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人生まだ半分、37才からの外国語
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英会話教室や雑誌、ネットなど、ごく普通の環境だけで始められ、続けられる外国語学習の記録と秘訣を伝えていこうと思っています。
 

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人生まだ半分、37才からの外国語

2013年3月20日 (水)

仕事で英語レッスン
いささか遅い
私が勤務する会社は(あ、一応はただの勤め人なので)国内市場での売上比率が高く、10年ほど前までは国際事業はほんの一握りのメンバーだけのものでした。
時代は変わって、いまや私がいる事務所フロアの大半は国際事業部門の席で占められており、英語や中国語が飛び交うオフィス環境にもだいぶ慣れてきました。私自身は相変わらず日本の市場を相手に日本語で商売をしているのですが...

こうなると、英語をある程度きちんと使える社員が必要になってくるのは当然です。
とはいえ、もともと国際事業が小さかっただけに、適合する人材がたくさんいるわけもありません。やはり能力ある若手社員に英語を身につけてもらいたい、というニーズが出てくるのは自然の流れ。私の部署にも、将来の役割のために英会話レッスンを受講させたい社員を推薦せよとの通達が廻ってきました。

思えば私が重い腰を上げて英会話教室の門を叩いたのは11年前でした。
会社のグローバル化の度合いがあと10年ほど早くやってきてくれれば、最初のレッスン代くらいは会社が出してくれたのかな、といった気持ちもないではありません。
これと前後して、やはり若手を対象にしたMBA留学のチャレンジなんていうのも案内されてきて、私自身は対象年齢をとうにオーバーしているのですが、もう少し早く始めてくれよ、と思っちゃいますね。

独自レベル表はわからん
日本で「英語ができる」ことの基準といえば、今一番ポピュラーなのは「TOEICスコア」でしょう。これが英語の運用力をどの程度保証するかは別問題として、ほとんどの場面で共通の指標となっているのは便利といえば便利です。
指標とかレベルというのは、共通言語になっているから意味があるのであって、ひとりひとりがそれぞれ別の基準で話していては、コミュニケーションが成立しません。

上記の会社からの英会話レッスン受講対象には、今回提携しているスクールのレベル診断でいくつ以上であること、という基準が示されていました。
そこでこれがどの程度か案内資料を読んでみたのですが、これがまた良くわからないのです。おおざっぱには、CEFRのA2レベルくらいが想定されているようではあるものの、スクール独自の基準なのではっきりとはしません。
推薦する以上は、この基準をクリアしているという判断をしなければならないのですが、こういうとき共通言語がないのは不便です(今回推薦した2名は、ともにTOEICスコアも持っていなかったので)。

面談やヒアリングの結果で、おそらく中学高校での文法知識と単語力はあり、旅行時のコミュニケーション程度ならばなんとかできる、という判断はできました。
まあ「日常の基本表現を理解して、簡単なやり取り」ができるくらい、すなわちCEFRのA2レベルには達しているだろう、ということで推薦名簿を人事部へ。後日連絡があって、外国人講師との15分間の電話によるアセスメントがあるとのことで、あとは本人たちのがんばりに期待です。

全部同じ基準に
TOEICスコアにはさまざまな批判はあるでしょうが、ここまで普及すると内容の善し悪しよりも「普及していること」自体が価値を持ちます。
とはいえ、その「モノサシ」によって「~ができる水準」というには問題が多いこともたしか。私自身もTOEICのスコアは860を超えてはいるわけですが、「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。」というレベルに自分が達しているとは、あまり思えません。

一方で各スクールや業者は独自基準を設けているのですが、独自の指標がそれぞれ良くできていたにしても、共通言語化しなければ価値は小さいままです。
そこで、より「できること」を表す共通の言語としての役割が期待されているのがCEFRというわけです。欧州スタンダードとはいえ、こういうものは早く共通の基準にしてしまうのがよいとは思いますが、NHKの英語番組が準拠し始めて2シーズン目が終わろうというのに、まだまだ道半ばの感があります。

TOEICのスコアには別の弱点もあって、「英語にしか使えない」ということです。当たり前ですが、「あなたの中国語はTOEICでいうと何点くらい?」なんて訊かれても、答えようがないですよね。
なので、すべての言語で共通して使えるCEFRがもう少し普及してくれると、あれこれと悩まなくてもすむのですが...

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