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人生まだ半分、37才からの外国語
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英会話教室や雑誌、ネットなど、ごく普通の環境だけで始められ、続けられる外国語学習の記録と秘訣を伝えていこうと思っています。
 

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人生まだ半分、37才からの外国語

2011年5月 3日 (火)

勉強不足はフィギュアのせい?
勉強「不足」どころか
GWに突入しましたね、すでに半ばとなりましたが、どのようにお過ごしでしょうか。
私はカレンダーどおりの休日なので、3連休、3連休、連休という飛び石、あまりまとまったことはできずに都内にいます。
ドイツ語教室のほうは「2週間もあるから」ということで宿題がたっぷりと出ました。が、まだ手をつけていません。こういうのは前半のうちに終わらせておくとラクなのですけどね。

宿題に手がついていないどころか、実のところ語学の勉強らしきこともほとんどできていません。長期休暇はいつもこうです。
小学校の頃からずっとなので、さすがに最近では「GW中にこの参考書を一冊仕上げるぞ!」といった計画も立てなくなりました。どうせやらないのだから。
勉強不足どころか、無勉強です。これはマズイでしょ。

安藤選手、おめでとう!
4月の終わりには連日フィギュアスケートの世界選手権が放送されていたのも問題でした。だいたい20時頃から23時過ぎまで、テレビの前に座っていては勉強も読書も、もちろん片付けだってできません。
男子シングルはパトリック・チャン選手のあまりに驚異的なスコアの前に優勝争いへの関心は早々になくなりましたが、女子のほうはショートプログラムを終えた時点で安藤美姫選手とキム・ヨナ選手とのスコアが極めて僅差だったため、最後までハラハラしました。
今期ずっと安定した成績を残してきた安藤選手の優勝をお祝いしたいと思います。

フィギュアスケートの最近の大会では、北米の選手のなかにアジア系の選手が増えているのが目につきます。
男子シングルの優勝者であるチャン選手だけでなく、アイスダンスで3位に入ったシブタニ兄妹は日系3世とのこと、そして今回アメリカ代表からは漏れてしまいましたが、長洲未来選手は日米双方の国籍を持っています。
やはり、なんとなく親近感が沸いて応援したくなります。もちろん、フィンランドのコルピ選手やロシアのマカロワ選手もひいきにしてしまうのですが...それはまた別のお話。

インタビューの言葉は?
以前から気になっているのは、長洲選手に日本のメディアがインタビューを行う際に、常に「日本語で」質問し回答させていることです。
もちろん、長洲選手のご両親は日本出身と聞きますし、日本語でもそれなりに対応はできています。けれど、明らかに言葉の選択に困っているシーンも見受けられます。
アメリカの代表選手として出場している、主にアメリカに暮らす選手に対して、当然のように日本語でのインタビューを強要するのは必ずしも適切とは言い切れないように思えます。

一方で、日本代表であるアイスダンスのリード姉弟へのインタビューでは、英語が使われていました。応じたキャシー・リード選手は英語と日本語をおり交ぜながらの対応でした。
リード選手の場合は、お母さんだけが日本人で生まれも育ちもアメリカ。日本の選手としての活動も2006年からとのことです。なので、インタビューの際には英語で対応する旨の約束があるのでしょう。

ネットでさまざまな意見や感想が瞬時に流れるようになり、スポーツ選手といえど、ちょっとした言い間違いや誤解があっという間に拡がって評判を落とすことがあります。
特に試合後のインタビューは、競技結果や状況によっては選手本人が動揺していたり、平常心では対応できないことも多いはずです。なので、インタビューは本人が最も得意とする言語で行うのが安全です。
また秋から新しいシーズンが始まりますが、次の大会からは長洲選手へのインタビューも英語で行われるようになればよいと思います(ま、本人が「日本語で」と希望しているのならともかく)。

というわけで、フィギュアスケートのせいですっかり勉強不足になってしまったかたも多いかと思います。
幸い、5月の第一週は前週と同じ内容が放送される復習ウィークです。長いかたはまだ5日以上お休みが残っていますから、ここであきらめてしまわずに再度エンジンをかけなおしましょう。というか、私がそうしなくちゃマズイのですが。

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2011年5月 7日 (土)

Gesichtbuchじゃ、ない
FacebookはFacebook
ドイツ語はわりと外来語の取り入れにも柔軟なようで、電話機はFernsprecherなる単語はあるものの、やはりTelefonです。TelephonじゃなくTelefonであるところに、ちょっとだけ維持を感じますが。
最近になって出現したサービス名だと、やはりわざわざ現地語での名前などつけないようで、Twitterはドイツ語でもTwitter、そしてFacebookもやっぱりFacebookです。

こうしたネットのサービスでは、使用する言語の切り替えも簡単にできます。
以前はTwitterをドイツ語モードで使っていたのですが、サイト上の言語がドイツ語になるだけでなく、「○○さんがあなたをフォローしましたよ」といった通知メールもドイツ語になるので、最近では日本語に戻しています。

Twitterに続いて最近注目を集めているのはFacebookです。
このゴガクルブログにも、「f|Share」という青いボタンがついているのに気がついているかたも多いでしょう。これがFacebookでこの記事をリンクして紹介するためのボタンです。
今年になってから使い始め、ずっと日本語で使っていたのですが、ちょっとドイツ語モードに変えてみました。

Gefällt mir!
Facebookでは、ネット上のさまざまなコンテンツ、写真やブログの記事などを「Like!」として友人とシェアすることができます。匿名の関係ではなく、実際に人となりのわかっている友人同志で関心のある話題やおもしろいコンテンツを共有できるしくみです。
この「Like!」は、日本語では、「いいね!」となっています。直訳してしまうと「好き!」ですが、なかなか気の利いた訳をしたものだと感心します。

この「いいね!」は、ドイツ語では「Gefällt mir」となっています。
こんなところで使われていると、ドイツ語文法の難関の一つである「再帰動詞」は、決して古語や文語のようなものではなく日常的に使われる言葉なのだと実感できますね。
ちなみに「コメントする」のほうは「Kommentieren」で、こちらはあまりおもしろみはありません。
そして「シェアする」は「Teilen」で、こちらもすんなりと理解できます。

「いいね!」の訳として使われているというのは、普段使う表現としてとてもポピュラーだということでしょうから、「これ気に入った」というときにはどんどんと「Das gefällt mir!」と使って良さそうです。

mit 〜 befreundet
Facebookで良くお目にかかるフレーズがもう一つあります。
「AさんがBさんと友達になりました」、というのがそれで、ようするにある人がFacebookを使っている友人や知人を見つけ「友達になる」リクエストをして承認されたときにこの一文が表示されるのです。
Facebookでは発信したメッセージは意図的に設定しない限り友人として設定した人にしか見えません(なので、実名で登録しても突然意図しない人物にからまれたりする心配は少ないわけですね)。
当然友達がなければただの独り言になってしまうし、誰のメッセージも読むことができません。Facebookを使っていて普段から交流したい友人や知人の存在なしには、ありがたみのないサービスです。

さてこの「友達になりました」は、ドイツ語モードでは「A ist jetzt mit B befreundet.」となっています。
辞書で調べると(まあ、調べなくても想像はつくのですが)、befreundenは「友達になる、親しくなる」という動詞です。ただし、こちらも再帰動詞として掲載されていて、過去完了の場合は「haben」と結びつきます。
したがって、このケースでは動詞ではなく過去分詞が形容詞として用いられていると考えるべきでしょう。手元の辞書には「Mit ihr bin ich schon lange befreundet./彼女とは私はもう長い間友達だ」という例文が載っています。

Facebookのようなコミュニケーションツールは、毎日のように頻繁に使われることが多くなるでしょう。
なので、こうしたサービスを外国語のモードで使うことで、実際に使うことの少ない外国語を使う機会にもなります。もちろん、メニューが外国語になっているだけではすぐになれちゃうでしょうから、学習中の言葉でメッセージを書き込んでみるのも良いでしょう。
同じ言葉を勉強中の仲間がいれば、一緒に外国語でメッセージをやりとりするようにすれば貴重の練習の場にもなります。
ぜひお試しあれ。
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2011年5月10日 (火)

ただいま宿題中
結局連休中は
予想通りというべきか、連休はほとんど勉強もせずに終わってしまいました。
まあ、自分の性格はよくわかっているので、いまさら驚きはしないのですが、やっぱり「ここでちゃんと勉強できれば、もう少し早くからなんとかなったのにね」とは思います。

とはいえ、水曜日までにやらねばならない宿題がたっぷりあるので、月曜日くらいからぼちぼちと手をつけ、なんとかめどは立ってきました。
ワークブック約3ページ分の問題を解くので、めまいがするほど多いわけではないのですが、それでも普段に比べると3倍くらいにはなります。怠け者にはちょっとしんどい分量(2週間あったのだから、少しずつやればどうってことなかったのですが)。

今回の宿題は「ohne dass」や「indem」を使った文章の作成練習。
文法的にはどちらを選んでも良いので、ちゃんと意味を理解しないと正しい文章がわからないのが面倒なところですね。
問題数が多いと、個々の文章を辞書を引きながら読み込んでいてはとても終わりません。ざっと読んで大まかな意味を取って、どの接続詞・句を使うべきか判断します。
わからない単語があっても、なんとか全体の意味がとれるようになってきたのは、一応成長の証というべきでしょうか。

中断にめげない
大人の語学学習には、中断の危機があちこちにあります。
急に仕事が忙しくなったり、トラブルで勉強どころではなくなったりします。育児や介護など、それぞれの事情もあるでしょう。
なので、「毎日欠かさずに継続して」などということをあまり真に受けてしまうと、どだい外国語学習なんか不可能、ということにもなりかねません。

ここは、「中断はあるもの」というのを前提にして、あまり細かいことを気に病まないことが大切でしょう。
上記のような事情がなにもなくたって、何となく気分が乗らない日だってあります。私のように、連休となるとすっかりと気が緩んでドイツ語も英語もすっかり忘れてしまうこともあります。

大人になると、良い意味でも悪い意味でも自分との折り合いのつけかたはわかっているはずです。こういうときにも過度に自分を責めることはせずに、軽やかにリスタートすれば良い。
そんなわけですから、4月新開講の語学講座を始めたものの、GWを境に中断してしまった人、なんとなく気分が萎えてしまった人、それでかまわないのです。また始めればいいじゃないですか。
だって、多くの大人はもう何十年も英語などの外国語を「中断」していたわけですから、数週間や数ヶ月の中断なんてものの数に入りませんよね。
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2011年5月14日 (土)

Heute fliege ich...
Endlich!
本日、ようやく念願かなってドイツへと出発します。
昨年の春からの計画で、まず演奏会のチケット、続いて日程と行き先を決定し、今年に入って航空券と宿を手配しました。1年がかりで準備をしたのはさすがに初めて。

いきなり航空会社から電話を受け、予約時の名前が間違っていた(ローマ字の母音が一つ抜け)という連絡。チケット再発行手続きで6000円がかかるそうです。
まあ、最初に厄落としができたと思いましょう。

ついにドイツ語実践の場がやってきたわけですが、おそらくちゃんとした会話にはならないでしょう。せめてちゃんとあいさつができればと思ってます。
ひとまず出発時間が迫っていますので今日はここまで。現地に到着したら、ドイツの印象や2年半ほどの成果がいかなるものか、報告しますね。

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2011年5月20日 (金)

「最低限」以上「コミュニケーション」未満
ちゃんと到着

14日の朝にひとまずの出発予告をして以来になります。
飛行機は無事にフィンランドのヘルシンキ経由でベルリンに到着し、その後移動して現在はライプツィヒにいます。いまは5月20日金曜日の朝ですので、日本では金曜の午後でしょうか。
今回まず学んだことは、「航空券の名前が一文字違っていても、飛行機には乗れない」ということです。変更して再発行してもらうのに、30分以上かかりました。事前に「6000円かかります」と言われていたのですが、「ごめんなさい、週末になってしまったのでユーロ建てで75ユーロになります」というオマケまで。高いタイプミスになりました。

ベルリンではまず4泊。夜はコンサートとオペラ、昼間はビールとアスパラガス、というコンセプトでしたが、あいにくお天気に恵まれない旅となっています。
フィルハーモニーの近くで選んだホテルから最寄りのU-Bahnの駅では4路線が使えるはずが、そのうち最も多用するはずだったU2路線がちょうど工事中で運航していなかったのも少々不便でした。なんといいますか、銀座のホテルに滞在しているのだけど、丸の内線が霞が関から大手町までお休みしているような感じ。
ライプツィヒでは3泊。今日は2泊目の朝です。

どこへ行ってもSpargel、いつでもbitte

5月のドイツなのですから、やはり食べるものはアスパラガスと決まっています。
これまでにベルリンで2回、ライプツィヒで3回、アスパラガスを注文していますが、おおむねパターンは同じでゆでたホワイトアスパラに溶かしバターを塗り、オランデーズソースとゆでジャガイモが添えられます。アスパラのの数は5~10本。お値段は10ユーロ強といったところです。
これだけではさすがにさびしいので、ハムとかサーモンとかシュニッツェルとかその他の肉料理と組み合わせたメニューが並びます。一皿でおなか一杯になる量ですが、何せメインがアスパラなので次の食事ができなくなるほどの重たさではありません。

どのお店でも店頭に「Frische Spargel」の黒板を出し、通常メニューとは別に専用のメニューを出してくれますから注文も簡単です。「Spargel mit Lachs, bitte.」といえばサーモンとのセットが頼めます。
もちろん、ほかに何かを頼むときにも「Speisekarte, bitte./メニューください」「Zwei Bier, bitte./ビールふたつください」と何でもかんでも「名詞+bitte」、bitte便利です。
もうなんというか、「bitte」と「danke」さえ知っていれば最低限何とかなるのではないかと。

基本は英語でOK

これはよく聞かれることですが、観光客が立ち寄るような場所では基本的に英語が使えれば問題はないようです。メニューだって頼めば英語が出てきますし、最初から「Do you need English menu?」と訊かれることもしばしまです。
とはいえ、こちらは今日のためにドイツ語教室に通い、まいにちドイツ語を(毎日じゃないけど)聴き、その他いろいろやってきたのです。ドイツ語を使わねば気が済みません。

ここで問題なのは、英語でのやり取りならばお互いに「こいつとは共通の言語として、それぞれにとっての外国語を使えばよろしい」という理解があります。よって会話のテンポもちょっと余裕のあるものになるわけです。いわば、相手が80点、こちらも60点くらいのパワーで会話するような状態で、まあ何とかなるわけです。
一方、こちらがたとえ「Guten Tag」や「bitte」の連発にすぎないとしても、「こいつはドイツ語での会話でよいと了解しているようだ」となるので、もう容赦のないスピードになります。

こうなると、相手のドイツ語を聞き取って理解することがコミュニケーションの妨げとなって一気に「相手が100点、でもこちらは20点」の勝負となってしまうのです。
昨年フィンランドへ行ったときにも、面白半分でウェイトレスに「トイレはどこ?」とフィンランド語で訊いてみたところ、ついさっきまでゆっくりとわかりやすい英語で話していた本人が高速のフィンランド語で説明してくれてチンプンカンプンになりました。

「最低限」は何とかなるけど

今回、ドイツ滞在6日強でわかったことは、「bitte」「danke」の連発でレストランやホテルのフロント、お店などでは意地になってドイツ語だけで通しても何とかなります。
けれど、これはまだコミュニケーションではありませんね。タクシーに乗って行き先を告げた後で、「Schönes Wetter, heute!/いい天気ですね!」といったところまでは良いものの、そのあとの会話がつながりません。
また、妻がコンサートホールの座席にショールを置き忘れた時なんかも、とりあえず手短に要件を伝えるのが重要なので英語で済ませてしまいました。

やはり会話の際には、文法が一通りわかっているだけでは全然ダメでして、日常会話に必要な最小限の語彙力と、よく使うフレーズの持ち駒がないことには(文字通り)お話になりません。
これはあまり悲観することでもなくて、とりあえず「レストランでの注文に困らない」程度をゴールにすれば、外国語のハードルってそんなに高くないのですね。そこから、「旅先であった人と楽しく日常会話」「バーやクラブで友人を見つけて楽しいひと時」なんとことになると、急に難易度が上がるというわけで。

「最低限」以上「コミュニケーション」未満、というのが、もしかすると中級に入ったあたりの限界だとすると、次に必要なのはいったいその言葉を使ってどんなことまでできるようになりたいか、という目標の持ち方なのでしょう。
ドイツ語はもう少し続けますが、さて、今の状態からもう一つ抜け出すには、どのくらいかかりますやら。でもとりあえず、残された短いドイツ滞在を楽しんで、帰国してから考えることにします。

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2011年5月24日 (火)

「好き」を読む
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昔は良かった
昔といっても、ほんの10年くらい前までのことですが、国際便の航空機に乗るとき(少なくとも北米便では)預け入れ荷物の重さなど、さして気にかけていませんでした。
当時から制限はあったものの、1〜2kgのオーバーならお目こぼしになることがほとんどでしたから、神経質に荷物を減らす必要はなかったのです。帰り道お土産で荷物がさらにふくらみ、スーツケースを閉じるのが大変でも、「Heavy」というタグがつけられはするものの追加料金など払ったこともありません。

それがこの数年は急にうるさくなってきて、空港で重さを量ったさいに0.1kgはみ出しても、「開けて何か出して」といわれます。そのくらい誤差でしょうに。
なので、最近では往路から手荷物を厳選してスーツケースに空きを確保し、帰りも重たい土産類は極力避けるようにしています。現地でもらったパンフレット類や書籍なんかにも慎重にならないと、紙類はとくに体積に比べて重たいので注意が必要です。
航空会社が軒並み赤字に陥ってコストを削減し、コードシェア便が増えたことで、料金も上がり気味ですし機内でのサービスも貧弱になっています。そして荷物の重さも厳重にチェックされるとなると、つらいですね。

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でも買ってきた
もっとも、以前と違って海外の書籍がわりと簡単にネット通販で、しかも安く買えるようになっているので、旅行時に書店に入って驚喜して買い漁るといったことはなくなりました。
最近では、よほど珍しいものでない限りは「あとでネットで買おう」と冷静な判断をすることが増えています。こうしてパスすると、結局買わずに済ますことも多いので節約にもなります。

それでも、その場でしか買えないかもしれないものにはやはり手が出ます。
今回買ってきたのは、ライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団の情報誌「Gewandhous Magazin」と、おなじみのWalt Disneyコミックス「Typisch Donald」です。雑誌はすぐに次の号になってしまいバックナンバーが買いにくいし、コミックはわりと早く回転してしまって古いものは消えていきます。
前者は、今回の旅行の目的である「International Mahler Festival」の開催にあわせて、今年死後100年を迎える作曲家/指揮者グスタフ・マーラーの特集号、後者は帰りがけに駅の書店で見かけたご存じドナルドダックが主役のコミックブック。もちろんいずれもドイツ語です。

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好きだからわかる、読める
そもそもわざわざ命日にライプツィヒまでコンサートを聴きに行こうとするくらいですから、私はけっこうなマーラーのファンです。交響曲全集のCDは、現在入手できるものはほとんど買っていますし、毎月のように新たなCDも増えています。
なので、ドイツ語の雑誌でもマーラーに関してならばなんとか読んで理解できます。もちろんわからない単語も多いのですが、文脈から判断できる場合も多いですし、逐語的に理解できなくても全体でなにが語られているかは容易にわかります。
一方のドナルドダックも、元来子供向けに書かれているものだけに平易な表現が多いですし、なにより絵があるので文章よりもずっとわかりやすくなります。

外国語の本や雑誌などを読む際、一行ごとに辞書を引いていたのではさすがにリズムが悪く、時間がかかりすぎてそれほど長くない文章だって途中で投げ出したくなります。
投げ出さずに、しかも辞書に頼らずに読むためには、語彙数を抑えた教材用の本を読むのがわりと一般的です。ただ英語ならば教材用の本でもたくさんありますが、たとえドイツ語やイタリア語のようにある程度メジャーな言語であっても選択の幅は狭くなりがちです。
となると、ある程度の難易度があったとしても内容に興味があってある程度推測しながらでも読み進められるものを選ぶしかありません。

読解中心の学校英語教育の評判が悪く、会話こそがすべてといった風潮もまだ強いですが、やはりまとまった文章を読めるかどうかで言葉を使う力には差が出てくると私は思っています。だって、ちょっと長い文章の意味がまともにとれない人の話って、やっぱりまとまりがなくてつまらないでしょ。雑談しかしないならともかく。
ある程度まとまった量の文章を読む学習は、もう少し見直されても良いのじゃないかと思います。
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2011年5月28日 (土)

今年も日比谷でEin Prosit!
日程が重なった
私が毎年楽しみにしているイベントの一つが、五月に日比谷公園で行われる「オクトーバーフェスト」です。
五月なのにオクトーバーというのは少々抵抗があるのですが、まあ良いでしょう。青空の下でたくさんの種類のドイツビールが楽しめる貴重なイベントです。昨年も記事に書きましたが。


なんといっても、私がドイツ語の勉強を始めようと思ったのは、「ドイツにビール飲みに行きたい!」というのが一番の理由です。
先日ついにその希望が叶ったわけですが、たった一つ心残りだったのは、毎年恒例の「日比谷オクトーバーフェスト」と旅行の日程とが重なってしまったことでした。

昨年の記事を読んでいただくとおわかりのとおり、2009年には会社帰りにイベント会場へ行き、あまりの混み具合になにも飲めずに退散し、2010年にはわざわざ有休を取ってでかけたのでした。
さすがに、旅行のために会社を休んですぐにまた日比谷でビールを飲むために休むというのは困難です。それに、週の後半からはお天気のほうも芳しくありませんでしたし。

雨ならすいてるだろう?
そして迎えた週末、お天気は予報通り台風の影響もあって朝から雨。どうやら例年よりも早めに梅雨入りしてしまったようです。
でもまあ、雨ならむしろすいていて良いかもしれないと、妻と待ち合わせて日比谷公園まででかけてきました。銀座を歩いているあいだはそれほどではなかった降りも、公園に着くころにはかなり本格的な雨に。風がなく上から降ってくるだけなのは助かりました。

会場に到着するや、私の甘い期待は裏切られました。
いやはや、日本人はこんなにビールが好きだったっけ? と思うほどの混雑。雨が降っているぶん、テントの下は人でぎっしりです。会場を一周しましたがとても濡れずにすむ席を確保できる状態ではありません。こんなにビールが好きなら、どうして普段は「ナントカドライ」みたいな味気ないものを飲んでるんだろうか?
でもせっかく来たのだから、というわけで、ひとまずビールとブレッツェルを購入し、テントの脇にある大きなゴミ箱をテーブル代わりにひと飲み。ステージでは演奏の真っ最中でテント内は大合唱、ああ、あの合唱の輪に入りたかった。

雨のほうはまったく弱まる気配がなく、今度はちょうど会場の反対側にある「日本初上陸!」なるビールを購入。キャッチフレーズは「Himmel der Bayern」です。
しばらくその場に立って飲んでいたのですが、「これは傘を差しながらでも座ったほうがラクだろう」ということで屋根のないベンチに腰を落ち着け、追加で買ってきたミートローフなどをおつまみにしばしゆっくり。そうこうしているあいだにも会場の人は増え続けます。
もう一杯飲もうか迷ったんですが、最初の一杯を空腹でグビグビと飲んでしまったのでけっこう酔いが回ってきてます。雨もやむ気配はないし、ひとまずは満足して帰宅しました。

でも高いよね
イベントとはいえ、ビールのお値段はちょっと高めです。今日飲んだビールは2杯(500mlずつ)で合計2900円。なんと25ユーロになります。
ドイツで驚いたのは食費が安くすませられること。レストランでも一人20ユーロを超えないことが多く、ビールは500mlでも3ユーロ程度です。日本とは酒税がまったく違うとはいえ、たしかにこれなら年中ビールを飲み続ける(そしていま放送中の「テレビでドイツ語」レギュラーのダニエル先生のような立派な「Bierbau」ができあがる)のが理解できます。

ビールの税金が高いために、発泡酒やら第三のビールやら、単に「税金を下げて安く売る」ための「似せビール(偽とまではいわないけどさ)」が増えていること、そしてよりおいしいビールを造れるはずの醸造技術者がくだらない税金逃れに能力を浪費せざるを得ないことは、決して幸せなことではないはず。
ビールにかかっている不当に高い酒税、もうちょっと見直せないのですかね。ビールがやすければ、発泡酒なんて飲まないでしょ(いや、あの味が好きだというひとには申し訳ないのですが、それに「○ーパード○イ」あたりを基準にしちゃえば、発泡酒も大して変わらないしね)。
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2011年5月31日 (火)

約2年半でどのくらい話せたか?
正確にはもっと長いけれど
ドイツ語を意識して学習し始めて、2年半ほどになりました。
実際には、大学時代に第2外国語として学習していた時期が1年半あるので、都合4年以上ということになりますが、まあ、30年近く前のことはなかったことにしてください。
とはいっても、全く初めての言葉よりは多少は有利だったでしょうから、3年分くらいといっても良いのかもしれません。
で、先日の旅行で、果たしてドイツ語はどのくらい使えたのか、というのが問題です。

外国語をどのくらいまで使えるようになりたいか、という目標レベルの設定はとても大事だと思っています。
単に漠然と「英語が使えるようになりたい」と思っているだけでは、おそらく永遠に到達できない蜃気楼を追いかけ続けることになりかねません。欲張っても時間と能力には限りがあります。
私の場合、まずは「ホテルにチェックインできること」「レストランでビールと料理が注文できること」「とってもおいしかったよ、と伝えられること」といった、旅行会話の初級ステップをひとまずの目標に置いています。これならなんとかなるはず。

結論からいえば、週に一度の教室を2年半、あとはNHKのラジオ講座とテレビ講座の組み合わせで、この目標はなんとかクリアできたかな、といった状況です。
もちろん、立て板に水のごとく、というわけにはいきません。相手が英語で話してくれるので英語で済ませちゃったケースも少なくありませんでしたが、ドイツ語で通した場合でもなんとか意思疎通はできていたと思います(実際に頼んだものが出てきましたし、お願いしたこともやってくれましたから)。

それってなんて低レベル?
ちょっと真面目に学習中のかたであれば、きっとこう思うでしょう。「何をそんな低いレベルでエラソーに!」
そう、その通りです。レストランでの注文なんて、極端な話はメニューを指さして「これください!」と日本語でいったって通じるでしょう。ドイツ語でといっても、同じようにして「Weißwurst und zwei kleine Bier, bitte!」とやれば良いだけです。そんなことのために毎週教室に通うなんて馬鹿げているかもしれません。

でも弁解しておくと、ビールに大小(だいたいは0.5lか0.3lでした)があったとき、一杯ならば「Ein kleines Bier, bitte!」だし、二杯ならば「Zwei kleine Bier, bitte!」になります。これがスパークリングワインなら「Einen Sekt, bitte!」。
というわけで、それなりに身につけておかないと冠詞や数詞と形容詞の語尾を格にあわせてサッというのは不可能。きっとなんども間違ったとは思いますが、一夜漬けではきっと無理です。

また、ビールの種類を確認されたり、肉の焼き加減を尋ねられたりといった時の対応だって必要です。
それほど面倒なのはなくても、こちらからドイツ語で始めた以上、先方もドイツ語に切り替わるのは当然のことで、予想のつく範囲での受け答えができなくてはいけません。メニューの内容についてこちらから確認したいことだってあるでしょう(今回でいえば、アスパラガスの値段と、セットにするソーセージやハムの値段が別々に書いてあって、ちょっとわかりにくいお店がありました)。
実際にはそれほど複雑なやりとりは必要ないので、これだってそう難しくはありませんが、やはり準備と覚悟が必要です。

ひととおり会話が終わることが大切
ちょっと器用な人なら一週間くらいで(もしかしたらほんとに一夜漬けでも)可能そうに思える「レストランで注文ができる外国語」ですが、ちゃんと通してやろうとするとそれほど簡単ではありません。

15年前に新婚旅行に行ったときには、英語と聞くだけで鳥肌が立つような状態でしたが、そのときでもまがりなりにも注文はできました。けれど、その後、多少は英語に自信がついてからは、お勧めを訊いたり、出てきた食材について話を聞いたりと、コミュニケーションの質と量が確実に増えているのが実感できています。
同じレストランでの注文でも、やれることはいくらでもあるし、その質が高まることはその言葉の運用力が全体として高まっている証でもあるでしょう。

なので、まずは一連の会話がきちんと終わることが大切だと思います。ひとまとまりの会話、一往復ないし二往復の受け答えと考えると、長さとしてはNHKラジオ講座の初級編のスキットくらいのイメージです。
これがコミュニケーションの骨になって、徐々に肉付けしていくと会話が「それらしく」なっていきます。私の場合、英語はちょっと肉がついてきた段階、ドイツ語はなんとか骨がつながった段階だといえそうです。

最初から立派な筋肉のついた会話なんて無理です。
まずは骨をつなぐこと(一往復の会話)、次にそれを二度三度と繰り返すこと、それができたら内容のバリエーションを増やすこと...と、順番に増やしていくことが重要だし、その過程で会話の応用力が鍛えられます。
そしてこの会話って、気の利いた表現とかスラングを覚えることではなく、短いけれど多用されるフレーズの積み重ね、組み合わせで成り立っているのですね。

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