■ラウラの比較文化考 8
Perché nessuno sgrida chi si comporta male?
(なぜ態度の悪い人を叱らないの?)
*sgridare 大声で叱る/ comportarsi 振舞う
Laura e Ryosuke sono in treno a Tokyo e dei turisti parlano al cellulare, mangiano facendo cadere briciole a terra, stanno davanti alle portiere con grossi bagagli posati a terra, intralciando così la discesa e la salita a bordo dei passeggeri.
(ラウラとリョウスケが東京で電車に乗っていると、何人かの観光客が携帯で話したり、床にボロボロ落としながらものを食べたり、扉の前に大きな荷物を置いて乗降客の邪魔をしたりしている)
fare+不定詞 (使役の表現)...させておく …してもらう …させる
briciola パンや菓子の切れ端、かけら わずかばかりのもの
portiere 男 ドアマン フロント係 ドア
intralcire 邪魔をする
discesa 下ること 降下 / salita 昇ること 上昇/bordo *英語のboard
→la discesa e la salita a bordo 乗り降りを
Laura : Ma che maleducati!
Ryosuke: Mmh...
Laura : È terribile come si comportano. Perché nessuno dice niente?
Ryosuke: Intendi noi giapponesi?
Laura : Sì, perché non sgridate mai chi sbaglia?
Giusto qualche anziano talvolta si arrabbia.
In italia qualquno gliene avrebbe già dette quattro...
Ryosuke:Non ti arrabbiare, non ne vale la pena.
Laura : Invece è importante!
Se nessuno glielo dice continueranno a dare fastidio alle persone, e magari neppure si accorgono di star sbagliando...
ラウラ :わぁ、行儀悪い!
リョウスケ:うん...
ラウラ :態度悪すぎだよ。何で誰も何も言わないの?
リョウスケ:僕ら日本人が、ってこと?
ラウラ :うん、どうして人が間違ったことをしても叱らないの?
たまにどこかのお年寄りが叱るくらいでさ。
イタリアなら、とっくに誰かがお説教を始めてるよ…。
リョウスケ:まあそう怒らないで。怒ってもしかたないから。
ラウラ :ううん、大事なことだよ。誰も何も言わなかったらあの人たちは周りに迷惑かけ続けるだろうし、間違っていることにすら気づかないかも...
maleducato 行儀の悪い しつけの悪い
sbagliare 間違う 失敗する
anziano 年をとった
dire quattro 叱責する はっきり言う
non vale la pena ~してもしかたない
fastidio 迷惑
neppure 副・接 …さえもない/ accorgersi …にきづく
Rispetto agli italiani, i giapponesi tendono a non redarguire il prossimo per i suoi comportamenti sbagliati ma preferiscono opporvi una resistenza silenziosa. Per non incrinare l'armonia mostrano il comportamento esatto ma raramente sgridano un estraneo. Gli italiani, abituati al contralio a esprimere sempre tutto, interpretano questo modo di fare come una debolezza o una forma di disinteresse, e credono invece che arrabbiarsi sia fondamentale. Come sempre, nessuno ha torto, tutti e due i popoli hanno ragione!
イタリア人に比べ、日本人は周りの人が間違った態度をとっても厳しくとがめることをしない傾向があり、静かに異議を唱えるほうを好む。場の調和を乱さないように、同振舞うべきか態度で示すけれどよその人を激しく叱責するようなことは稀である。
反対に、言いたいことは常に口に出す習慣をもつイタリア人はそのような振る舞いを弱さや無関心の形態だと解釈し、怒ることが必要不可欠だと考える。いつものことだが、誰が間違っているという話ではない。どちらの国民も正しいのだ。
rispetto a ~ ~に比べて ~に関して/redarguire 激しくしかる
il prossimo(総称的に)隣人
opporvi oppore+vi 反対する
resistenza 抵抗 /silenzioso(形)無言の
incrinare ~にひびを入れる /armonia 調和/mostrare 示す 見せる
comportamento esatto 正しい振舞い /raramente 非常に稀な
abituare ならす 習慣づける/ esprimere 表現する 口にする
interpretare 解釈する /debolezza 弱わさ 微弱
forma di disinteresse 無関心の形態
fondamentale 基本的な /come sempre いつものように
nessuno ha torto 誰も間違っていない torto 過ち
これまで3回ほど続けて「ラウラの比較文化考」を読んできましたが、外国の人が日本の文化に慣れるということはとにかく大変なことなのだ、ということをしみじみと感じました。最後の「いつものことだが、誰が間違っているという話ではない。どちらの国民も正しいのだ」という一言に真実が詰まっているような気がします。
日本人ですね。。
顔はあどけなかったので、悪い事をしているという自覚はなかったように感じました。
私の横に座っている2人の女性は悪口を言ってはいましたが、だれも何も注意をしなかったです。
そのうちに電車から降りてしまいました。
言語が通じるかわからない外国の方に注意するのは勇気が必要ですね。