新人戦、とても疲れました・・・。
結果はベスト8で愛日大会には行けませんでしたが、明日頑張ります!!!
疑問代名詞 qui, que, quoi など
例えばフランス語を少し習った人は、
Qu'est-ce que c'est ? (それは何ですか?)
という表現に触れたことがあると思います。発音は「ケ ス ク セ」です。発音が短いわりに綴りがたくさんあり面倒ですが、下の表のように「Qu'est-ce que」は直接疑問で(=つまり文頭で)直接目的または属詞として使用し、物に関して「何を・何」という意味になる、と捉えれば理解しやすいと思います(この文は、また「例文」で取り上げます)。
「直接疑問」とは、疑問代名詞が文頭に来て、最後に疑問符(?)で終わる疑問文のことです。
「間接疑問」とは、これらの表現が基本的に文頭以外に来て、文中に埋め込まれる用法で、最後に疑問符はつきません。
次の 2 つの表は、同じ数字のものが対応関係にあります。
##a. 直接疑問
主語 直接目的・属詞 強勢形
人 1a 誰が
qui
qui est-ce qui 3a 誰を・誰
qui + 倒置
(qui est-ce que) 5a 誰
qui
物 2a 何が
qu'est-ce qui
4a 何を・何・どのよう
que + 倒置
qu'est-ce que 6a 何
quoi
##b. 間接疑問
主語 直接目的・属詞 強勢形
人 1b 誰が
qui 3b 誰を・誰
qui 5b 誰
qui
物 2b 何が
ce qui 4b 何を・何・どのよう
ce que 6b 何
quoi
前置詞の後ろでは強勢形を使います。
##直接疑問の例文
いくつか例文を挙げてみます。
4a Que cherchez-vous ? (何をお探しですか?)
「vous」が主語(S)、「cherchez」は他動詞で規則動詞の「chercher (探す)」の現在2人称複数で動詞(V)、「Que (何を)」が直接目的(OD)です。
この que の後ろは倒置になります。主語が代名詞だと、動詞と主語の間にハイフンを入れます。
4a Qu'est-ce que vous cherchez ? (何をお探しですか?)
「vous」が主語(S)、「cherchez」が動詞(V)、「Qu'est-ce que (何を)」が直接目的(OD)です。
4a Qu'est-ce que c'est ? (それは何ですか?)
「c'」は指示代名詞 ce で後ろに母音がきた時の形で主語(S)、est は être (~である) の3人称単数で動詞(V)、「Qu'est-ce que」が属詞(C)です。
6a De quoi parlez-vous ? (何について話しているの?)
「parlez」は規則動詞「parler(話す)」の現在2人称複数。「parler de ~」で「~について話す」となります。この「~」の部分が「quoi」になっています。
前置詞の後ろでは強勢形になるため、強勢形を使っています。
quoi の代わりに qui を使うと、
5a De qui parlez-vous ? (誰について話しているの?)
となります。
##直接話法から間接話法への変換
「直接話法」とは、人が言った文をそのまま引用する言い方のことで、それが疑問文であれば「直接疑問」になります。例えば、
4a Il m'a demandé : « Qu'est-ce que tu as fait hier ? »
(彼は私に尋ねた。「昨日、君は何をしたの?」)
「a」は助動詞 avoir の現在 3人称単数。「demandé」は「demander(尋ねる)」の過去分詞(p.p.)。avoir + p.p. で複合過去です。 « » は日本語の「 」に相当する引用符です。「as」も助動詞 avoir の現在2人称単数。「fait」は他動詞 faire(する)の過去分詞で、やはり avoir + p.p. で複合過去になっています。「hier(昨日)」は副詞です。
これを間接話法に書き換えると、「間接疑問」になります。さきほどの直接疑問の表の「qu'est-ce que」(4a)に対応するのは、間接疑問の表の「ce que」(4b)です。
4b Il m'a demandé ce que j'avais fait la veille.
(彼は私に、その前日に何をしたのか尋ねた)
間接話法では、英語と同様、時制の一致をします。主節が過去なので、従属節では「過去における過去」で大過去になります。この文では、「avais」が助動詞 avoir の半過去1人称単数、「fait」が過去分詞なので、あわせて大過去になっています。「veille」は「前日」(女性名詞)ですが、意味上、「その前の日」というように限定(特定)されるため、基本的に定冠詞をつけて言います。このように、直接話法の「hier(昨日)」は間接話法では「la veille(その前日に)」となります。ちなみに「la veille」は副詞的に使われます。
この ce que は、以上のように間接疑問の表現であると理解することができますが、もうひとつ、que が関係代名詞で ce が先行詞であると解釈することもできます。
ce は先行詞になると「...なもの」「...なこと」という意味なので、関係代名詞らしく訳すと、
「彼は私に、その前日にしたことを尋ねた」
となります。
英語の what も、「何を」という意味(疑問詞)にも、「...したこと」という意味(先行詞つき関係代名詞)にも解釈できる場合がありますが、それと同じです。
ちなみに、ce que の他、間接疑問の主語・物の ce qui と強勢形の quoi (ce がつく場合)も、関係代名詞として説明することも可能です。