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ilyaさんの おぼえた日記 - 2011年11月26日(土)

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おぼえた日記

2011年11月26日(土)のおぼえた日記

「たそがれ清兵衛 (藤沢周平)」 続き (3-7)

清兵衛は顔を上げた。忍びやかに表戸が鳴っている。清兵衛は眉をひそめて立ち上がると、土間に降りた。戸をあけると、頭巾で顔を包んだ男が立っていた。

試訳

Il lève le front. On frappe à la porte discrètement. Il se lève en froncant les sourcils et descend dans l'entrée. Il ouvre la porte pour trouver là un homme dont le visage est caché au fond d'une coiffure.


「清兵衛は顔を上げた」を «Il lève le front» とすることについては、

  日本語では「雪が降り始めた」と過去形でいいますが、仏語では «Il commence à neiger» と現在形で表します。(オペラで学ぶ-運命の女『カルメン』を読む)

と同じ理屈かなと思っている。朝倉文法事典によれば、

  完了動詞の現在形は、日本語の「...した」に相当することが多い: J'accepte. 「承知しました」

完了動詞 / 未完了動詞の相違の理解もあやふやなので、この際「動詞の研究 (冨永明夫)」で再確認しておこう。

<quote>
完了動詞と未完了動詞  以下、個々の時制のさまざまな用法、またいくつかの時制の組合せについて檢討してゆくが、その前に、一般的注意として一言触れておきたいことがある。それは、完了動詞 / 未完了動詞の別である。一般に、その動詞の指示する動作が完了しないかぎり動作が行われたとは言い得ないような動詞 (sortir, arriver, mourir, trouver, tuer など) を完了動詞と呼び、他方、動作が始まりさえすればその動作がなされたと言い得る動詞 (dormir, marcher, jouer, chercher, porter など) を未完了動詞と呼ぶ。すなわち、ある到達点をもつ動作を示す動詞と、終着点をもたぬ持続的動作を示す動詞とがある、と言つてもよい。もつともこの区別は絶対的なものではなく、同一の動詞が文脈次第で完了的にも未完了的にも用いられる場合があるが、ともかく動詞自体の意味に深く関わる区別なので、読解の上で、また訳をつける上で、留意に値する。
たとえば、Il sort. は 「彼は外出する」(≒ 彼は外出するだろう) とすべきで、「彼は外出している」とはまづ訳せまい。これに反し、 Il dort. には「彼は眠つている」という訳の方がしつくりする場合が多いだろう。また本來 «未完了» な動作を示す chercher と、その結果ともいうべき «完了的» な動作 trouver について考えてみると、 Il cherche... は「彼は...を探している」と訳す方が落ちつきはよいし、 Il trouve... は「彼は...を見つけ出す」となるのが普通で、その逆は考えにくい。一般に、未完了動詞の場合には「...している」型の訳がなじみやすく、完了動詞の場合にはこの語尾が適合することは少ないようだ。
ところで、以上の例を過去時の敍述に移し変えてみよう。相違をはつきりさせるため、多少文脈を補うことにする。まづ Il sort sous peu. に対応するものとしては、 Il est sorti peu après. (複合過去形) が想起される。他方、 Il dort maintenant. は、 Il dormait à ce moment-là. (半過去形) となろう。現在時の敍述においては、sortir および dormir はともに現在形に置かれ、兩者の間の差異は、日本語訳文の語尾の相違によつて暗示されていたに過ぎないが、過去時の敍述に移し変えられることによつて、兩者の相違は «複合過去形 / 半過去形» の対立を通じ顯在化されてくると言えよう。要するに、上記のような文脈をとつた場合、sortir のような完了動詞は複合過去形や單純過去形をとり、dormir のような未完了動詞は半過去形をとるのが一般的である。これに反して、もしこの関係を逆転し、上の例で、完了動詞 sortir を半過去形に置き、 Il sortait à ce moment-là. とすれば、「彼は出かけようとしていた」のようなやや特殊な nuace (進行相) が生れてくるだろうし、また未完了動詞 dormir について、 Il dormait bien. と Il a bien dormi. とを比較してみれば、後者では複合過去形の完了時称としての性質から「彼はすでに眠り終えた -> もう起きている」といつた nuance が前面に押し出されてくることになるだろう。---また chercher / trouver の対立についても、前者 (未完了動詞) が Il cherchait..., 後者 (完了動詞) が Il a trouvé (Il trouva)... のごとき形になりやすいということを、言いそえておこう。
</quote>

一言、お断りを申し上げておく。私は自分のための文書の記述には、本字、歴史的仮名づかいを用いている。上に転記した文章の元ネタもしかり。略字、新仮名使いに書き改めて転記したつもりであるが、漏れがあるかもしれない。諒とされたい。

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