「たそがれ清兵衛 (藤沢周平)」 続き (3-5)
やがて話し疲れた妻女が眠るという。清兵衛はもう一度厠通いを介抱し、妻女を寝かしつけると今度は間の襖をしめて、本格的に内職に取り組む。
― 夏か、少なくとも秋口には......。
奈美を山の湯宿にやりたいものだ、と清兵衛は思っている。
妻女の名前は奈美である。五つのときに、両親を失なって孤児となり、遠い血筋を頼って清兵衛の家に来た。清兵衛より五つ年下だった。ほかには子供がいなかったので、二人は兄妹として育てられ、齢ごろになれば、奈美は井口の家から嫁にいくはずだったが、清兵衛の両親が早く病死したために、事情が違って来た。遺言によって、二人は夫婦になったのである。
試訳
Qeulque temps passait. Sa femme, fatiguée de parler, dit qu'elle comptait dormir. Seibê l'emmena aux latrines encore une fois et l'aida à se coucher. Puis il ferma la porte coulissante et changa de rythme du travail de compenser le manque du salaire ordinaire.
― Cet été ou au début d'automne au plus tard......
Il souhaitait qu'elle fasse la cure dans la fraîcheur de montagne.
Sa femme, qui était la cousine éloignée de lui, s'appelait Nami. Elle avait cinq ans quand les morts de ses parents la fit orpheline. Les parents de Seibê la recuellirent. Elle était de cinq ans moins agée que Seibê, un unique enfant d'eux. Ils les élevaient comme frère et sœur et comptaient la faire épouser à un fils de leurs collègues comme la fille des Iguchi quand elle parviendrait à l'adolescence. Mais leurs morts prématurées rompirent ce projet. Les dernières volontés voulurent que Seibê et Nami se marient et ils devinrent mari et femme.
comment の お礼 ----------------------------------------------------
アレックス さん。
そんなに褒めてもらっても何も出ませんよ
私は、アレックスさんのように水泳もしないし、絵も描かないから、他にすることがなくて、こんな筆のすさびをやっているだけです。(単に事実をいっているだけで、別にアレックスさんをやっかんでいるわけではないので気を悪くしないでください。(でもちょっと羨ましいかも。))
山田洋次の映画はこの短編からは表題をとっているだけで、筋としては同名の短編集に収められている「祝い人助八」の方から多くを借りているようです。
「藤沢周平こそ、明治大正昭和三代を通して、並ぶもののない小説の名手、文章の達人 (丸谷才一)」は、ちと大袈裟かもしれないけれど、並ぶのものの数を数えるのに片手でこと足りる至芸を私の作文が冒涜していないことを願うばかりです。
comment ありがとうございました。
comment の お礼 ----------------------------------------------------
蒼星 さん
私は、蒼星さんのようにブライダル・プラニングもできないし、素敵なブックカバーの図案も作れないし、駄洒落で人を幸せにもしてあげられないし、すっぴんでお肌スベスベでもありませんから、他にすることがなくて、... ...
何はともあれ、comment ありがとうございました。