしまいそうです。

さて、ではiTunesについての説明を見てみます。 手持ちの音楽CDをコンピュータに取り込む手順について、日本語のサイトでは次のように表現されています。
手持ちのCDをすべてiTunesに読み込んで、これまでと違う楽しみ方で、音楽を聴いてみましょう。インターネットに接続していれば、 CDをコンピュータにセットすると、iTunesが自動的にアルバム名、アーティスト名、曲名を探し出してくれます。
これを英語やドイツ語ではどのように表現しているか、見てみましょう。

英語では?
さて、英語では同じ箇所は次のように書かれています。
Import your CD collection to iTunes, and listen to your music in new and better ways. Just pop a CD into your computer. If you're online, iTunes automatically finds the album, artist, and song names.
CDを読み込むのは「import」を使うことがわかります(ま、これは日本語でも使いますね)。「iTunesに」というときの前置詞は「to iTunes」となるようです。「in」や「into」じゃないのですね。
CDを「コンピュータにセットする」が「pop a CD into your computer」というのは初めて目にする表現です。また「インターネットに接続している」は「you are online」。このあたりの言い回し、使えそうですよね。

ドイツ語では?
ではドイツ語はどうなっているでしょうか?
Importiere deine CD-Sammlung in iTunes und hör deine Musik auf eine ganz neue und bessere Art an. Steck einfach eine CD in den Computer. Wenn du online bist, findet iTunes automatisch die Namen von Alben, Interpreten und Songs.
CDの読み込みは「importieren」なのですね、ちょっと拍子抜けするかも。まあ、ドイツ語教室では「Ganbarieren Sie!」なんていう造語も登場しますけど。

「iTunesに」の前置詞はここでも同じく「in」、ここでは動作の方向を表すので4格のはず。 CDはコンピュータに「stecken」するのですな。辞書には「差し込む」の意味があり、例文として「den Ring an den Finger stecken」なんてのが載っています。これも知らないと「setzen」あたりを使って「Ich setze die CD in den Computer.」とかいいそう(ま、通じそうですが)。
で、「you are online」はほぼ同じで「du bist online」になると。ちなみに読み方はまんま「オンライン」で良いみたい(むしろルール通り「オンリーネ」のほうがわかりやすいんだけどな...)。

面白いのは、演奏者を「Interpret」と訳しているところ。
「Spieler/Spielerin」だとスポーツ選手なんかも入ってくるし、「Künstler/Künstlerin」だと意味が拡がりすぎるのでしょうか。 英語の「interpreter」には通訳という意味もありますが、手許の電子辞書上の独和大辞典では「Interpret」にはその意味はなく、「解釈する人/演奏者/演出家/演技者」という意味のみが掲載されています。
そして「通訳」は「Dolmetschen」もしくは「Dolmetscher」。

演奏者は、他の誰かがつくった音楽の「解釈者」であるということでしょうか、クラシックやジャズのファンには比較的しっくりと来る表現といえそうです。 

「import」と「importieren」のように、英語とドイツ語とではかなり語彙が共通ですが、一方で違う部分もけっこうあります。 「通訳をお願いします」というつもりで「Interpretieren Sie, bitte.」というと、「話の内容を解釈してね」になっちゃうのかな? 中途半端に似ていると、かえって間違いそう。

まあひとまず、CDを買ってきてコンピュータに取り込むところまでは無事にできました。 この調子でサイトを見比べていけば、とりあえずiPodをちゃんとドイツ語でも使えるようになれそうです。
importierenしたら、den iPod mit dem Computer verbindenしてsyncronierenすれば準備完了。これでüberallhin mitnehmenできます。 世界各国語でほぼ同じ内容が公開されているサイトというのが世の中に何種類あるのかわかりませんが、これってけっこう「使える」学習教材かもしれません。
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2010年3月27日 (土)

Sekt, Cava, Spumante and Champagne
むかしは全部「シャンパン」だった
ワインなんか飲まないよ、というかたでも、何かお祝いの時などに発泡性のワインで乾杯するのはお好きなんではないかと思います。スパークリング・ワインにはちょっと日常から離れた、華やいだ場のイメージがあります。
オペラ歌手を集めてのガラコンサートなどでは、多くの場合最後に歌われるのがヴェルディの「椿姫/La traviata」第1幕からの「乾杯の歌」。登場した一流歌手がシャンパングラスを手に合唱する光景は、祝祭的な場にふさわしいものです。

シャンパングラスというように、昔は、発泡性のワインはすべてシャンパンと呼ばれていました。
ドイツのシャンパン、スペインやイタリアのシャンパンがあったのです。
ところが、原産地のブランドを守るという観点から、いまではシャンパーニュ地方で決められた品種のブドウを使い、決められた製法でつくられたものだけが「シャンパン」で、他は「スパークリング・ワイン」と呼ばなければなりません。

「Sektfrühstück」をどう訳すか?
NHKラジオ講座「カナ手本ドイツ語」を聴いていたかたは覚えていますよね、腹痛が完全になおっておらず脂っこい食事を避けたいカナを、ヤンが大聖堂近くのカフェに誘ったシーンです。
午前中からSektを飲みながら食事をとる光景に、カナが「日本とは違うのね」と感心するのですが、問題はその訳語です。「Sekt」はシャンパン、もしくはスパークリング・ワインを意味しますから、「スパークリング・ワインを飲みながらの朝食」なんていう、ちょっと長ったらしくこなれの悪い訳語になってしまいます。

英語でいうと「Champagne breakfast」ということになりますが、これも日本語には直しにくいですね。「シャンパン・ブレックファスト」とそのままカタカナにしちゃうのが一番だけど、100人中何人に意味が通じるか疑問です。

Sektといえば、「フェリックスの日記帳」の中でも、エーファが「車が故障さえしなかったら、いまごろ一緒にSektを飲んでいたでしょうに」と手紙に書くシーンも印象に残っています。
このようなケースでも、「一緒にシャンパンを飲んでいたでしょうに」ならば良いのですが、「一緒にスパークリング・ワインを飲んでいたでしょうに」ではいかにも据わりが良くありません。

もう「ゼクト」でいいじゃないか
ドイツ語における「Sekt」は、辞書では「発泡性のワイン、シャンペン(クラウン独和辞典)」となっているとおり、ドイツ製だけでなくシャンパンも含む発泡ワインすべてを含んだ語です。
それゆえ、一概に「シャンパン」とは訳しにくいのでしょうが、一方で「スパークリング・ワイン」が日本語としては非常に使いにくいのも事実です。せめて「発泡ワイン」にしたいところですが、酒税の安いビール代替品である「発泡酒」があるおかげで、シャンパンの持つ独特の雰囲気が失われてしまうのが問題(もっとも、「スパークリング・ワイン」といっても同じですけど)。

ならば、もう「ゼクト」「カヴァ」「スプマンテ」と全部カタカナにしちゃうのも一案。
もう「シャンパン・ブレックファスト」も「ゼクトフリューシュトゥック」もOKにしちゃう。恐るべし日本語の外来語消化能力ってわけで。いかがでしょ。
上記のエーファの手紙も、「一緒にゼクトを飲んでいたでしょうに」にしておいて、注記で「ゼクトとは、シャンパンなど発泡ワインのドイツでの呼び名」とか書いておけば良いのではないでしょうか。
問題があるとすれば、「セクト」と勘違いしてヘルメットに角棒を持ち出してくる全共闘世代のオジサンが続出する...わけないですね。

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2010年3月30日 (火)

Zweisamkeit 〜 水入らず?それとも孤独?
お気に入りの言葉
いやはや、早いものであっという間に今週からテレビもラジオも新講座になっています。
私は毎度の"週"回遅れで進みますので、新講座は来週から。テレビは録画していますから、順番に見ていくとしても一日遅れとなります。

さて、2009年度下期のドイツ語基礎講座「カナ手本ドイツ語」も終了しました。
最終回では「お気に入りの言葉」が出てきましたが、その中で気になった言葉がこれ、「Zweisamkeit」。
「Einsamkeit」が「孤独、さびしさ;人気のない<さびしい>場所」(独和大辞典より)だそうですが、こちらは「Zwei」なので一人ではなく二人です。
辞書によると、「二人だけの水入らずの生活<状態>」となっていて、どちらかといえば、他社の存在を気にしなくて良い、ポジティブな表現に見えます。

性格診断テストにて
私の勤務先では、ときおり適性診断テストというのを受けねばなりません。
昇格試験にあたっての資料になるとかで、国語と算数の知能テスト的なものと、性格診断テストのようなものが組み合わせて実施されます。後者によって、仕事のタイプがわかるようなのですが、私の場合はいつもルーティンワークや管理業務への関心の低さが突出してしまい、なんだかやるたびに社会人としての評価が下がっているような気がします。

この手の診断テストにわりとよく登場するのが、「集団の中で孤独でも気にならない」という問いで、たぶん3種類くらいのテストでお目にかかったことがあります。
私は子供のころから、放課後に級友と遊ぶのよりも家にこもって本でも読んでいたいほうだったので、これに出くわすと正直に「はい」と答えています。これが性格診断にどう影響しているかはわかりませんが...「孤独」は比較的ネガティブな言葉ですが、同時に懐かしさや居心地の良さを感じられる言葉でもあります。「お気に入りの言葉」には他にも「Gemütlichkeit」すなわち「心地の良さ」がありましたが、孤独にはさびしさと心地の良さが同居しています。

さて、「Zweisamkeit」という言葉を聞いたとき、最初に思いついた訳語は、実は「この世で二人きり」でした。
世の中にはたくさんの人がいて、親しい人、好きな人がいる一方で、距離を置きたい人、嫌いな人もいます。そして、一番多いのが「ほぼ関わりのない人」。これが60億人以上。
どうも人づきあいというものが苦手な二人が結婚したのが間違いだったのか、ときおり自分たち二人以外がすべて「関わりのない人」に思えることがあります。つまり、60億の人類はすべて背景に溶け込んでしまい、私たちにとってはこの世に二人しかいない、と思える状態です。
それはとても身勝手な世界認識ではありますが、非常に心地の良い世界です。パートナーと二人で過ごす休日の午後など、世界に二人しかいないかのような心地良い孤独を楽しんだこと、ありますよね。

水入らず=孤独?
「孤独=Einsamkeit」と「二人=Zwei」がくっついた語をじーっと見ていると不思議なもので、そのときによって「二人」に傾いて見えたり、逆に「孤独」が重く感じられたりします。
「二人で水入らず」は、世の中すべてから自分たちが切り離された「孤独」であると同時に、二人は絶対に一人にはなれないがゆえにそれぞれが「孤独」でもあります。「Zweisamkeit」が「Zwei Einsamkeiten」に思えてくるのですね。

一人なら問題なく受け容れられる「孤独」でも、二人でいるときに実感すると、耐えがたい存在になり得ます。
二人でいるのに、あるいは二人でいるからこそ強く感じられる「孤独」は、それほど心地の良い状態とはいえません。すなわち「水入らず」は100%望ましくも幸せでもなく、陰影のある状態といえそうです。
「Zweisamkeit」の英訳は「togetherness」だそうですが、「連帯感、一体感、親しみ(ジーニアス英和大辞典より)」といったポジティブ一辺倒な言葉よりも、多義性/多面性のある言葉のほうが、よりつきあっていて面白いとも思えます。

さて、実際のドイツ語での「Zweisamkeit」がどのようなニュアンスを持つ言葉なのか、となると、これは良くわかりません。辞書だけではなく、さまざまな用例に触れないといけないでしょう。また母国語ではない以上、生涯理解できないままかもしれません。
現実には外国語を語のニュアンスまで理解して話せるようになれるとは思えないのですが、ちょっと心に引っかかりのある言葉について、あれこれと用例をたどりながら言葉の迷宮に迷い込んでみるのも、きっと楽しいでしょう。
検索結果の文を読んでわかる程度に、今年もテレビ/ラジオ講座をがんばろう、と思うのでした。

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