
2010年8月14日 (土)
フィンランド語の数字について説明してみる
4日間の集中講座完走 火曜日から金曜日に書けての4日間、フィンランド語の短期集中の入門講座に行ってきました。毎日夜の2時間半、かなり密度濃くやったので、夜はよく眠れること... まずは4日間を無事に完了し、昨夜のビールの味はまた格別でした。 ABCから始めての4日間入門ですから、文法はひとまずおいといて、旅行で簡単な挨拶ができ、買い物やレストランでの注文のための基礎フレーズの練習をしただけです。 それでも、簡単なフレーズとはいえ少しずつ継ぎ足しながら会話の形になるところまでを積み重ねましたから、練習を続ければ二、三フレーズのやりとりならできるようになるかも、しれません。ま、ちゃんと復習しないと、あっという間に忘れちゃうでしょうけど。 人に説明して理解を深める フレーズや単語を覚えるたびに、隣の席の人と確認しあうということを繰り返したのですが、入門段階ではとても効果的だったと思います。覚えたつもりでも、使わない知識はすぐに消えてしまいますから。 その中で、「数字の読み方」については「隣の人にどんなルールか説明してみましょう」ということもしました。つまり、説明できればある程度理解できているし、逆にうまく説明できないところは曖昧なままだとわかるわけです。 まず一桁の数字ですが、これはほとんどの言葉と同じくそれぞれに名前があります。 0から10まで順番に、「nolla, yksi, kaksi, kolme, neljä, viisi, kuusi, seitsemän, kahdeksan, yhdeksan, kymmenen」となります。7(seitsemän)から先は見るとギョッとするのですが、何度も口に出すとあら不思議、慣れてきて親しみさえわいてきます。 11から先の二桁はとてもシンプル。上記の1から9までの数字に「toista」がくっつくだけです。 英語でもドイツ語でも、少なくとも11と12にはそれぞれ個別の言い方があるのと比べると、とてもありがたいですね。「yksitoista, kakitoista, kolmetoista...」となります。 しかも、ドイツ語での6「sechs」と16「sechzehn」のように綴りの一部が変わったり、といったこともないので、ルールさえわかればあとは練習あるのみ。 20以上の数字も、ドイツ語のように「3と20」などとひっくり返したりしません。 20は「kaksikymmentä」30は「kolmekymmentä」で、25は「kaksikymmentäviisi」です。89なんかだと「kahdeksankymmentäyhdeksan」とやたらに長くなりますが、それでも基本ルールのとおりなので、覚えること自体の負担はかなり小さいといえるのではないでしょうか。 「一百」も「一千」もない 日本語だと「ひゃく」はあくまで「100」だし、「千」は「1000」です。 でも、英語では「one hundred, one thousand」だし、ドイツ語でも「ein hundert, ein tausend」と「一」が必要。ここの感覚の違いに、最初戸惑ったかたも多いのではないかと(わりと早い段階で慣れちゃうので、そう大きな問題でもないかもしれませんけど)。 これがフィンランド語では実に日本語的で、「sata」といえば「百」、「tuhat」といえば「千」で、「yksi sata, yksi tuhat」という表現はしません。 200とか2000といいたければ、「kaksi sataa, kaksi tuhatta」となります。語形変化がちょっと気になるところですが、入門段階では説明を受けません。そのうち勉強するとして、いまはこのくらいは飲み込んでおきましょう。 135は、「百」と「三十五」ですから、「satakolmekymmentäviisi」になります。ね、感覚的にはとても日本語に近いでしょ。 欠点があるとすると、「とても長い単語になる」というのは事実です。だって「9999」といおうとしたら、「yhdeksantuhattayhdeksansataayhdeksankymmentäyhdeksan」になります。もう我慢比べの世界。 でもルールが単純で例外が少ないということは、入門者にはありがたいことです。 また、フィンランド語には冠詞と前置詞という、私の苦手な品詞も存在しません。親しみがわいてきますよね。 一方で、多くの格によって意味を表すために個々の単語に多くの変化型があって、辞書型を暗記しても役に立たない(たとえば、「Minä pidän tästä.(私はこれが好きです)」を「Minä pidän tämä.」と言い間違えると、まるで意味が通じないのだとか)といった別の難しさもあります。固有名詞も変化するので、「私はシベリウスが好きです」だと「Minä pidän Sibeliuksesta.」なんですよ。 どんな言葉でも、苦労なく簡単に覚えられるということはありません。 フィンランド語の場合、「格変化がいくつあって、まず分格とは...」みたいな入り方をすると開始10分で嫌いになりそうです。まずは文法の規則を離れて基礎会話フレーズから入ったこの4日間、クラスメートにも恵まれてとてもうまい具合に入門ができたと思います。 さて、この先の勉強をどうしましょうか。さすがに参考書も講座も限られてるんですよね。 |