おぼえた日記

2011年12月17日(土)

「Marie へのお告げ」 は Paul Claudel の戯曲。 背景は:
Prologue : 時代は中世 (1420 年代、Jeanne d'Arc の時代)。Anne Vercor の上の娘、Violaine は lèpre を病んだ教会建築家 Pierre de Craon の悲しみに胸を突かれ、彼に兄弟としての接吻を与える。それを妹の Mara が目撃する。
1 幕 : 同じ日、Anne Vercor は、わが子同然に育ててきた Jacques Hury に農場と Violaine を託し、Jérusalem への巡礼に旅立つ。
http://www.paul-claudel.net/oeuvre/annonce-marie に 2 幕 3 場の最初の場面が載っているので、訳してみよう。この時点で Violaine は lèpre を発症している。

JACQUES HURY (il regarde qui vient par le sentier sinueux Violaine toute dorée qui par moments resplendit sous le soleil entre les feuilles).
― Ô ma fiancée à travers les branches en fleurs, salut !
(Violaine entre et se tient devant lui. Elle est vêtue d'une robe de lin et d'une espèce de dalmatique en drap d'or décoré de grosses fleurs rouges et bleues. La tête est couronnée d'une espèce de diadème d'émaux et d'orfèvrerie.
Violaine, que vous êtes belle !
VIOLAINE. ― Jacques ! Bonjour, Jacques !
Ah ! que vous êtes resté longtemps là-bas!
JACQUES HURY. ― Il me fallait tout dégager et vendre, me rendre entièrement libre
Afin d'être l'homme de Monsanvierge seul
Et le vôtre.
― Quel est ce costume merveilleux ?

試訳

JACQUES HURY (曲がりくねった道を、金襴の衣装の Violaine が近づいてくる。木漏れ日が時折彼女の姿をきらめかせている。)
― 花盛りの枝々の間を歩む僕の許婚、神のご加護を!
(Violaine、Jacques Hury の前に立つ。 彼女は亜麻の衣装の上に、赤と青の大きな花が刺繍された金糸の織布の長袍を纏い、頭には emeralds と金細工の冠の様な髪飾りをつけている。)
Violaine、僕の美しい人!
VIOLAINE. ― Jacques! ご機嫌よう、Jacques!
随分長いことあちらにいらしたわね!
JACQUES HURY. ― 全ての係累を清算して、全てを売り払って、自分を自由にするためだ、
Monsanvierge だけが、僕の家であり、
そして、君だけの男になるためだよ。
― そのすばらしい衣装は?

これに続く台詞が 12/16 のそれ。

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