おぼえた日記

2012年2月2日(木)

考へるとは、合理的に考へる事だ。どうしてそんな馬鹿気た事が言ひたいかといふと、現代の合理主義的風潮に乗じて、物を考へる人々の考へ方を観察してゐると、どうやら、能率的に考へる事が、合理的に考へる事だと思ひ違ひしてゐるやうに思はれるからだ。当人は考へてゐる積りだが、実は考へる手間を省いてゐる。物を考へるとは、物を掴んだら離さぬといふ事だ。画家が、モデルを掴んだら得心の行くまで離さぬといふのと同じ事だ。だから、考へれば考へるほどわからなくなるといふのも、合理的に究めようとする人には、極めて正常なことである。だが、これは、能率的に考へてゐる人には異常な事だらう。(良心, 小林秀雄)

試訳 :

Penser rationnel est de penser radical. Pourquoi dois-je dire cette tautologie ? Parce que quelqu'uns qui se croient penseur rationnel à la moderne se méprennent sur l'essence de la pensée. Ils croient que penser rationnel soit penser efficace, ça veut dire de ne pas penser le plus possible. Penser, c'est de pénétrer jusqu'à la racine d'une chose. Un penseur ressemble au peintre qui regarde son objet fixement jusqu'à ce qu'il aille au fond de lui. Plus on pense, moins on comprend est l'expérience la plus commune aux penseurs radicals. Les penseur efficaces ne comprendront jamais ce mystère.


昨日の、マタイ伝 (新共同訳) の「あなたたち偽善者は不幸だ。」 何なのだ、これは ? 「呪われてあれ」という意味でしょうが。

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