◇ラジオ英会話 2024.10.3&10 L124 基本文系②自動型
★自動型:動詞の後ろに名詞(目的語)を直接伴わない形
I’m looking for a birthday present.
Don’t run here.
Luna didn’t come to my party.
Come at me with all your might.
How did you come by this information?
いらっしゃいませ、お客様。本日は何をお探しでしょうか?
Hello, sir. How may I help you today?
ああ、こんにちは。誕生日プレゼントをさがしているんです。
Oh, hi. I’m looking for a birthday present.
イヌかネコのためですか?
For your dog or cat?
えーと、うちのネコのウミのためなんです。
Uh, for my cat Umi.
ウミちゃんはオス、それともメスですか?
Is Umi a he or a she?
ウミはメスで、ちょっと好き嫌いがあるんです。
Umi is a she, and she’s a kinda picky.
☆kinda(=kind of) ちょっと
☆picky 好みがうるさい
ええと、この魚のぬいぐるみなんかどうでしょう?
ネコはこれで遊ぶのが大好きなんです。
Hmm. How about this fish doll?
Cats love playing with these.
うーん、どうでしょうね。
ウミはそれにすぐ飽きてしまうんじゃないかと思います。
Mmm, I don’t know.
I think Umi might get bored with it quickly.
☆助動詞の過去形might「ひょっとして~かもしれない」
わかりました。
でしたら、当店ではほかにもネコ用のおもちゃを豊富に取り揃えています。
OK. Well, we have a wide selection of cat toys.
☆selection 品揃え
ありがとう。では、ちょっと見てまわることにします。
Thanks. I’ll have a look around.
☆意志のwill
◎Target Forms
私は誕生日のプレゼントを探しています。
I’m looking for a birthday present.
ここで走るな。
Don’t run here.
ルナは僕のパーティーに来ませんでした。
Luna didn’t come to my party.
全力でかかってきなさい。
Come at me with all your might.
どうやってこの情報を手に入れたのですか?
How did you come by this information?
☆come by そばに来る→手に入れる
◎Grammer in Action
あなたは誰かを探しているのですか?
もしかすると、その人を見つけるのをお手伝いできるかもしれません。
Are you looking for someone?
Perhaps I can help you find them.
私は走りません。もしそうしたら、私の膝は何日も痛みます。
I don’t run. If I do, my knees will hurt for days.
私は、友人を通じてあなたの名前を入手しました。
彼はあなたを私にすすめてくれました。
I came by your name through a friend.
He recommended you to me.
◇Leçon1 Puisez à la source 「テクストから学びなさい」 jeudi 10 octobre
◎今日のテクスト
L'étude des textes ne peut jamais être assez recommandée; c'est le chemin le plus court, le plus sûr et le plus agréable pour tout genre d'érudition; ayez les choses de première main; puisez à la source; maniez, remaniez le texte; apprenez-le de mémoire...
原文の研究はどんなにこれを推奨してもたりないくらいだ。いかなる学問であろうと、この研究こそがいちばんの近道で、いちばん確実で、そしてもっとも愉快なものだ。物には直接に触れたまえ。水は源泉からくみたまえ。原文はなんどもくりかえし検討したまえ。そして暗誦するのだ…。
◎語彙説明・構文のポイント
L'étude des textes ne peut jamais être assez recommandée;
l'étude des textes texte は「原典、原文」の意味。étudeは「研究」。ラ・ブリュイエールも属していた人文主義の伝統において対象は多分野にまたがり、文芸作品にとどまらない。texteは「テクスト」をあてることも可能。
ne peut jamais être assez... 「決して十分〜であることはできない」、すなわち「十分に〜な状態に達することは絶対にない」。誇張法 (hyperbole)の一種。意訳すると「どんなに~であっても十分に~でありえない」。
recommandée recommander「推奨する」の過去分詞。
c'est le chemin le plus court, le plus sûr et le plus agréable pour tout genre d'érudition ;
chemin「道」。ここでは比喩的な表現で、知識獲得の「道筋」 を表す。
le plus court, le plus sûr et le plus agréable 「最も短く、確実、そして愉快な」。agréable は古語的・文語的用法で、現代語の plaisant(楽しい、感じのよい)の意味に相当する。
pour tout genre d'érudition tout(e) + 無冠詞名詞で、「いかなる〜であろうと」。érudition 「学識、学問」。当時の知識人や学者が重視した概念。「いかなるジャンルの学問にとってであろうと」。
ayez les choses de première main; puisez à la source; maniez, remaniez le texte ; apprenez-le de mémoire.
ayez les choses 直訳すれば「ものを持ちなさい」。
de première main 「(仲介なしで)じかに」。ここでは「(孫引きではなく)原典や一次資料に直接あたって」の意味。「物事を直接理解しなさい」「事柄を自分自身で把握しなさい」。
puisez à la source 「源泉から(水を)くむ」。source 「源泉」は、ここでは原典や一次資料を指す比喩表現。「原典に直接にあたりなさい」。
maniez, remaniez le texte manier は「main (手)」の派生語。
手を使って対象に触れること。remanier は「再び触れ直す」。直訳すれば「テクストを手で触れよ、さらにまた触れ直せ」。ここでは、類語動詞の反復による強調を生かして「原文は何度も繰り返し検討したまえ」と意訳します。知的・抽象的営為である原典読解の行為の下に、原典に手で「触れる」という身体的・具象的イメージが一貫して立ち上がっている。
apprenez-le de mémoire de mémoire は「暗記して、記憶から」という意味の成句。apprendre qc de mémoireは「記憶して~を学ぶ」こと。原文の暗誦が重視されていた時代の教育観を反映している
◎ラ・ブリュイエールと『ひとさまざま』
ジャン・ド・ラ・ブリュイエール (1645-1696)は、フランスでは今でもよく読まれている作家ですね。
フランスの学校で今も必ず取り上げられる作家です。その生没年は、太陽王と呼ばれた国王ルイ14世 (1638-1715)の治世 (1643-1715)の最も輝かしかった、17世紀の後半の時期とほぼ重なります。
この時代は歴史上の大きな転換期でした。王としてルイ14世が実権を握るまでの17世紀前半は、さまざまな人たちが王の権力集中に反対し、国内の対立が深刻化しました。「フロンドの乱」と呼ばれる大きな反乱や内戦が起こった時代です。
成人してみずから統治を始めたルイ14世は、反乱がもう起きないように、いろいろな方法を使って対策しました。
国の中心に力を集め、すべての大切な決定を自分自身で行うようにしたのです。
「L'État, c'est moi.」 (「朕は国家なり」ということばを、本当にルイ14 世が言ったかどうかは議論があります。しかし、真偽はともかく有名です。王権を大きく強化したルイ14世にふさわしいことばです。
「国家とはこの私のことだ」という意味ですからね。
17世紀という時代を学ぶことは興味深いです。国王は、王国の大物貴族たちすべてを、新しい首都ヴェルサイユに集め、その支配者になりました。
フランスの経済も状況を呈し、大都市では、商人たちがますます裕福になりました。ブルジョワジーの登場です。 ラ・ブリュイエールも、パリのブルジョワの出身です。
古典文学に精通し、ギリシャ語・ラテン語・ドイツ語も学ぶなど、学問を身につけた人でした。
フランスを代表する貴族、コンデ公爵に紹介され、その孫の家庭教師として、生涯をコンデ家で過ごすことになります。
こうして当時の社交界の最も上流の世界に接近できるようになったのです。こうした暮らしの中で彼が書いた作品が『ひとさまざま』 Les Caractères です。
1688年、彼が43歳のときの作品です。すぐに大成功を収め、不朽の名作となりました。
描かれるのは、金持ち、貧乏人、位の高い貴族、気取った作家とその取り巻き、収集家たちなどさまざまです。複雑な当時のフランス社会の生きた写し絵でした。
17世紀フランスにはモラリスト文学というジャンルがありました。人々を細やかに観察し、その心の奥にある思いや感情を、短く力強いことばで印象深く描き出すジャンルです。
☆新たな応用編がはじまりました。今回の講座ではフランス語で文学作品を読む際に重要な「エクスプリカシオン・ド・テクスト」 (explication de texte) という解釈技術を学びます。この方法は、文学作品の一節がどのような文脈で、いかなる表現技法や修辞を用いて構成されているかを分析し、その効果を知的に理解していくための精緻な技術なのだそうです。果たしてついてゆけるかどうかわかりませんが、ヴェルサイユ宮殿を建設した華やかなルイ14世の時代を学べるのは楽しみです。
ともかく継続して楽しんで下さい。
かなり高度な解釈技術のようですね。
すでにわかっていることからステップアップするのは楽しみです。
そこそこにいろいろということもありますが、新しいものに触れて自分のものにする楽しみは最高ですね。
ジャン・ド・ラ・ブリュイエール氏の作品を通してフランス王朝の輝かしい時代を知ることができるのはとても魅力的ですね。各国語に精通し古典に親しんだ氏の作品ですから、故事を引きつつ鋭い視点で、時代を描きそうな気がしています。
とても難しそうですが、楽しみにしています。