2012年4月15日 (日)
ベルリンからのギフト
128 桜がいよいよ散り始めた水曜日、帰宅すると大振りな雑誌が届いていました。タイトルはシンプルに「128」とあります。 これは、ベルリン・フィルがこの春に創刊した音楽雑誌ではありませんか。注文した憶えはないのだけれど、と開けてみると、デジタル・コンサート・ホールを長く契約している顧客へのギフトだとか。 たしかに、デジタル・コンサート・ホールは最初の年から年間視聴契約をしていますから、これで4シーズン目になります。きっと年間視聴契約の客全員に送ったくらいなんでしょうけど、まあ上得意扱いをされるのは気分の良いものです。 この雑誌の名前「128」というのは、ベルリン・フィルの団員の数なのだそうです。 人数の増減によって雑誌名が変わるのは大変でしょうから、これはきっと規約かなにかで決められた数なのでしょう。単純に考えれば、小規模な演奏会なら同時に2カ所で「ベルリン・フィル」が存在できそうな数ですが、まさかそんなことはしないのでしょうね。 英語版とドイツ語版 挨拶状には、「Our magazine is available in English and German.」とあります。届いたのは英語版のほうでした。 どうせならドイツ語版にしてくれればいいのに、とも思いましたが、冷静に考えれば関心のある分野とはいっても、いまの実力ではドイツ語版の記事を読み通すのは難しいでしょう。いまのところ読み終えたのは先日引退を表明したバリトン歌手トマス・クヴァストホフのインタビューくらいですが、英語ならばそれほどは苦になりません。 同じく英語雑誌といっても、たとえば「Harvard Business Review」だと英文そのものの難易度も少し高めで1ページに10分かかったりもしますが、インタビュー記事で内容も音楽に関わるものだけに、お昼休みの残り時間でさっと読めるのはありがたいです。 このところ英語に意識してふれる時間がずいぶん減ってしまっているので、せめて読むくらいは続けていないとあっという間に忘れてしまいますから。 最適リーディング教材 雑誌の作り自体は非常にビジュアル面を重視していて、実際のところ文字が印刷されていない写真だけのページも相当あります。 この雑誌を手に取る人はオーケストラに関心があることがほとんどでしょうから、興味がある内容が平易な文章で書かれていて、しかも分量が少ない、というリーディングの教材に必要な条件が見事にそろっています。 刊行ペースが季刊であるというのも良いところ。 月刊誌だと、正直なところ全体の3分の1も読めないうちに次の号が届いてしまい、半分くらいが積ん読状態になってしまいます(経験談)。そこへ行くと、3ヶ月かければだいたいの記事を読み終えてから次を手にすることができるでしょう。 この雑誌ならば、定期購読を考えても良いかもしれません。 問題は、「英語にするか、ドイツ語にするか」ということ。 英語版は、いまこの記事を書いている時間(おおざっぱに30分くらいです)の途中で、コンサートマスターの樫本大進さんの記事を1ページぶんざっと目を通せるくらいですので、読むことの不可はほとんどありません。 おそらく、中級程度でTOEICでいえばリーディングのスコアが400を超えていればなんの問題もないと思います。 ためしにベルリン・フィルのサイトでドイツ語のサンプルページを見てみましたが、ちょっと苦労するけれどときおり辞書の助けを借りればなんとかなりそうではあります。 苦痛にならない方法で英語との接触を維持するか、なかなか上達しないドイツ語をせめてリーディングで伸ばすか、悩むところです。 お値段は1冊7ユーロ、日本への送料が5.5ユーロですから、年間50ユーロですから5,000円をちょっと超えるくらいです。英独両方となると1万円を超えますし、言語を買えて二回読むとも思えませんからムダですね。どうしようかなあ。 |