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人生まだ半分、37才からの外国語
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英会話教室や雑誌、ネットなど、ごく普通の環境だけで始められ、続けられる外国語学習の記録と秘訣を伝えていこうと思っています。
 

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人生まだ半分、37才からの外国語

2012年2月 5日 (日)

10周年!
お久しぶりです
なんと10月24日以来、3ヶ月と1週間ぶりとなります。
以前から、私は根気のないニンゲンなので、一度更新ペースを乱したらおしまい、と書いていたかと思うのですが、ホントにその通りでした。

そしてなんと、コメントの通知メールがスパムフィルターにひっかかるようになってしまい、だいぶ前(11月)にいただいていたコメントの承認ができていませんでした。
ごめんなさーい!

10周年
さて、2012年2月で、「ヨシ、英語をやり直すぞ」と決めてから10周年となります。
このブログの5回目の記事(2008年12月24日)で書いたとおり、私が英語の勉強を再開したのは、会社の宴会でTOEICの話が出て、英会話教室にしばらく通っていたという同僚に連れられて体験レッスンを申し込んだのが直接のきっかけでした。


さすがにその日は宴会の後だったので、翌週日程を決めて面談室のような小部屋で男性講師と20分ほどイラストを見ながら話し、英語力レベルの診断とスタートすべきコースの説明を受け、契約書に印鑑を押したのが、2002年2月5日ないし6日であったと思います。
その週の木曜日(2月7日)には最初のレッスンに出たはずですので、今週でほぼ10年ということになります。

10年といっても、そのうち英会話教室に通っていた期間は、一昨年(2010年)の5月までの8年と3ヶ月(継続していたのに3ヶ月「はみ出して」いるのは、都合があって事前キャンセルした分を追加受講できたからです)だけ、それ以降の2年近くはあまり英語を使っていませんので、だいぶ怪しくなってきたように思います。
つい先日も、「How long have you been in Tokyo?」の「long」が抜けてしまい、相手に「How long?」と聞き返されたりしました。

10年で大きく変わった
10年前、私が英語を話せるようになろう、と決めた時には、まだ海外を相手に仕事で英語を使う機会があるとは、まったく思っていませんでした。非常に国際化度合いの低い会社に勤めていましたので、本当に少数の人しか海外事業には携わっていなかったのです。
ところがあれから10年、いまや事務所で私のいるフロアの半分以上は国際部門のメンバーが占めていて、まだまだ少ないものの英語や中国語を母語とする人たちも増えています。机に向かっていると、どこからか英語や中国語が聞こえてくるのにもだいぶ慣れました。

私自身は、まだ日本国内を相手に仕事をしているので、英語に関しては情報源として海外のWEBサイトを読む程度の必要しかありません。
とはいえ、これから10年先のことを考えると、さらに大きな変化があってもおかしくはありません。仕事上のコミュニケーションに用いる言葉の比率で、英語が日本語に迫るということだってあり得るでしょう。すでにそんな環境で仕事をしているかたがたも少なくないでしょうから、まだ準備期間があるという意味では、私は恵まれているのかもしれませんね。

この10年、私は英語を仕事でも使えるようにしよう、と思ったことはあまりなくて、旅行先で少し話ができればいいや、という程度の目的しか持っていませんでした。他には、関心のある領域の本が「がんばれば読める」くらい。
でも、どうやらそうもいっていられなくなってきたようです。新たな目標ができれば、その分やるべきこともはっきりとしてくるので、録音しただけで放置しているラジオ講座の英語番組を順番に聴いていこうかと録音したデータの整理をし始めたところです。

2月に入ってから今年の方針というのもいささか遅いですが、10年先に、「あのとき始めてラッキーだったな」と思えるよう、あまり気張らずに、でも途中でやめずに、英語とつきあっていくつもりです。
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2012年2月 7日 (火)

世界にひとつしか言葉がなかったら
つまらないと思う?
2月7日午後、毎年恒例となったNHK春の語学番組の発表会が開催され、今年もお声がけいただいて参加してきました。かなりテンパってる状態での半休許して > 部下および同僚
各ブロガーさんからそれぞれの視点での記事が出るかと思いますのでお楽しみに(maringeさん、早すぎ)。詳しい情報は、きっとゴガクルのサイトにもすぐ掲載されることでしょう。

さて、タイトルは今年の語学番組全体のタグライン。「世界にひとつしか言葉がなかったらつまらないと思う」だそうです。
私なんぞ、「世界にひとつしか言葉がなかったら便利だと思う」とかになっちゃいますけどね。ったくバベルの塔なんかつくらなければ良かったのに。
発表会の冒頭で司会のパトリック・ハーランさんが「違う言葉を学んだおかげで、その言葉に表れる違う文化を学ぶことができました」なんて、カッチョイイことをおっしゃってました。たしかにその通りで、言葉を学ぶのは別の文化への入口のひとつです。

英語はCEFR準拠!
すでに昨年予告されていたとおり、ラジオ・テレビの英語番組のほとんどが、CEFR(The Common European Framework of Reference for Languages:ヨーロッパ言語基準参照枠)に準拠したレベルに位置づけられました。順番に転記します。

 A0レベル:テレビ「プレキソ英語」
 A1レベル:ラジオ「基礎英語1・2」、テレビ「テレビで基礎英語(新番組)」
 A2レベル:ラジオ「英会話タイムトライアル(新番組)」「基礎英語3」、テレビ「3ヶ月トピック英会話」「おとなの基礎英語(新番組)」
 B1レベル:ラジオ「ラジオ英会話」「入門ビジネス英語」、テレビ「トラッドジャパン」
 B2レベル:ラジオ「攻略!英語リスニング」、テレビ「ニュースで英会話」
 C1レベル:ラジオ「実践ビジネス英語」

「A0レベル」というのはもともとのCEFRには定義されていないように思われますけど、ま、意味は通じます。

このCEFRは、ドイツ語やフランス語など,ヨーロッパの言語を学んでいる人にはそれなりに浸透しているかと思います。
一方で、英語や中国語、韓国語の学習者にはあまりなじみがないかもしれません。日本では英語のレベルというと、TOEICのスコアか英検ばかりが有名ですが、CEFRは特定の試験ではありません。ABCの3段階、それぞれ2つのレベルで、「その言語を用いてできること」の水準を定めているものです。
たとえば、「A2」の定義には次のような表現があります。「Can understand sentences and frequently used expressions related to areas of most immediate relevance (e.g. very basic personal and family information, shopping, local geography, employment).」
これなら、たとえば「旅行した時に一人でもサイズや好みに合わせた洋服を、店員と話しながら選んで買える」といった具体的な目標ともリンクさせやすいですね。

今回、テレビとラジオの各番組がCEFRのレベルに位置づけられたことで、それぞれがめざす英語力(=英語でできることのレベル)とプログラムの選択との関連づけが明確になりました。
「A2」レベルの力をつけたいと思ったら、まずは「基礎英語3」までを学べばいいわけです。この番組を聞いて、引っかかりがなくなったら、おおむね「A2」レベルの英語運用力が身についた、と考えても大きくは外れない、ということでしょう。
もっとも、NHK側のプログラムとCEFRレベルとの対応に不整合があると、この限りではありませんけどね。そのあたり、プログラムの難易度に調整を加えたのか、内容に修正を行ったのかなど質問したかったのですが、残念ながら時間がありませんでした。

記者さんは勉強を
番組の発表会だけあって、会場には各種の取材者がたくさん。
いつも思うのですが、「なにか質問は?」という段になると、必ず「○○さんは、英語を身につけて何かやってみたいことはありますか?」てなことを訊くんですな。
きっと「『旅行の時に一人で買い物ができるようになりたいです』と抱負を語った」とか、紋切り型の記事を書きたいんでしょうけど、そんなこと、学習者には全然関係ないですよね。
今回、最後の「EURO24」のコーナーでは司会のハーランさんがゲストの村治佳織さん(テレビでフランス語)と北村一輝さん(テレビでイタリア語)に先にこの質問をしてしまったら、質疑のコーナーではしばらく記者席が沈黙してしまったほど。よほど他に質問を用意していないのでしょうね。

英語のコーナーでは、「CEFRに対応すると具体的になにが違うんですか?」という質問が出ました。
私の感覚では、語学番組の取材にくるならば、CEFRとは何かくらいは事前に調べておくのが仕事ってモンでしょう、と思います。昨年から、NHKの英語番組は今後CEFR準拠の度合いを高めます、という予告だってされていたのだし。

でも、なにも調べてないのですな。きっと、動物園でサルの赤ちゃんが生まれて、とか、アイドルの誰それに熱愛報道が、といったネタと同じように、機械的に取材に来てるだけなのでしょう。
ちなみにこの質問に対してはプロデューサ氏が簡単に答えたのち、ハーランさん(うーん、「パックン」でないと感じが出ませんね)が「帰ったらネットで検索して調べてください。僕もそうやってわかりましたから」とダメ出しのお言葉。ちょっと溜飲が下がりました。
きっとお忙しいのでしょうけどね。私たちが日常触れているニュースや各種のレポートは、こんなレベルで書かれているわけです。

今回のゲストの中でとくに印象深かったのは、戦場カメラマンの渡辺陽一氏でした。
中東諸国での取材も多く、通訳と寝食を共にしながら学んできたアラビア語の「ブロック(=要素)」を「文」に組み立てられるようになりたい、と「テレビでアラビア語」に登場です。
言葉を通じて新たな文化を理解し、そこから学ぼうとする姿勢は本物ですね。
「テレビでイタリア語」に登場する北村さんも、イタリアでのロケから戻ってすぐに「イタリア語番組の仕事したい!」とマネージャにリクエストをし続けたのだとか。その結果が今回の出演なのかどうかは知りませんが、言葉や文化に関心を持って学ぼうとする人には、共感できます。

実際に番組の放送開始までにはまだ2ヶ月近くありますが、まずは残る放送中の番組を楽しみつつ、春からの新番組に期待しましょう。
さて、どれとどれをメインにするか、考えなくては。
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2012年2月12日 (日)

オペラと英語
The Enchanted Island
昨日(2月11日)から、各地の映画館でメトロポリタン・オペラのステージをハイビジョンで上映する「METライブビューイング」の今シーズン7作目、「エンチャンテッド・アイランド」が始まっています。
そんなオペラ知らないぞ、作曲者は? となるかたも多いかもしれませんが、これは新作オペラ。ヘンデルやヴィヴァルディ、ラモーなどのバロック音楽を抜粋編曲し、新たな台本と組み合わせた「21世紀のバロック・オペラ」といえます。

毎シーズン一作ないし二作はこうした新作や、滅多に上演されない演目が選ばれるのですが、世界初演の新作となると、なかなかお目にかかれるものではありません。
そのうえ、ジョイス・ディドナード、プラシド・ドミンゴ、ディヴィッド・ダニエルズやルカ・ピサローニと、METならではの豪華なキャスティング。さらに妖精アリエル役はダニエラ・ドゥ・ニースときては、絶対に見逃せません。METとしては今年の看板作品はアンナ・ネトレプコの「アンナ・ボレーナ」やヴァーグナーの「指環」後半二作品なのかもしれませんが、私にとってはガンジーを題材にした「サティアグラハ」と並んで、文句なしの子シーズンメイン作品です。

これからご覧になるかたもいらっしゃるでしょうから、内容を細かにばらすのはやめておきます。
すでにあちこちで紹介されているとおり、物語はシェークスピアの「テンペスト」と「真夏の夜の夢」とをミックスしたもの(演出家はインタビューで「はやりの『マッシュアップ』」と説明してました)。テンペストのストーリーをベースに、「真夏の〜」の恋人取り違えのドタバタが薬味になっている感じです。

台本は「英語」
さて、オペラで使われる言葉といえば、やはりイタリア語が一番の主流です。
オペラというジャンルがそもそもイタリアで発展し確立されたこともあって、現代も上演される作品の多くがイタリア語による作品です。バロック期の作品だけでなく、ロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティ、そしてヴェルディとプッチーニなどがいます。
これに続くのはフランス語とドイツ語でしょうが、英語のオペラというのは必ずしも主流とは言えません。

比較的著名な作品といえば、ブリテンの「ピーター・グライムズ」やガーシュインの「ポギーとベス」あたりでしょうか。
METライブビューイングでは、ジョン・アダムズの「ドクター・アトミック」と「ニクソン・イン・チャイナ」が過去に上映されました。いずれも非常におもしろい作品ですが、やはり上に上げた作曲家の古典作品と並ぶ存在とは(少なくとも今の段階では)いえません。
オペラの世界では、英語はまだまだマイナー言語といってかまわないでしょう。
これが同じように音楽が主役の舞台作品である「ミュージカル」になると、ほとんど英語ばかりになってしまいそうですけど。

幕間のインタビューでも、イタリア人歌手のルカ・ピサローニは「英語で歌うのは難しい」と答えていました。実際、アメリカ出身のディドナートやオーストラリア生まれのドゥ・ニースの歌と比べてしまうと、「ホントに英語で歌ってる?」と疑ってしまうほど。
でも、聴き取れてしまうのも問題で、やはり英語で歌われると慣れないためかまるでミュージカルを聴いているかのように感じられて、違和感が残ります。
ラスト近くでドゥ・ニースが「Shooting Star!」と叫ぶのですが、なんだとそのうち「Starlight, Starbright!」とか歌い始めるんじゃないかとハラハラしました。
余談ながら、ドゥ・ニースは3年前にニューヨークで見た時よりも、一回り大型化していたような...ちょっと残念でした。

英語ばかりじゃない
いま外国語を学ぼうと思うと、やはり最初の候補は英語です。
英語さえできれば、世界中かなりの場所で不自由せずに買い物やホテルの予約などができます。ネットの情報だって、自国語と英語を押さえておけばほとんどのニーズがカバーできます。
これに続くのが中国語ということになるのでしょう。

しかし、ことクラシック音楽の世界、とくにオペラを楽しもうと思ったら、英語の重要度は一気に下がります。
やはりなんといってもイタリア語、ヴァーグナーやシュトラウスが好みならばドイツ語、あるいはフランス語やロシア語など、多くのヨーロッパの言葉で歌われる魅力的な作品があります。
基本的には字幕付きの状態で鑑賞することが多いでしょうが、旅行時に現地の歌劇場で観ようと思えば、日本語字幕などは望めません。やはりその言葉と、せいぜい(あれば)英語字幕の助けを借りて鑑賞するのが基本です。

極論を言えば、ヴァーグナーが好きでたまらないのであれば、英語よりもドイツ語をがんばったほうが、ずっと役に立ちます。
英語を一生懸命に究めようとするよりも、その他の言語も「何となく聴き取れる」「挨拶と買い物くらいならできる」くらいに広く浅く学んだほうが、より豊かなようにも思えます。
私はどうも、日本人はあまりに英語一辺倒、そして次は中国語と、メジャーなものにばかり目を向けているように思えます。韓流スターがお好みなら韓国語を学ぶように(私はまったく興味ないのですが)、自分が好きなもの、やりたいことにあわせて、広くいろんな言語に触れると、きっともっと楽しいと思います。
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2012年2月15日 (水)

英英辞典、使ってますか
辞書禁止
語学教室の教え方もさまざまですが、ときおり「辞書禁止」ということがあります。
わからない単語があるたびに辞書を引いていたのでは時間がかかるし、辞書に頼り切ってしまうために文脈から意味を類推する力が身につかないといった理由なのでしょうか。たしかに、ある程度(といっても2000とか3000でも)の語彙力がついてくると、前後の内容から意味を推し量れるケースは少なくありません。

ニュースの記事など、それほど長くない文章であれば辞書なしでまずは読み切ってみることを繰り返すのは、けっこうなリーディングの訓練になります。
英会話教室に通って3年目くらいだったと思いますが、ビジネス英語の中〜上級クラスに入った時は毎週読んでおかなければならない文章量がかなり多くなり、とても辞書を引いていては間に合わなくなりました。
100%はわからなくても、何となく意味を拾いながらとにかく「一度読み切る」ことを繰り返すうちに、かなりの語彙力がついた記憶があります。

もっとも、現在取り組んでいるドイツ語では、語彙が足りなすぎて類推さえできないことが多く、もう少し基本的な単語を覚えないといけないのですが...

使うなら英英
教室では日本語は使ってもらえませんから、「この単語の意味はなんですか?」と尋ねても帰ってくるのは英語です。
あるいは、表現したい内容に適した単語を教えてほしい時にも、もちろん英語で質問しなければなりません。
こうなると、英単語や熟語の意味を「日本語で」理解していても、なかなか会話でとっさには使えない、ということが増えてきます。

同じく英会話教室の3年目か4年目くらいから、それまでの英和辞典ではなく英英辞典(学習英英などといわれる、説明に使う語数を制限したもの。Oxford Advanced Learner's Dictionaryなどがあります)を使うように意識しました。
これだと、比較的平易な言葉で英単語の意味を説明してくれるので、そのまま教室で使うこともできます。もちろん、例文も載っているので、どんなケースで使われる単語なのかも理解できます。

最近、ドイツ語教室でも独和辞典ではなく、独独辞典を使うように意識し始めています。
ただ、上述のとおり語彙不足から説明自体が理解できないケースは多いです。なので、3回読んでわからなかったら独和に戻ったり。語学の道はそう平坦ではありません。
それでも、学習対象の言葉に触れる時間を少しずつでも増やし、その言葉で物事を理解するようにつとめると、どこかでぐっと効果が出るように思います(もっとも、英語でそうだったからといって、他の言葉でも同じ効果があるとも限りませんが)。
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2012年2月19日 (日)

30年で進歩した?
同年代の死
アメリカの歌手、ホイットニー・ヒューストン死去のニュースには驚かされました。
さらに驚いたのは、ちょうど同年代であったことです。1983年にレコード会社と契約してデビューアルバムの出たのが1985年ということですから、私がちょうど大学生をやっていたころに瞬く間に世界のトップスターに上り詰めたことになります。

以来30年弱になりますが、私はちょうどヒットチャートから離れて暮らしていましたので、久しぶりに名前を見た時には、1980年代以降ずっとトップスタートしてヒットを飛ばし続けているものだとばかり思っていましたが、必ずしもそうではなかったようですね。
薬物や飲酒の影響などが報じられていますが、理由のいかんを問わず、同年代の死というのは大きく感じられるものです。
ものすごく思い入れのある歌手でこそありませんでしたが、彼女の歌は20代初めの思い出と深くつながっています。冥福を祈ります。

YouTubeにて
残念ながら、手元には彼女のCDはありませんでしたので、YouTubeで曲を検索していくつか聴いてみました。
もちろん、大ヒットした映画「ボディガード」でも使われた「I Will Always Love You」も思い出深いですが、やはり最初の2枚のアルバムでのはつらつとした歌声が懐かしいですね。

ついでにといってはなんですが、当時ヒットした曲をいくつか聴いてみました。
Styxの「The Best of Times」や「Too Much Time on My Hands」、あるいはAsiaの「Heat of the Moment」など。10代後半にリアルタイムで聴いていた曲というのは、その後にさかのぼって聴いた曲とはまったく違います。
良かったことも悪かったことも、いろいろと思い出させてくれますね。

そして気がついたのは、当時は歌詞カードを追いかけなければわからなかった詞が、けっこうな比率で聴き取れていることです。
もちろん、何度も繰り返して聴いた曲ですから耳に残っていますし、歌詞カードを読んだ記憶も多少は残っています。それでも、当時はまったく聴き取れずに単なる音の羅列でしかなかった歌が、きちんと英語として聞こえてくるのにはちょっと驚きました。

若いころの記憶+リスニング訓練
ひとつには、一応はこの10年英語を聞き、話す時間を増やしてきて耳が慣れてきたということは言えると思います。通常の会話でも聞き取れる度合いは30年前よりも圧倒的に高まっています。
けれど、それだけではなくて、やはり若いころにまったく聴き取れていなくても音として繰り返し聞き、体に染みついていたというのは大きいでしょう。なぜなら、同時期のヒット曲でも好きではなかった曲になると、聴き取れる度合いが大きく下がります。
さらにいえば、いまのヒット曲になるとたとえ日本語の歌でも、いったいなにを歌っているのかまったく理解できないことが多いのですが...私の耳が悪いのか、歌手の発音がいいかげんなのか。

理論的な裏付けはないのですが、やはり「好きで何度も聞いた」「歌詞カードも見ていた」という曲に関しては、リスニングの訓練後に聴き取れるようになるケースが、多いのかも。
ためしに、10代のころ好きだった曲を聴いてみてください。当時よりもずったたくさん、歌詞を聴き取れるようになっているかもしれません。
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2012年2月22日 (水)

語学番組は22時台に
時間繰り上げ
すでに4月からの新年度の語学番組の情報が発表されています。
このブログにも書いたとおり、2月7日の発表会には私も参加させていただきましたが、内容よりもテレビ講座の放送時刻に驚きました。
Yuhさんのブログにもリンクがありますが、まずはテレビ番組の放送時刻表をご覧ください。

月曜部は22時から「テレビでハングル講座」、22時25分から「テレビでイタリア語」、そして50分から「おとなの基礎英語」と並びます。
同じように、火曜から木曜も英語番組、EURO24、そしておとなの基礎英語と続き、22時台のEテレは語学番組の時間帯となっています(金曜日は別)。従来の語学番組時間帯であった23時台は、月曜の「スーパープレゼンテーション」を除き語学番組が消滅。完全に1時間繰り上がった形です。

私はそれほど影響がないのですが、この時間帯はドラマやらバラエティ番組やらが多いところで、普段観ている番組とバッティングしてしまう、というかたも多いのじゃないでしょうか。
一週遅れの昼の時間帯にある再放送を観たり、あるいは録画してタイムシフトで勉強、というかたが増えそうにも思えます。

1時台は録画じゃないと
上記の発表会でも異彩を放っていた戦場カメラマン、渡辺陽一氏が生徒役となる「テレビでアラビア語」はおもしろそうだなと思っているのですが、この放送時刻は水曜の1時(火曜深夜)です。
さすがに火曜日はドイツ語教室で精根尽き果てることも多い(なので、このブログも再開後は水曜更新に変更)ため、夜中まで起きていての学習は無理そうです。観るとしても録画しないとダメかな。

「テレビでロシア語」も同じように水曜深夜です。夜型のかたも多いでしょうが、さすがに1時からの25分間では、眠くて勉強にならないのではないかな。
これにくらべると、ドイツ語を含む欧州4言語は恵まれているとは言えそうです。
やはり、録画・録音してしまうと「いつでも観られる(聴ける)し」と安心してため込んでしまいがちです(少なくとも私はそう、「実践ビジネス英語」最後にちゃんと聴いたのはいつの放送回だったっけ...)。リアルタイムで観るのに越したことはないでしょう。

録画したらお風呂で語学は?
最近のスマートホンやタブレットの中には、防水性能を持つものが増えましたね。
こうしたものの中には、レコーダーやテレビ本体で録画した番組を無線LAN経由で再生できる機能を持っているものもあるようです。
iPadやiPhoneの防水ケースなども、いくつか販売されています。

こうしたスマートホンやタブレットを使えば、前よりもずっと簡単にお風呂で語学番組を観ることもできますね。
シャワーだけで済ませてしまうかたも少なくないでしょうが、半身浴でじっくり10分20分と浸かると、非常に体が温まります。半身浴のお供に語学番組なんてのも良いんじゃないでしょうか。
お風呂で歌うと声が響いて上手に聞こえますが、外国語の発音もきれいに聞こえるかも?

さて、ロンドン五輪に向けたサッカーのアジア最終予選もいよいよ後半が始まります。
サッカーを気にしながら書いているので、なんだか散漫な内容になってしまいましたが、本日はこれにて。
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2012年2月26日 (日)

姓がない!
五輪予選とW杯予選
FIFAワールドカップも、夏期オリンピックも、4年に一度しかないのですが、その間に予選があるので結局のところ毎年のように代表の試合を観ながら一喜一憂しているような気がします。
今年に入ってからも、オリンピック予選でシリアに負け(「こりゃ、引き分けられたら御の字だな」と思っていたらやっぱりダメでしたね)、先週はマレーシアに大勝した一方でシリアが負けたりと、予選ならではのスリリングな展開が続きます。どちらかといえば、本大会よりも予選のほうがおもしろいとさえ思えるほど。さすがにそれはないか。

五輪最終予選のマレーシア戦に続いては、フル代表がアイスランドとの親善試合を行い、こちらもまた良い感触での勝利。国内組だけでこんなに良いチームが作れるなんて、ずいぶんと強くなったものです。
でも、この試合で一番観客が盛り上がったのは、アイスランド代表のソルステインソン選手によるハンドスプリングスロー(ボールを地面につけて前転しながら投げるスローイン)じゃなかったでしょうか。効果のほうはともかく(普通にロングスローで良いんじゃないかと)、見た目の派手さは抜群。

なぜみんなソン?
さてここでアイスランド代表チームの選手名を観てみましょう。
ハルドーソン、アーザルスティンソン、ヨナソン、ヨンソン、クリスチャンソン、ダニエルソン...見事に全員の名前が「ソン」で終わってます。
なにそれ、アイスランドにはそんなに「なんとかソン」さんが多いのか...そりゃ、国によっては「なんとかビッチ」さんばかりというのはあるけど、「全員が」というのはなかなかありません。

ここで思い出したのが、以前読んだ一冊「匙はウサギの耳なりき − ドイツ語源学への招待」でした(残念なことに現在品切れ中、店頭で見つけたら確保すべし!)。
この中で「アイスランドにはわれわれが考えるのと同じ『姓』はない」という記述があったのを思い出して、そういえば父の名前を姓に使うとかなんとか書いてあったよなあ、と「アイスランド 姓」で検索をかけてみると、出てきました。
なんと、アイスランドにはいわゆる「ファミリーネーム」としての姓はなくて、父親の名前に男子ならば「ソン」を、女子ならば「ドッティル」をつけて姓に替えるのだとか。

父称
たしかにロシアにも「父称」があって、いま目の前においてあった「未成年」をぱっと開くと語り手の父の名前が「マカール・イヴァノーヴィチ・ドルゴルーキイ」だと書いてあります。この「イヴァノーヴィチ」が「イヴァンの息子」の意味ですよね。娘だと「イヴァノーヴナ」だったっけ。
それでもここには、「ドルゴルーキイ」なる立派な姓があるわけですが、アイスランドにはそれがないわけですね。

なので、男子のサッカーチームの全員が「なんとかソン」で終わるのは当然(まあ、海外で生まれてアイスランド国籍を取得した選手がいれば、別でしょうが)。
ハンドスプリングスローで日本中をわかせてくれたステインソール・フレイル・ソルステインソン選手は、ソルステインさんの息子」ということですな。で、彼に姉妹がいれば「ソルステインドッティルさん」で、息子は「ステインソールソン」さんになると。
こうなると、姓で相手を呼ぶということ自体がなさそう。まあ、日本だって地域に同じ姓が多いと、みな下の名前や通称で呼び合っているので、それで不自由はなさそうですけど。

このアイスランド、日本と同じく捕鯨国であったり、軍隊を持たず、エネルギーは水力と地熱でまかなうなど、他の国々とはかなり違った個性を持ちます。
言葉はアイスランド語に加え、小学校から英語とデンマーク語を習い多くの人々がこの3カ国語を話すのだとか。アイスランド語は、英語では「th」で表記される歯摩擦音を表すための文字を使い続けていることもあって、ゲルマン語系とはいってもずいぶんと違った言葉のように感じられます。
世界中で30万人だけが話すこの言葉、ちょっとかじってみるのも楽しそうですよね。
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2012年2月29日 (水)

Es ist ein Schalttag.
4年に一度の
今日は2月29日、閏日でしたね。
4年に一度だけ、2月が29日まであって2月と3月のカレンダーの曜日がずれます。閏年以外だと、2月のカレンダーの柄が気に入ったらそのままにしておいてもカレンダーとして機能するんですけど、閏年はそういうわけにはいきません。明日の朝になったらカレンダーを一枚めくりましょう。

われわれのカレンダーでの閏年は、4年に一度やってきます。では、400年に閏年は何回やってくるでしょうか?
え、4年に一度なんだから、100回に決まってるじゃん、とか思っていませんか? 実は、「100で割り切れる年は閏年ではない」のです。そしてルールはさらにひとつ、「でも400で割り切れる年は閏年」なんですねえ。なので、西暦2000年は閏年でしたが、2100年は閏年ではない(はず)です。
この最後のルールが処理されていなかったために、2000年の2月29日にはシステムに関わるトラブルがいくつかあったのを記憶されているかたも多いかと思います。きわめて短期的には、余計なことを考えずに「4年に一度閏年」としておけば良かったのですけど。

ロッシーニ!
2月29日に生まれた有名人といえば、「セビリャの理髪師」や「チェネレントラ」で知られるイタリアのオペラ作曲家、ジョアキーノ・ロッシーニがいます。
この人はとってもうらやましい人生を送った人で、20代でオペラ作曲家として成功をつかみ、最後のオペラ「ウィリアム・テル(序曲だけが有名ですね)」を37歳で発表、44歳で作曲から引退して残る20年間は悠々自適の隠居生活。美食家としても知られました。

冒頭に上げた作品以外は上演の機会がほとんどなく、長く忘れられた存在でしたが、20世紀の終わりから再評価が始まり、いまでは「ロッシーニ・オペラ・フェスティバル」が毎年開催されるなど、著名作品以外にも実演に接する機会が増えてきました。
メトロポリタン・オペラの映画館での上演でも「アルミーダ」や「オリー伯爵」が取りあげられました。音楽の美しさや歌手の技巧を凝らした歌など、なぜ長い間無視されていたのかが不思議になります。

ロッシーニも、「しばらく忘れられて、逆に存在感を高める」という閏日のような存在と言えるかも、しれません。


「飛び跳ねる」か「スイッチを切り替える」か
閏日は英語で「leap day」です。
直訳すると「飛び跳ねる日」というわけですが、この年だけ2月が27日しかなくなるのならばともかく、直訳の語感はなんだか不自然な感じも受けます。

一方で、ドイツ語では「Schlattag」。
「schlaten」は「スイッチが切り替わる」「切り替える」といった意味の動詞ですので、「切り替え日」となりますから、むしろ自然な感じを受けますね。
当然、「Schalter」はスイッチという意味ですし、「Schaltung」はスイッチの切り替えやギアチェンジの意味になります。4年に一度、一日を挿入して新たな4年間にスイッチを入れ替える、そんなイメージで憶えても良いかもしれません。

そんな切り替え日に、私の住む東京は今年二度目の大雪となりました。
朝から道路が真っ白になり、もちろん電車は遅れがち。午後には徐々にやんできたものの、交通機関は夜になっても多少の混乱が残っています。
これほどの雪になるのは多くたって年に二度くらい、しかも毎年ではありません。こういう日には車の運転もやめて、電車が遅れるのも諦めて、「たまにはこういう日もあるさ」とのんびりと構えるしかありません。
考えてみると、スイッチの切り替え日としては、けっこう適しているかもしれません。転んでおけがをしたかたには、ちょっと申し訳ない言い方になっちゃいますけど。
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