Stick it out
(最後までやり抜く)
Stick it outは「最後までやり抜く」ことを意味する表現です。
stick with it/stick to itと意味は似ていますが、stick it outは困難や辛い状況に耐える意味合いが含まれます。
I know it’s tough but just stick it out.
(大変なのは分かりますが、最後までやり抜いて。)
I’m glad I stuck it out to the end. It was worth it.
(最後まで耐えてよかった。その価値はあったよ。)
Don’t give up now. You only have one month left. Just stick it out.
(今諦めたらダメだよ。残り1カ月、最後まで頑張りな。)
Just because
(〜だからといって)
Just becauseは「〜だからといって」や「〜だからというだけで」を意味し、アメリカ人の日常会話ではよく耳にする表現の1つです。
「I went for a walk just because I felt like it. (ただ気が向いたので散歩に行きました)」のように肯定文で使うこともあれば、「You don’t have to buy things just because they’re on sale.(セールだからって買わなくてもいいんだよ)」のように、否定文でも使います。
また、何か質問をされて「いや、何となく」と答える場合にも使われますが、使い方によって良い響きにも悪い響きにも聞こえます。
You can’t quit your job just because you don’t like your coworkers.
(単に同僚のことが好きじゃないからといって仕事を辞めたらダメだよ。)
Don’t get down yourself just because you made a mistake.
(ミスをしたからって落ち込まないこと。)
Why did I suddenly start studying English? I don’t know, just because.
(なぜ急に英語を勉強し始めたかって?さあね。何となく。)
Make a habit of
(〜する習慣をつける)
Habitは「習慣」を意味することから、何かをする習慣をつけることをmake a habit of ____と表現しofの後には動詞のing形が続きます。
例えば、「今年は英語で考える習慣をつける」は「This year I’m going to make a habit of thinking in English.」と言います。
Make a habit ofの代わりに make it a habit toも使えますが、その場合toの後は動詞の原型が続き、「I’m going to make it a habit to think in English.」となります。
I’m trying to make a habit of studying English for 30 minutes every day.
(毎日30分、英語を勉強する習慣をつけようとしています。)
My new year’s resolution is to make a habit of trying new things.
(新年の抱負は新しいことにチャレンジする習慣をつけることです。)
This year, I need to make it a habit to wake up early.
(今年は早起きする習慣をつけないといけません。)
Instant gratification
(すぐに得られる喜び)
直訳すると「瞬間的な満足」ですが、これは長期的な視野を持たずに欲しい物をすぐ手に入れたり、苦労を避けて短絡的に楽な方を選ぶ、といった「すぐに得られる喜び」を指します。
ストレス発散のために衝動買いをしたり、仕事や勉強がイヤでSNSを見たりするなどがその例です。
We live in the age of instant gratification.
(私たちは即座に満たされる時代にいます。)
Focus on delayed gratification, not instant gratification.
(すぐに得られる喜びではなく、後からやってくる喜びを重視しなさい。)
Why do you think people seek instant gratification?
(人はなぜ即座に得られる喜びを求めるのだと思いますか?)
Gather oneself
(自分を取り戻す)
Gather oneselfは、感情が乱れている状態から「冷静になって落ち着く」ことを意味する表現です。
例えば大勢の前でスピーチをする友人が緊張してソワソワしているとしましょう。 その友人に、「Gather yourself. You’re going to do fine. (しっかりして。きっとうまくいくよ)」と声をかける場合などに使われます。
ちなみに日常会話では、pull oneself togetherも同じ意味で使われます。
Gather yourself. Your presentation is in one minute.
(しっかりして。君のプレゼンは1分後だよ。)
He needs a moment to gather himself.
(彼には落ち着く時間が少し必要です。)
I know you’re going through tough times but these are the times you have to pull yourself together.
(大変な時期だってことは分かるけど、こういう時こそしっかりしないと。)
p.s. 写真は図書館から借りて来た本
『ローマの防衛線となった2つの大河』
「ローマは一日にして成らず」というように、イタリア半島でおこった都市国家ローマは、長い時間をかけて支配領域を拡大し、西ヨーロッパのほとんどを支配した巨大帝国になりました。
盛んに征服活動を行うとともに、支配地で道路や水道などの土木工事を盛んに行って、統治の基盤をつくったのです。
しかし、「五賢帝」の一人である皇帝トラヤヌスがローマ帝国の最大領域をもたらしたとき、ローマ帝国は拡大の限界に達し、その後は国境線の防衛で手いっぱいになってしまいます。
こうしたローマ帝国の国境線の中で最も重要だった場所が、ライン川とドナウ川という2つの大河です。
ローマ帝国はゲルマン人などの侵入を防ぐため、この2つの川沿いに多くの前線基地をつくり、川を渡ってくる異民族に備えました。
ドイツの都市ケルンや、オーストリアの首都ウィーン、ハンガリーの首都ブダペストはそのようなローマの前線基地を由来とする都市です。
ドナウ川とライン川がローマの国境といっても、2つの川が上流でつながっているわけではありません。 この2本の川の「すきま」は、異民族の侵入をゆるしてしまう、ローマの“弱点”になっていたのです。
そこでローマは、この2本の川をつなぐ、陸上の防衛線をつくります。万里の長城のような高さ3m程度の長城を築き、物見やぐらと砦を配置したのです。 この防衛線を「リメス」といい、総延長は550kmにのぼるといいます。
リメスの跡は、「ローマ帝国の国境線」として現在では世界遺産に登録されています。
2つの川をつなぐ70年かかった大工事。現在、ライン川とドナウ川は、「国際河川」として、ヨーロッパの河川交通の大幹線になっています。
もともと、ローマの前線基地からできた大都市が数珠つなぎになっているので、この2つの川は、川そのものがそのまま大都市をつなぐ重要な交通路になっているようなものです。
昔からこの2つの川をつなごうという考えはあったものの、実際に工事が始まったのは1921年でした。
2つの大戦と冷戦期をはさみ、ようやく1992年にライン川の支流、マイン川とドナウ川をつなぐ、「マイン=ドナウ運河」が完成しました。これにより、黒海と北海がつながり、海を経ずして東ヨーロッパから西ヨーロッパまで物資を運ぶことができるようになりました。
かつての「リメス」は東西を隔てる壁でしたが、現在はEUを結びつける存在になっているのです。
ライン川もドナウ川も懐かしいです。私にとっては、ドイツやオーストリアの思い出なのですが、ローマ帝国を守る国境線だったのですね。リメスは初めて聞きました。よく作りましたね。
戦いには、熱心なものの、領土を広げたら、どうやっておさめるかまで考えていなかったような事を聞いた事があります。
運河が開通すると交易が盛んになりますね。
それにしてもスーパービッグなプロジェクト。