
2009年1月27日 (火)
めずらしくロックの話から
クラシック好きがロックを聴き始めるときの典型的な入り口のひとつが、プログレじゃないでしょうか。
高校からようやく聴く音楽の幅を拡げ始めた私もその典型で、キング・クリムゾンやイエスなどからの入門でした。 中でも気に入ったのがピンク・フロイド。
ねちっこくてイジイジしたところが波長にあったのか、ほとんど演歌すれすれのギターサウンドが心に響いたのかは、理由はいまとなっては忘れてしまいましたが、高校から浪人時代を通じてのお気に入りでした。 この2枚組アルバム自体は、巨大なコンセプトアルバムともいうべきものですが、シングル・カットされてヒットし、ラジオ等でも良くかかっていたのが「Another Brick in the Wall part II」です。 学校で習った文法では理解できなかった歌詞
で、この歌は次のような一文で始まります。 We don't need no education. We don't need no thoughts controled.当時、すでに英語が得意科目でなくなって久しかった私は、この歌詞についてかなり頭を悩ませたものでした。 学校で習う英文法では、「二重否定=肯定の強調」だったのですね。でも、このアルバムの内容から考えても、「ぼくら学校教育が大好きさっ」というふうには絶対なりません。意味は「学校教育なんてごめんだ」でなければおかしいのです。 似たような例に、上記の曲よりももっと有名な、The Rolling Stonesの「Satisfaction」があります。今さら引用さえ不要でしょうけど、以下のような歌詞です。 I can't get no satisfaction.これも「満足できねえ」と歌っているはず、なのに二重否定。 当時私の出した結論は、「きっとロックの歌詞で文法の間違いをあげつらってもしょうがないんだ」でした。 実際には、言葉より先に文法があるわけではないので、二重否定についても文法が整備されてくる中でもともとの用法が矛盾を抱えたまま残ってしまったようです。なんて、Wikipediaの項目を囓っただけなんですが、どこかにわかりやすい解説があったら紹介していただけるとうれしいです。 二重否定はよくやる間違いでもある
この二重否定、英語で話すときに私がたまにやる間違いのひとつでもあります。
ロックスターはおそらくわざとやっているのだけど、私のは単なる間違い、とっても恥ずかしいです。
ドイツ語でも一緒ですよね。「Ich habe keine Kinder.」でしょうけど、否定文だと「nicht」をつけたくなって「Ich habe nicht keine Kinder.」とかやらかしそう。 日本語だと「ゼロの~がある」という表現はまずしません。単純に「~がない」です。
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